「源氏物語を楽しむ回」も回を重ねて33回目となりました。
新型コロナの緊急事態宣言が発令中で、おまけに熱中症アラートが出ていましたが、いつものように世田谷区の集会で行いました。
今回は、また「朝顔」の巻の続きです。
今回は雪の場面が出てきました。となると11月か12月くらいの話になります。
その間の半年くらい、光源氏は朝顔君に夢中で、なんとか自分の方に振り向かせたかったのですが、朝顔さんはよほどプライドが高い女性なのか、光源氏には見向きもしませんでした。
朝顔さんは高貴な身分の方で、前の天皇の姪に当たります。(光源氏とはいとこ同士)そしてご自身は前の斎宮だったので、地位も名誉もある方です。またきっと収入(荘園からの上がり)などもあった方だと思います。そういう身分の女性なので、男がいなくても生活できたのでしょうね。
その点、紫の上は両親の援護はなく、祖母に育てられていました。そしてまだ少女のときに光源氏に引き取られ、光源氏に頼るしかない身分なのでした。
そんな彼女ですので、朝顔の君の存在は、かなり気になっただろうと思います。
ところで当時のお姫様たちはどんな生活を送っていたのでしょうね。
みんなで話し合ってみました。
彼女たちは自由に町中を歩くことはできず、現代のようにテレビやスマホもないので、外の情報を得ることもできません。また身分の低い女性のように掃除洗濯といった家事をすることもなく、ショッピングもできませんでした。
もっぱら家の中にいて、女房たちにかしずかれ、和歌などに勤しむことくらいしか、することはなかったのかもしれませんね。
そして素敵な男性が訪れてくれることを待ち望んでいたのではないでしょうか。
そんな女性たちの生活に比べると、男性は結構、忙しい毎日を送っていたようです。
平安時代中期の藤原行成という人が書いた「権記(ごんき)」という日記によると、 当時の役人はけっこう忙しい毎日を送っていたようです。
この人は藤原道長と天皇の間に入って、行ったり来たりしていたという記録が残っていました。朝は太陽が登る前に起きて、身繕いをして、日記を書き、昼はあちこちにでかけ、そしてまた夜は女性の元へ足を運びました。
なかなか大変な毎日を過ごしていたようです。
「源氏物語」は千年前の恋愛小説である、と言ってしまえばそれまでですが、少しずつ読んでいくと、なかなか面白い発見があるのです。
もちろん文法がよく分からなかったり、単語もどこで区切ったらよいのかあたふたすることもありますが、とにかく声を出して読んでいます。
会場の入り口の屋根には、藤の蔦がこんなに絡まっていました。日陰ができて、少しは涼しく感じられました。
こちらは集会場のエレベーターの写真です。
読書会は、3階の和室で行っています。
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一日一句
ライバルは 気位高き 朝顔さん
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