「源氏物語を楽しむ会」は基本的には毎月1回、開催していますが、今月は諸事情により、月に3回行うことになりました。
今回は8月としては2回目でした。
今回もまだ「朝顔」の巻を続けました。
今回の主な登場人物は主人公の光源氏、幼い頃から憧れていた、いとこの朝顔、そして源内侍の3人です。
そのうち、源内侍という女性は、かなり特異な存在です。かつて光源氏がまだティーンエイジャーだったころ、ちょっとお付き合いをしたおばさん、というよりおばあさんの女性です。当時の人達はみな、若くして亡くなるのが普通なのに、この人は年をとっても元気で、そしてまだ色気もたっぷりでした。いまだに光源氏に色目を使うほどでした。
ところがやはり年には勝てなくて、口もとがしょぼしょぼとしていました。
原文では「すげみにたる口つき」と書かれていました。歯が抜けていたのですね。
そこか、私達は、「昔は歯医者さんはいたのかしら」という話に脱線したのでした。
あれこれ調べてみると、日本では室町時代に最古の入れ歯が作られたそうです。それはつげの木で作られていました。そして江戸時代には歯医者さんなる人もいたそうです。
入れ歯を作るのは、なんと仏像を彫る人(仏師)だったのだとか。当時は麻酔もなかったと思いますが、どうやって歯を抜いたのでしょうね。
ちなみに徳川家康も入れ歯をしていたそうです。
そんなことを調べましたが、さすがに平安時代には歯の治療はなかったと思います。源内侍も歯抜けで、フガフガしていたのかもしれませんね。
ちょっと話がそれました。
光源氏は懲りずに朝顔の君のお屋敷を訪問します。
こちらはその場面の絵です。あまり訪れる人もいないので、門が錆びて開けられなくなったようです。
朝顔の君は、かなりプライドが高い割には、すっぱりと光源氏に「あなたのこと、好きではないのですから、もう来ないでください」とは言わないのですよね。いつまでたっても、お互いに歌を交わしたりします。それで光源氏もなんとか彼女をモノにしようとするのです。恋の駆け引きはなかなか終点にたどり着かないのでした。
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「一日一句」
源氏なら 老女もしなだれ 秋の蝉
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