川歩きを始めて2年ほど経ちますが、その間、ずっと行ってみたい場所がありました。
それは御茶ノ水にある「東京都水道歴史館」です。
川と水道の水は密接に関わっていますからね。
ところがコロナ禍のため、休館日が続いたり、私の用事があったりして、なかなか行くチャンスがありませんでした。
今週はずっと、お天気が良くない予報でしたが、この日だけは晴れるというので、出かけてきました。
御茶ノ水の駅の北側にある外濠通りを西へ歩き、順天堂大学病院の並ぶ一角の電柱に、案内がありました。
歴史館の門の外には、昔の風景が描かれたタイルが並んでいました。
こちらから入館しました。
連休も終わり、子どもたちの社会科見学もないので、中はとても空いていて、気持ちよくじっくりと観察することができました。
今回は「木樋(もくひ)」についての特別展示がありました。
木樋というのは、江戸時代の水道管のことで、当時は石樋、木樋、竹樋という種類がありました。流れる水の量や使用する場所によって、使い分けられていたそうです。
この木の中を、水が流れていたのです。
木樋は、ヒノキやマツなどが使われていたそうです。
これらの木樋は、汐留遺跡や有楽町の都庁跡などから見つかったそうで、びっくりしました。
水気の多いところ(神田、日本橋、芝、本所など)は良好な状態で保管され、麹町、本郷、青山などの乾燥した場所で見つかった木樋は、木が腐ったり、木屑になっていたとか。
また木樋は道の下に通っていましたが、その上には大きな桶が設置されていました。こちらの模型で分かりますね。
また木樋以外の展示もたくさんありました。
特に、上水についての説明が、面白かったですね。
江戸で一番最初にできたのは神田上水です。これは小石川上水が先にできて、その後、神田上水になったそうです。家康の時代になります。
神田上水には、現在のJR御茶ノ水と水道橋の間に、懸樋(かけひ)があり、上水はここから神田、日本橋方面に給水されました。水道橋という名前は、上水が通る橋なので、水道橋と名付けられたわけです。
次は玉川上水。これは家光の次の家綱の時代に作られました。
ハイライトは玉川兄弟の物語でした。
その後、江戸には亀有上水、青山上水、三田上水、千川上水が作られました。
ここまでは2階フロアでの展示でした。
1階は近代の展示がありました。
面白かったのは、こちらの馬専用の飲水場。
喉が乾いた馬のために設置されていました。
これはロンドンから寄贈されたものだそうです。下の部分には犬猫用の水飲み場がありました。人間用には、裏に呑み口がついていました。
他にも面白そうな展示がたくさんありました。
今回は、江戸時代について重点的に見学したので、次回は近代や現代の水道事情について、学びたいと思いました。
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その後は、隣接する「本郷給水所公苑」へ行ってみました。
色とりどりのバラが咲いていました。
バラを見た後は、お茶ノ水坂を下って、水道橋駅まで歩きました。
このあたりに湧水があり、「お茶の水」として将軍に献上されたそうです。
以前、神田川を歩いたときは、この坂を上っていったのできつかったですが、下りなのでスイスイでした。
水道橋に到着しました。歴史館で見た「水道橋」の名前のいわれとなった記念碑もありました。
今の水道橋。後ろには総武線が走っています。
はじめまして。
返信削除MIKO(ブログ「子育てと仕事と音楽と生涯学習」)と申します。
3月頃?に品川用水について検索していたときに貴ブログの水無川(烏山川)暗渠に関する投稿に出会い、コメントしたいと思いながら今日になってしまいました。
昔、子供が給田小学校に通っていたので懐かしく思ったことと、長唄三味線をお稽古されていたり、河川や水路に特別に関心を持たれているなどの共通事項、さらに私は今は若葉台に住んでいて調布や仙川あたりをよく歩いているので親しみを感じました。
また亡父の弟(故人)が養子に行った先が柴田勝家の末裔(名古屋)であり、柴田勝家ゆかりの地のことを書かれていたり、はたまた先日は私が好きなお茶の水の水道資料館のことが書かれていたりして、ついに今日コメントさせていただくことになりました。
長唄三味線は『外記猿』をお稽古中です(下手です)。
川、用水、暗渠、橋、史跡などに興味があります。
一人息子が今週33歳になりました。
古希の私がシルバーパスを手に入れ有効活用している点なども同じだなと苦笑しました。
引き続きの投稿を楽しみにしています!
MIKOさん、こんにちは。コメントいただきありがとうございます。
返信削除私もさっそくMIKOさんのブログを拝見させていただきました。
すごい! の一言でした。
英語もドイツ語も完璧で、通訳のお仕事をされていらっるのですね。息子さんの子育ても素晴らしい!
それにしても長唄三味線、川歩き、シルバーパスなど、共通点がたくさんあり、嬉しくなりました!
私のようなつまらない者のブログなど、あってもなくてもよいものだと思いつつ、それでも毎日の生活の一部のようになっています。
MIKOさんに刺激されました。もう少し前向きに行きていこうと思います!