2022年12月12日月曜日

「鉄道と美術の150年」@東京ステーションギャラリー

少し前のことになりますが、東京駅丸の内北口改札わきにある「東京ステーションギャラリー」で、「鉄道と美術の150年」という展覧会を見てきました。

なんでも「渾身の展覧会」ということでした。

展覧会に行く前に、大手町で別の用事を済ませて、その後、地下鉄の大手町駅からJR東京駅まで歩くことにしました。

大手町はふだんはあまり縁がない場所なので、キョロキョロと歩いていました。

「大手の森」というビルを通ると、可愛いイラストのポスターがありました。ここにはレストランも入っているそうです。なんだかホッとさせられる場所でした。


周囲には樹木が植えられていて、ちょっとした公園のようでした。
こういう環境で働けたら、気持ちが良いでしょうね。

東京駅まではイチョウ並木が続いていました。

このあたりは、昔は大名屋敷だったのかな、なんて考えながら歩きました。


レンガの駅舎が見えてきました。お伽の国の建物みたいです。

東京駅周辺には、スタスタと歩くサラリーマンに混じって、スマホ片手の観光客のような人の姿もチラホラいました。

さてギャラリーに着きました。ここのギャラリーは、東京駅開業当時の赤いレンガが使われているということで有名ですね。

こちらはギャラリーの入口にあった映像を写したものです。


鉄道と美術には、深い関係があるそうです。

というのは、新橋と横浜に鉄道が開業されたのは明治20年(1872年)のことで、今年で150周年になりますが、なんと「美術」という単語が使われたのも、同じ年なんだそうです。それまでは「書画」という言葉だったとは知りませんでした。

ちなみに東京駅が開業されたのは、大正3年(1914年)のことだそうです。

その深い因縁のある「鉄道」と「美術」をかけあわせたのが、今回の展覧会でした。

最初のコーナーでは、浮世絵師によって描かれた派手な錦絵が目を引きました。鮮やかな紅色や美しいブルーが見事で、鉄道誕生の歴史を賑やかに物語っていました。

こちらは帝が初めて乗車した時の絵だったと思いますが、西洋人と、昔の装束の日本人の姿の違いが面白かったです。

その後、洋画家や日本画家も鉄道に関連したものを描くようになりました。機関車、線路、駅、車内の雑踏などなど。

こちらの絵画は、新宿駅構内ということでしたが、いつの頃でしょうね。終戦直後の風景かしら?

戦後には美術の様々な試みが行われ、鉄道に関しても、斬新なイベントやパフォーマンスが行われました。

こちらの絵画は、意味がよく分かりませんでした。ブーツは性欲を表す、と説明に書いてありましたが。

その後、個人旅行促進のため、「ディスカバー・ジャパン」政策が繰り広げられました。

驚いたことに、私が先日出かけた金沢にある老舗「俵屋」さんも、このポスターに一役関わっていました。

この展覧会では、全国40ヶ所から集められた作品が150件も展示されているそうです。

日本の近代化は、鉄道の歴史とともにあった、と言えるだろうと思います。

私はそれほど鉄子ではありませんが、車と比べたら、鉄道に親しみを感じています。若い時は、寝台で旅行したり、各駅停車の旅もしました。

ですから、この展覧会も期待していました。

ただし、あまりに作品数が多いこと、ジャンルが多いため、ごちゃごちゃ感は否めませんでした。

また150年の歴史の中には、新幹線の登場は欠かせないと思うのですが、こだまやひかりなどの姿はなかったようにも思えました。

美術館から出て、東京駅の美しい天井を眺めてきました。

この展覧会は2023年1月9日まで開催予定です。

館内の絵画は撮影禁止ですので、ブログではカタログやチケットに掲載されていた絵画を使用しました。

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この日の装い。

150周年に敬意を払うため、何となくきちんとした着物のほうが良いかもしれないと思い、水色の色無地にしました。実はデパートのイベントで1000円で購入したもの。


帯はネットで購入した白い帯。タレがちょっと長すぎました。

帯揚げと帯締めはブランド品なので、着物や帯より高かったです。


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「一日一句」

若ければ また乗りたいな 冬の夜行


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