秋分の日、長唄三味線のおさらい会「浴衣会」があり、なんとか無事に終了しました。
会場はいつもと同じ、地元の文化会館の和室です。
畳のお部屋ですが、演奏者もお客様も高齢の方が多いので、全部椅子席です。
1曲、20分くらいかかる長い曲を正座して聞いていただくのは、大変ですものね。
今回の助演のお唄の先生は、御年90歳と、80歳(推定)という超ベテランの先生たち。
補助の手押し車がないと歩くのも困難な方なのですが、お唄が始まると、さすがにピリッとして良いお声が響きました。
淡い色の単衣着物が素敵でした。
三味線のほうは、ベテランの姉弟子さんが急病のためお休み、もうお一人もおうちの事情でお休みということになり、ちょっと寂しかったのですが、先生のリードの元、なんとか頑張りました。
今回は、第一部(長唄と三味線演奏)の後に、お客様たちと「もみじ」と「赤とんぼ」を歌いました。
三味線でこういう曲を弾くのは、結構、弾きにくいのですが、みなさん、お声を出していただいて、少しはリラックスされたかしら。
お茶とお菓子の後の第二部はまた長唄と三味線の演奏。
私は「吾妻八景」を演奏しました。
普通、三味線の演奏会では、すべて暗譜してから演奏するのですが、私の先生の場合は、「楽譜を見て演奏する」というスタイルなのです。
暗譜にかける時間や苦労をするよりも、楽譜をきちっと見て演奏するということなので、その点、少し気楽です。
教え方も「そこはフォルテで」とか「デクレシェンドして弾いて」という説明なので、とても分かりやすくて私のような初心者にはいいですね。
そして最後は三味線だけで「娘道成寺」と「勧進帳」のサワリ(合方といいます)部分だけの演奏をしました。
とてもリズミカルな曲で、スピードがあるので、他の皆さんについていくのは大変でしたが、なんとか演奏できました。
間違えちゃったところもあるのですが、シラーッとして続けました。
こういうときに舌を出したりするのは、かえってみっともないですからね。
私はこちらの会に参加して4年目なのですが、最初の時から聞きに来てくださるうたどんさんからは、お手製の刺しゅう入り巾着をいただきました。手作りで嬉しいわ。
お友達も誘ってのご来場、ありがとうございました。
うたどんさんのブログ▼でも紹介していただきました。
ありがとうございます。
着物仲間の
kimono熱▼さんは、秋らしいお召し物で来ていただきました。
三味線演奏は初めてご覧になったそうですが、楽しんでいただけたかしら?
またマンションの理事会でご一緒したおばさまにもお誘いしたところ、来場していただきました。
半世紀前に一度三味線を聞いたことがあるとおっしゃり、懐かしそうにされていました。
お疲れ会はいつもの通り、パルコの天ぷら屋さん「天浜」で打ち上げ。
久しぶりに本物のビールを飲みました。
そして次に教えていただく曲を決めていただきました。
「梅の栄」という曲です。
次回のおさらいは春なのですが、先生が「梅の柄の着物に合う曲でしょ」とおっしゃるので、「梅の柄の着物はあったかしら?」とぐるぐると頭の中で考えてしまいました。梅の柄の帯はあったけどな。
さすがに緊張して疲れたのか、早く寝てしまいました。
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この日の装い。
秋分の日の浴衣、というのでいったいどうすればよいのか悩みましたが、うたどんさんからいただいた絞りの浴衣はあまり夏っぽくないのでちょうどよかったです。
実は浴衣を着るのは苦手、それというのもいつも衿がよれよれになってしまっていたからです。
でもいろんな着物サイトを見ていたら、かけ衿をほどいて、その中に衿芯を入れるとよいということが載っていたので、真似してみました。
そうしたら、いつもよりは浴衣の割には、衣紋もきれいに(?)なりました。
帯は先日、
たんす屋さんで、古い帯を下取りしてもらった金券を使ったオレンジ色の帯▼にしました。
色はよかったけど、ちょっと生地が柔らかくて、締りがなかったかな。
春のおさらい会の時は、何を着ても自由なのですが、とにかく演奏しているとすごく暑いので、3月でも単衣でよいくらいです。
浴衣はさっそく洗って干しました。