2018年1月の京都旅行記ですが、思いつくままに綴っていますので、時系列ではありません。
今日は青蓮院門跡▼のご紹介です。
ここは、いつか読んだ何かの小説に登場していた場所で、「門跡」(もんぜき)という単語に妙に魅かれていて、いつかは一度、行ってみたいと思っていたところです。
ここは天台宗のお寺なのですが、古くから皇室とゆかりのあるところでした。
皇室と言えば神道だと思うので、ちょっと意外ですよね。
そのように門主(住職)が皇室、あるいは摂関家によって受け継がれてきたお寺のことを「門跡寺院」というのだそうです。
青蓮院の始まりは、平安時代の末に、青蓮坊の第十二代行玄大僧正(藤原師実の子)に鳥羽法皇が御帰依になって第七王子をその弟子とされ、院の御所に準じて京都に殿舎を造営して、青蓮院と改称したのが門跡寺院としての始まり、ということです。
その後、明治にいたるまで、門主はほとんどが皇族か、五摂家の子弟に限られていました。
そのため、かつてはここは、「粟田御所」と呼ばれていたこともあったそうです。
今の天皇もこちらのお寺に訪問されたことがあり、その写真も飾られていました。
こちらのお寺には有名なものが二つあり、一つは広大なお庭です。
池泉回遊式庭園で、室町時代に作られたそうです。
こちらは小高い山の上から、お庭を眼下に眺めたところです。
紅葉の季節に訪れたら、きっと美しいだろうな、と思いました。
こちらは入り口にあったミニ石庭。
大きな樹木がありました。
何の木だったか忘れましたが、時代劇にこういうシーンが出てきそうでした。
ここは、かつては東海道へと抜ける道筋にあったため、昔の人はここで旅の無事を祈ったそうです。
そして青蓮院門跡のもう一つの有名なのが、国宝の青不動明王です。
身体の色が青黒(しょうこく)です。
11世紀ごろの作品ということです。
これを見てみたかったのですが、実は現在は、こちらにはありません。
平成26年10月に、東山の山の上にある「将軍塚」というところに移られたそうです。
そこに行ってみたかったのですが、山の上までは歩いて30分、タクシーを利用すればよいのかもしれませんが、ちょっとビビッてしまって、諦めました。
もう少し暖かい季節の時でしたら、山歩きをしても良かったのですが。
お寺の中は、意外と現代風のものがありました。
こちらの襖は色がとても鮮やかでした。
青い蓮の花が見事でしたね。
最近の作品でした。
こちらはアニメ風の絵が描かれていた衝立。
少女漫画の世界のようでした。
ここは外国人の旅行客も少なく、静かなところでした。
ゆっくりと東山の風景を味わうのには、穴場かもしれません。
上品で優しい雰囲気のあるお寺でした。
(この項、しばらく続きます)
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