2018年5月17日木曜日

和装ヘアレッスン講座・レポート

先日、「和装ヘアレッスン講座」▼を開催しました。
これは、今年の春に開催された市のイベント「伝統文化交流会」▼の舞台に立った「日舞体験組」の企画によるものです。

まずは、レッスンの成果をご覧いただきましょう。


皆様、とても素敵でしょう?

着物を着る人たちの間では、「着物の時のヘアスタイルを何とかしたい」という声がよく聞かれます。
そこで私たちは、日舞体験の際にお世話になった美容師の春日鶴竹先生を講師としてお招きして、ヘアスタイルのご指導していだく企画を立てました。
この講座では、まず初めは先生にしていただき、その後は自分の手で実際にしてみる、という時間を設けました。


春日先生は、日本舞踊春日流の名取さんとして舞台に立っていらっしゃいますが、日頃は都内の各地に出張されて、女性の髪を美しくするお仕事をされています。

先日の伝統文化交流会の時にも、30名以上の出演者のヘアを手際よくスタイリングしていただいたという実力者です。

とてもパワフルで、またオープンハートな先生で、今回の講座では、ご自分の技術やノウハウを惜しみなくご披露して下さいました。


レッスンの前には、参加者のみなさまとランチタイムを設けて、サンドイッチをいただきながらおしゃべりをして、お互いの交流をはかりました。


レッスンの会場は、某マンションのキッチンスタジオでした。
パーティールームも兼ねていて、とても明るい雰囲気のところでした。

各自の椅子の前には、立て鏡、すき毛、ヘアスプレイが用意されました。


始まる前は、みなさま、ちょっと不安そう?


どのような理由で、このレッスンに参加されたのか、みなさまのお声をちょっと聴いてみました。

◆いつもワンパターンになってしまうので、新しいヘアスタイルを教えてほしい。
◆前髪に変化をつけたい。
◆ショートヘアでも雰囲気を変えてみたい。

これに対して、先生からのアドバイスは「とにかく工夫をしてみることが大切」ということでした。
道具や高価なアクセサリーがなくても、100円均一などを利用して、なんとかしてみようという気持ちが大事だとのお話でした。
また「前から見て8割、後姿は2割にすると、納得のいくヘアスタイルになる」とのご意見もいただきました。

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ヘアレッスン前の髪の状態と、その後の変化について、ご紹介してみたいと思います。

かなり長いヘアのAさん。
おでこを隠したスタイルにしてみたいが、どうしたらよいか分からないということでした。


肩にかかるくらいの長さのEMさん。
着物を着るときは、いつもご自分でアップスタイルにされていますが、もっといろいろなスタイルを知りたいというご希望でした。


ショートヘアで、耳の横のところだけを長く伸ばしているスタイリッシュなETさん。
着物に合うヘアスタイルをご希望でした。


最近、10センチほど短くカットをしたというIさん。
着物のときは、アップスタイルにされていますが、うまくできる方法を知りたいとのことでした。


かなり長くて、髪の量も多そうなKちゃん。
この日は、JOTAROのジャージー着物で参加されました。


背中の中くらいまでの長さのY子さん。
いつもはカジュアルなデニム着物や、袴を穿くこともある方です。
ワンパターンのヘアスタイルから抜け出したいとのことでした。


それぞれの参加動機をお聞きしてから、先生の手で、みなさま一人ひとりの変身が始まりました。

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ここからは手順や道具についての説明となります。

先生は「ブロッキング」を大切にするように、とアドバイスされました。
作業するところと、後で作業するところをきちんと分けておくのが大切だそうです。


 どんなヘアスタイルにしたいかをイメージしながら、髪の毛を分けていきます。


ブロッキングしたところ。
ふんわりさせたいところは、カーラーで巻いておきます。


また道具の使い方も大切です。
前髪を斜めにしたいときは、こんなふうにちょっと押さえておきます。


ホットカーラーもうまく使うと、早くカールができて便利とのこと。


ダッカールという道具は、頻繁に使用されていました。
似たようなものも売られていますが、ずれないで、きちんと髪に止まるものが良いそうです。


髪に膨らみをつけるところは、基本的には目の高さのラインにすると、よいそうです。
それよりも上にボリュームをつけると若々しくなり、下にすると落ち着いた雰囲気になるとのことでした。


ヘアをこんもりさせたいときには、その部分の根本に「すき毛」というものを入れて、そこに上から逆毛を立てた髪をかぶせます。

こちらは私の頭の中に入っていたモノ。
左上は、首のあたりにつけたウィッグです。
下にあるのが、すき毛です。後頭部のあたりに二個入れました。


なお、逆毛を立てるのは難しいと言われますが、それほど必死にしなくても大丈夫とのことでした。
とくにショートヘアの場合は、櫛を使わなくても、手のひらでグルグルとするだけで、きれいな逆毛が立ちました。

またカーラーに毛を巻き付けるときは、長い毛の先端から巻くのではなくて、毛の途中くらいから巻いて、残りの部分は後でくるくるとされていました。

参加者のみなさまは、先生の指の動かし方や、道具の使い方を食い入るように見て、カメラやビデオに収めていました。


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もう一度、変身されたところをご覧ください。

前髪に穏やかな変化をつけて、ゴージャスな雰囲気が倍増したAさん。
洋服にも合うようなヘアスタイルです。


美しいカーブがみごとに描かれたEMさん。
流れるようなヘアスタイルです。


ショートとは思えないほど変身されたETさん。
襟足のあたりに、ウイッグをひねって付けています。


後ろの髪を交差させて、お洒落なヘアスタイルになったIさん。
しっとりとした雰囲気が、Iさんに最適でした。


着物姿にぴったりのヘアスタイルになったKちゃん。
できあがった髪型をほどいて、ご自分でも何回も熱心にトライされていました。
髪を膨らます場所によって、雰囲気が変わることを実感されていました。


後ろの髪を片方に寄せて、アンバランスの美しさを表したヘアスタイルのY子さん。
前髪も斜めにして、優しい雰囲気になりました。


最後は、短い髪でもウィッグでロングヘア風になった私です。
マダム風に変身させてもらいました。


短い髪の毛でもなんとかなるものですね。


一人ひとりの希望を聞いていただき、個性に合ったヘアスタイルを作っていただいた春日先生、どうもありがとうございました。

参加者のみなさまからは、「目からうろこが落ちるような、新発見がたくさんあった」と喜びの感想をいただきました。

レッスン終了後は、Aさんのお宅に移動して、ワイン付きの反省会をしました。

みなさま、楽しい時間をご一緒に過ごすことができ、ありがとうございました。

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この日の装い。

遅い時間には雨が降るという予報だったので、木綿の着物にしました。
藍の型染です。


帯は、着物友だちと物々交換したつづれ帯。
非常に高級品なんだそうです。


後ろの髪の毛は、こんなに短かったのですよ。

(参加者のみなさまからご提供いただいた写真も、利用させていただきました)

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