2018年7月2日月曜日

2018梅雨どきの京都 9「旧三井家下鴨別邸」

今回の京都旅行の目的の一つは、下鴨神社の近くにある旧三井家下鴨別邸▼に行くことでした。
梅雨時に出かけましたが、三井家の庭にはアジサイがたくさん咲いていて、良い時期に行けたと満足しています。

ここは平成28年10月に公開されたばかりのところで、観光客も少ないというので、是非訪れてみたいと思っていました。


場所は下鴨神社の南側、高野川の近くにあります。


入館すると、最初にガイドさんの案内がありました。
三井家の歴史や、建物についてとても詳しく説明してくれました。


三井家は江戸時代からの豪商で、三井財閥の大本です。 
慶長年間に酒屋や質屋を開いて、三井家が始まりました。
その後、呉服屋や両替商もするようになり、豪商と言われるようになりました。
三井家は全部で11の家があり、それ以上、分家を増やさないのが、家訓になっているそうです。

明治42年(1909年)に、この場所の近くに、三井家の神社が作られました。
そして、三井家の人々が参拝する際の休憩所として、大正14年(1925年)、木屋町に明治13年(1880年)に建てられていた主屋をここに移築し、その後、玄関棟などを増築して完成されました。
つまり、明治時代に祇園に建てられた母屋を、大正時代に鴨川に移築して増築した建物なのです。
その後、戦後は京都家庭裁判所長官宿舎として、平成まで実際に利用されていました。
それが、この建物が、明治と大正時代の近代京都の名建築と言われるゆえんです。

1階は玄関棟、主屋、茶室、に分かれています。
見る方向によって、3階建てに見えたり、4階建てに見えたりします。
この角度だと、4層に見えますね。


3階部分は、望楼です。
東山の眺望を楽しむための部屋だそうです。
(2階、3階部分は通常は非公開)

室内には「写真撮影禁止」と書かれていましたが、係りの人にお尋ねしたところ、それぞれの資料だけを接写するのはまずいけれど、全体を写すのは結構です、と言われて、家の中も写してみました。

主屋の中の佇まい。


部屋から庭を眺めたところ。


この建物は、先ほども説明したように、昭和26年からは京都家庭裁判所の長官の宿舎として利用されていました。
ところが昔の家なので、冬はとても寒くて、住むには適さず、平成19年には宿舎としては廃止されるようになりました。

家も素敵でしたが、お庭も素晴らしかったです。
石灯籠と手水鉢。


これは何だったかしら?
アジサイが活けられていたのが風流でした。


ひょうたん型をした池もありました。
橋もかかっていました。


池のほうから建物を眺めたところです。
こちらから見ると3階建てに見えます。
ただし、現在は1階部分しか見学できることができません。


お庭には、アジサイが至るところに咲いていました。


色とりどりのアジイが見事でした。


それにしてもこの日は梅雨とは思えないほど快晴で、空が真っ青でした。


(この項、もう少し続きます)

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