東北のミステリーツアーから戻り、ほっとしたところに、facebookで、ある方の訃報が飛び込んできました。
私より一回りも年下の方なので、初めはまったく信じられませんでしたが、どうも本当のことらしい。
その方は岩手県出身で、東日本大震災の復興にも力を注いでいる人でした。
私は着物つながりでその方とご縁ができ、みんなで一緒に着物でお花見に行ったり、新宿のお店でも楽しい時間を過ごさせていただいた方でした。
とても多くのお友達がいらっしゃり、個性豊かなかっこい男でした。
そして、今回、私がミステリーツアーで辿った場所は、その方と縁のある場所ばかりでしたので、本当に驚きました。
こちらは2日目に訪れた浄土ヶ浜というところですが、岩手県宮古市にある美しい景勝地です。きっとここにも遊びに行ったことがあるでしょうね。
この海岸も津波に襲われて、近くにある休憩所の壁には「ここまで津波が押し寄せた」という印がつけてありました。
この日は、豪快な海鮮丼をいただきましたが、その場所は大船渡湾近くのお店でした。
次に訪れたところは、碁石海岸という観光地でしたが、ここは大船渡の末端半島にあるところです。
こちらは穴通磯という奇岩ですが、きっと岩手の人ならご存じの場所でしょう。
そしてこちらの「奇跡の一本松」も、その方にとても縁の深いところであったそうです。
彼の芸名である「松原」というお名前は、この奇跡の一本松の、以前の姿である松原から由来していたのでした。
大船渡は、海と山に囲まれていて、自然が溢れているところでした。
私が観光バスで大船渡を通過した時、「ここがぼくの故郷の大船渡だよ」という彼の声が聞こえたような気がしました。
私はそれまで東北地方とはあまり縁がなくて、せいぜい仙台や平泉に行ったくらいでしたが、今回は雫石をスタートに、岩手県内のあちこちにお邪魔させていただきました。
あまり湿っぽい話は彼には似合わないと思いますが、今回のミステリーツアーは、なんだか彼が連れて行ってくれたような気がしています。
楽しい思い出をありがとうございました。
今は故郷に帰られました。
どうぞゆっくりとお眠りください。
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