2024年3月7日木曜日

「源氏物語を楽しむ会」67回 2024年2月

私たちの「源氏物語を楽しむ会」のやり方は、まずは原文を朗読して、その後に現代語訳を朗読します。そして分からないところは事典やインターネットなどで調べて、みんなで話し合う、という方法をとっています。

スタートしてから5年半ほど経ちましたが、源氏物語54帖のうち、まだ半分にも達していません。

ところで新聞の投書欄で、85歳の女性が「源氏物語54帖の原文を全巻、書き写した」という文章がありました。

すごいことです。筆で書いたのか、ボールペンで書いたのか、ノートに書いたのか、巻紙に書いたのか不明ですが、それでも全部でどれほどの量になったことでしょう?宝物ですね。

私たちは原文で読んでいますが、読むだけでも大変なのに、それを書き写したとは! あっぱれです。

ためしに2月の会で音読した部分を、私も写してみました。

「胡蝶」です。

「衣更の今めかしう改める頃ほひ、空のけしきなどさへ、おやしうここはかとなくをかしきを、のどやかにおはしませば、よろづの御遊びにて過ぐし給ふに、対の御方に、人々の御文しげくなり行くを、思ひしこと、とをかしう思いて、ともすれば渡り給ひつゝ御覧じ、さるべきには御かへりそゝのかし聞え給ひなどするを、うちとけず苦しいことに思いたり。

兵部卿の宮の、程なくいられがましきわびごとどもを書き集め給へる御文を御覧じつけて、こまやかに笑ひ給ふ。「早うより隔てつる事なう、あまたの親王たちの御なかに、この君をなむ、かたみにとりわきて思ひしに、たゞかやうの筋のことなむ、いみじう隔て思う給ひてやみにしを、世の末にかくすき給へる心ばへを見るが、をかしうもあはれにもおぼゆるかな。なほ御かへりなど聞え給へ。すこしもゆゑあらむ女の、かの親王よりほかに、また言の葉を交すべき人こそ世におぼえね。いとけしきある人の御さまぞや」と、若きひとはめで給ひぬべく聞え知らせ給へど、つゝましくのみ思いたり。」

まだまだほんの一部分です。

それにしても、パソコンで古文を打つのは、けっこう面倒だと気づきました。

やはり源氏物語は、縦書きで手書きをするのが良さそうです。

こちらは大和和紀さんの「あさきゆめみし」から拝借しましたが、「胡蝶」の中の、玉鬘と光源氏の会話の部分です。

漫画は読むのは楽ですが、制作者は大変でしょうね。衣装や背景などもきちんと考察しないとならないのですから。

今年はNHK大河ドラマで紫式部が主人公の物語が放映されています。そのため、いろいろなメディアで源氏物語が注目されていますね。

原文を読んだり書いたり、漫画を見たり、テレビを見たり、お芝居や映画を鑑賞したりと、いろいろな方法で源氏物語を楽しめるのは良いですね。

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さて「胡蝶」の巻ですが、私たちの間では光源氏は評判悪いのです。

かつての恋人が生んだ娘がいくら美人に成長したからといって、偽のお父さんぶって、世の男たちから届く恋文をあれこれ点検しているのですよ。

「こちらには返信をしておきなさい」とか「この男は人柄が良くない」とか、いちいちうるさいのです。美しい娘に意味ありげな言葉をかけたりして、ほんとに嫌な中年男として描かれています。

このとき、光源氏は36歳くらい、玉鬘は22歳くらいです。

おまけに実の妹とは知らずに、求愛する兄の柏木も登場します。

「胡蝶」の巻もあと少し。次回には終わりまで行くでしょうか?

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会の後は、会場のある下高井戸の商店街で、Sさんと一緒にランチをしました。最近できたお店のようです。


手前の黄色いお皿は、私が頼んだキーマカレー。
向こう側のピンクのお皿は、Sさんが召し上がったカレー。
どちらも野菜がたっぷりでした。

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この日の装い。

「銀座ぽわる」さんにお任せした福袋に入っていた紬です。
茶色の着物は自分では選ばないですが、以外とすっきりとしていました。


あっさりと白っぽい帯を合わせました。
実はこの帯は有名な方の作品だそうで、私にしては清水の舞台から飛び降りるほどの覚悟で購入したものです。マイサイズに仕立てていただいたので、締めやすいですね。

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「一日一句」

源氏もの 書いたり読んだり おしゃべりも


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