2013年12月30日月曜日

今頃になって針仕事

年末だというのに、針仕事をしてしまいました。

一つは襦袢のお直し。
私はどんな襦袢を着ても、裄が長いので、短く詰めました。

また衿の幅が広くて着づらいので、衿をほどいて、幅を狭く直しました。

二つ目は半襟つけ。
これは3枚縫いつけました。

そして3つ目は、完全に季節外れなんですが、クリスマス用の飾りを帯締めに作り直しました。

元は「MUFFINさん」▼のお店で買った、クリスマス・オーナメントです。
何でできているのかしら?
発砲スチロールかな?

きらきらして、とてもきれいでした。

シルバータイプ。


ゴールドタイプ。

金色と銀色の2つが一つのセットで150円でした。

それぞれに細い透けた糸が付いていたのですが、糸をはずして、帯留用の金具を裏にアロンアルファで貼りました。


シルバータイプに三分紐を通すと、こんな感じ。
FUNNY COCOさんの三分紐の青色面です。(裏は派手なえんじ色)

良く見ると、飾り用の紐を通していた穴が見えてしまいますね。


こちらはゴールド・タイプに黒の三分紐を通してみたところ。
こちらも穴が見えます。



写真がイマイチなのですが、ちょいとお遊びしてみました。

でも実際に付けてみるのは、なんとなく恥ずかしいな。




2013年12月29日日曜日

2013年 お世話になりました

2013年も残すところあと3日となりました。

家族みんなが好きでないのでせっせとおせち料理を準備をするタイプではないし、年末の大掃除はしない(5月の連休などにしています)タイプですし、年賀状も年始になってから書くタイプの人間です。

ということで、いつもと同じように過ごしています。


(季節外れのお花でごめんなさい。ダリアや牡丹などの大輪の花が好きなのですが、手元にみつからず、夏の花になってしまいました。)

*****

ちょうど去年の今頃、「来年の4月以降は、あなたの仕事は別の部署がすることになるので、これからは引き継ぎをしてください」と言われて、その理不尽さに腹が立ち、ずいぶんと悔しい思いもしました。

それでも3月末には慰労の記念品を一ついただいただけでしたが、多くの方からの感謝の言葉をいただき、自分なりに元の仕事とは縁を切ることにしました。

その後、フリーな立場になってからは、趣味の世界や、着物の世界に引き込まれ、多くの方と知り合うことができました。
学生時代の古くからの友人や子供を通して交流のあった方との再会はもとより、Facebookでのお友達、地域の人たちなど、これまでとは違った人たちとのお付き合いも増え、楽しさも増してきました。

そして何よりの変化は、住んでいるマンションの理事長となったことです。
いろいろな住人からの苦情があり、トラブルがあり、そして高齢化した独居人が増えていくのが、はっきりと目に見えるようになりました。
やっかいなことは逃げ腰の管理会社と密に連絡しながら、理事会の人たちと相談をしたり、会議の資料を作成したり、掲示物を作成したりしていますが、これって元の仕事とほとんど同じじゃない?
と思う部分もあります。
こんなところで仕事の経験が役立つとは思いませんでした。


そしてつくづく思うことは、これからの地域社会を考えると、若い人たち(30代や40代くらい)への引き継ぎや、もっと若い人たち(20代くらい)の育成を、私たちおばあさん世代がサポートすることが必要ですね。

それは着物や工芸などの伝統的と言われる世界でも同じだろうと思います。
自分自身は何の技術を持たなくとも、若い人を応援することだけはできるのではないか、と思います。

いつのまにか年をくってしまいましたが、「自分だけはいつまでも年を取らない」というのは幻想です。

昔の人は「お正月になるとひとつ年をとる」と言いました。
それにしたがえば、私も新年には高齢者の仲間入りとなります。
名実ともに、「おばあさん」と呼ばれるようになります。「おばあさん」と言われるのは抵抗がありましたが、もう仕方ないですね。
でも「少し可愛いおばあさん」ならいいかしら?

2013年、多くの方にお世話になりました。

みなさま、よいお年をお迎えください。




2013年12月28日土曜日

新宿のデパート 2軒はしご

最近、何かと気の滅入ることが多いので、気分転換に着物を着て新宿まで買い物へ行きました。
やはり着物を着ると、気分がしゃきっとしますね。

買い物のついでに、(というか、こちらが目的なのかな)2つのデパートの着物セールに行ってみました。

1つ目は新宿南口の高島屋で開催されている「たんす屋リサイクルきものセール」。


きものや帯はあまり気にいったのがなかったのですが、せっかくポイントがあるので、小物をひとつ買いました。

そうしたら、こちらの干支の可愛いガーゼハンカチをいただきました。


平日だったせいか、あまりお客さんは少なかったようです。

そのあとは、新宿西口にある京王の「今昔きもの市~美しの呉楽~」へ。
この着物セールにはかなりお世話になっています。


今回は、生駒の「なかむら」さんが出店されているので、先月、神楽坂のイベントでなかむらさんから買った川島織物の帯を締めて行きました。
着物はいただきものの青い紬です。


お店のスタッフの方に、この帯に合う着物を見せていただきました。
洒落たものや斬新な絵柄のもの、可愛らしいものなどいろいろありましたが、どれもウン十万円もするようなものばかりなので、目の保養だけ。

「今昔きもの市」の他のお店も、それぞれ趣向を凝らした着物や帯を置いてありましたが、私のような激安着物ファンには手が出ないものがほとんどでした。

そんな中、「着物も帯もオール1000円」「大島紬オール5250円」というチラシを発見。
広島の「らぐたいむ」▼というお店の品物でした。

今は広島と銀座モールにお店があるそうですが、来年には銀座から鎌倉に移るそうです。


ここに集まっていたお客さんたちは、みなさん、リメイクが趣味の方のようで、一度に何枚も何枚もどっさりと買っていらっしゃいました。スカートにしたり、ブラウスにしたり、インテリアにされるようです。

でも私は着物は着物として着るのが好きなので、裏も表もきれいな状態で、飽きのこない大島紬を見つけました。
値段は安くても大島なので、シャキシャキしていて気持ちが良いのです。

「らぐたいむ」の店員のお兄さんにこの着物のコーディネイト例を教えてもらいました。
大島紬のようなものは、「粋すぎず、野暮すぎず」という着つけにするといいのだとか。
そして「大島に白い帯は鉄板!」というお墨付きをいただいたので、この帯にも合うだろうということで、買うことに決定。

家に戻ってさっそく着てみました。
(かなり適当な着付けです)

写真ではずいぶんと黒く写っていますが、実物は赤ワインのような赤に黒、それに白のボツボツが入っている亀甲模様のような柄の着物です。

樋口可南子さんのような雰囲気になれたらいいな、と思いますが、無理でしょうね。

「らぐたいむ」には、来年、宮島に行くときにでも寄ってみたいなと思っています。



2013年12月27日金曜日

断捨離 スカート編

「断捨離」という言葉はもはやかなり普及している用語のようで、スマホで「だんしゃり」と入力したら、すぐに変換できました。(ちなみにパソコンではダメだったわ)

今月の婦人公論は「断捨離シール」という付録が付いているというので、いつもは図書館で読むだけなのですが、久しぶりに買ってみました。

こんな感じ。
シールと言うか、カルタみたいね。剥がして使うようです。


1月から12月まであって、それぞれの月に格言のような言葉が書かれています。

私はどちらかというとモノには執着しないので、どんどん捨てるタイプなのですが、それでもいろんなものがたまってしまいます。

特に今年は仕事が終わったので、それまで着ていた服や、通勤用の靴がほとんど無用のものとなりました。それでもいつかまた使うのではないかと、たんすにしまったままでした。

ところが夏から秋へと季節は変わり、そして冬になっても、洋服を着て外出することはほとんどありませんでした。

近所へ出かけるときは自転車なのでジーパンですし、電車で出かけるようなときは着物です。

ということで洋服(とくにスカート)の出番はほとんどなくなってしまいました。

そういうものをいつまでも保存していても場所ふさぎです。

一体どれくらいスカートがあるのか、自分でも分かりませんでしたが、全部たんすから出して並べてみました。
黒やグレイのスカートだけで20枚以上、ベージュや白のスカートが5枚くらい、色もののスカートも数枚ありました。同じようなモノばかりですね。



これって多いほうなのか少ないほうなのか分かりませんが、もうこれからはそんなにスカートは必要ありませんよね。

それで気に入ったもの、今の体型に合うものだけを8枚選んで、あとは全部、処分することにしました。

すでにハイヒールやミュールなどはほとんど捨ててあるので、そのスカートたちもこれから何回着用するのか分かりませんね。

これからまたスカート生活が始まるようになったら、その時はその時、また新しいスカートを買えばいいだけのことです。

たんすの中も、少しはすっきりしたようです。


2013年12月26日木曜日

初体験 2つ

かなり長い年月を生きてきた私ですが、それでも未体験の出来事というのは、いくらでもあるのですね。

そのうちの二つの初体験をお知らせしましょう。

一つ「バンドピラティス」。

ピラティスは体内の筋肉(インナーマッスル)を鍛えるという呼吸法のようなヨガのような運動で、それは今まで何回か経験したことがあるのですが、空気の抜けた柔らかいボールを使ったりして身体を鍛えるエクササイズです。

今回は「クリスマス・スペシャルバージョン」というイベントで、「バンドピラティス」というのをやってみることにしました。

バンドといっても、幅が15センチくらい、長さは180センチくらいの薄いゴムのようなペラペラの紐なのです。
それを身体のある部分に巻きつけながら、ピラティスをするのです。

たとえば胸のところに帯揚げのように巻きつけて、ぐっと引っ張ったり、足の土踏まずのところに巻きつけて、足を伸ばしたりと、身体に負荷をかけながらピラティスを行うトレーニング・スタイルです。

これがけっこう気持ちよくて、「効いた!」という感じが伝わってきます。

アマゾン▼でもこのゴムバンドを売っていました。
(写真はアマゾンよりお借りしました。)

先生はアメリカで修業をされたようで、身体の筋肉の部分を英語で言うので、よく分からないこともあるのですが、続けて行くとけっこう身体に良さそうだと思いました。

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もうひとつは、町内会活動。

これまではマンション住まいだし、仕事もしていたので、町内会のことには無頓着でした。
子供が小さい時はそれなりに子供会活動とかもしてきましたが、大人だけの生活になると、あまり近隣のご縁もなくなってしまいます。

それが仕事も終わり、たまたまマンションの理事会長になったので、半分はお義理で清掃活動に参加したのですが、これがけっこう面白かったのです。


箒とちり取りを持って、町内のゴミを拾いながら歩いたのですが、身体はぽかぽかしてくるし、おしゃべりなおばちゃんたちからはいろいろな情報も入ってくるし、道路はきれいになるので、一石二鳥というよりも三鳥くらいありそうでした。

「新参者ですのでどうぞよろしくお願いします」とあいさつしてきました。

古くから住んでいる人や、お店を開いている人には町内会の付き合いは当然なのでしょうが、マンション住まいの人間にとっては新鮮に感じました。

ウェルカムしていただいたのも、ありがたかったですね。




2013年12月25日水曜日

MUFFINさん

日本でマフィンというと、朝食用のイングリッシュ・マフィンが有名かもしれませんが、カナダに住んでいた時のマフィンは、信じられないほど大きな超甘いカップケーキでした。

私はどちらも大好き。

そんな食べ物のマフィンですが、「Blueberry Muffin」さんという手芸大好きママさん(と勝手に呼ばせてもらいます)と知り合うことができました。

先日、子育て支援が目的の「ちょこカフェ」にお出かけした話はこちら▼に書きましたが、そのカフェで、こんなに可愛い洗濯バサミを見つけて買ってきたのです。

それがマフィンさんとの最初の出会いでした。


クリスマスモードたっぷりなので、娘や孫にちょっとしたプレゼントをするときに、クリップ代わりに使ってみました。

この作品を作っている方のカードが置いてあり、「Blueberry Muffin」と書かれていました。
ネットで検索したところ、こちらのブログ▼に当たりました。

すると、そのマフィンさんは娘の通っていた中学の近くのコンビニでも販売会をすることが分かりました。

もっとたくさんの作品に出会えるかもしれない、という思いで、懐かしい中学のそばを通り過ぎて、販売会をしているコンビニへ。



コンビニの店内には大きなクリスマスツリーや、天井から可愛らしいクリスマス・グッズが飾ってありました。(後からお話を聞いて分かったのですが、これらのインテリアはマフィンさんが飾り付けをしたそうです。)


こんな黒板がお出迎え。


お店の入り口のところでは、チャーミングな女性が、品物を売っていて、「この方がマフィンさんかも?」と思ってお声掛けしたところ、まさにその若いロングヘアーの女性がマフィンさんでした。


クリスマスの飾りものや、子供用のマスク、携帯ストラップなどいろいろ売っていましたが、どれもとてもセンスがよく、材料費だけでもかなり高そうなのに、破格の安いお値段でした。

下の写真のクリスマス・リースは、中に綿を詰めてふんわり作ってあるそうです。
手の込んだ作品をこれだけたくさん作るのは、よほど手作りがお好きなのでしょうね。

マフィンさんの頭文字「M」が目立っていました。


マフィンさんはオシャレな自転車のハンドカバーも作っているというので、私も冬用のカバーを注文してきました。
私の自転車は若草色なのですが、おばさんぽくないように、黒地に白の水玉模様のカバーをお願いしました。
出来上がるのが楽しみ。

若いセンスで、これからも素敵な品物を作っていただきたいですね。




2013年12月24日火曜日

「小春」ちゃんが届きました

宅急便のピンポンという音。

はて、今頃何かしらと玄関に出たところ、大きな荷物。


そうでした、10月の着物サローネ▼で、あづまやさんで誂えていた遠州木綿の「小春」ちゃんが届いたのです。

「出来上がりは春で結構ですよ」とお伝えしておきましたが、「年内にお届けできるでしょう」というお返事があったのをすっかり忘れていたのでした。

段ボールを開けると、たとう紙に包まれて、ちょっとだけ小春ちゃんが顔を見せました。


薄い黄色とグリーンの縞模様。
春らしい色合いです。
「小春」というネーミングがぴったり。


黄色い縞の着物を着てみたかったんです。

実は、10月に田園調布のちきりやさんでカラー診断をしてもらったとき▼、薄い黄色なら縞模様でも似合うと診断されました。

その後に、サローネのあづまやさんのお店で、こちらのサンプルと似た反物があったので、すぐに注文したのです。(その時の写真です)


春先になって、「小春」を着るのが楽しみだわ。


2013年12月23日月曜日

ばあちゃんのクリスマス・ディナー

娘夫婦・孫といっしょにクリスマス・ディナーを楽しんできました。

孫は私の姿を見つけると、「ばあちゃん、きた!」と喜んで駆け寄ってきました。
これって、おばあさんとしてはかなり嬉しいですね。


和・洋・中華そしてデザートのビュッフェ・スタイルでした。
お食事はいろいろあって、前菜は盛り付けがきれいだったし、お肉も柔らかかったし、ケーキも種類が豊富でした。


お食事が一段落した時、クリスマスらしく、マジック・ショーがありました。

手品師は若くて超スレンダーなお姉さん。とても動きが軽やかでした。
足がすごく細くて、アニメの主人公のようなお姉さんでした。

まずはステージの上で、定番のハトを出すマジック。


そのあとは、それぞれのテーブルに行って、そのお客さんにふさわしい手品を目の前でやってく
れました。トランプを使ったり、新聞紙を使ったりと何種類ものマジックを披露していました。

こんなに近くで見たのに、トリックは全然分からなかったわ。


うちは2歳の孫がいたので、卵を使ったマジックでした。

何が何だか分からずに、びっくりして固まってしまったYくん。
手品の面白さが分かるのは、もう少し大きくなってからね。


子供のお客さんには、サンタさんが年齢や性別にふさわしいプレゼントを、大きな白い袋から取り出して配りました。

でも2歳の孫は、サンタさんのひげがあまりにもじゃもじゃなので怖気づいたいのか、ちっとも喜ばなくて、サンタさんに悪かったわ。
それでも最後にバイバイをして、ホッとしましたが・・・。


ホテルで子供連れは何かと大変ね。
2時間もの間、テーブルに座っていただけで、おりこうさんだったかな。
途中、ホテルの中をお散歩して、階段の上り下りをしたときが、一番楽しかったかもね。

サンタさんと一緒のおばあさん。


食後の抽せん会では、ディズニーランドのペアチケット、ワインセット、カルピスセットなどがありました。私はジャムの詰め合わせが当たりました。
ノンフライフライヤーが当たった人がいましたが、持ち帰りが大変そうでした。


楽しく過ごしたクリスマス・ディナーでした。

*****

この日の装い。

夫から「クリスマスに着物なんておかしい」と言われていましたが、洋服だと靴で足が痛くなるので、着物にしちゃいました。

こんな感じで雪のようにチラチラした模様なので、冬に良いかなと。


京都の女医さん(お目にかかったことはないのですが)が着ていらっしゃったという、いただきものの紫色の小紋です。

寸法も私には大きく、色もあまり似合う色ではないのですが、おばあさんぽい線を狙って、あえてクリスマスらしい装いにはしませんでした。

帯は先日、神楽坂で「なかむらさん」から買った川島織物の帯▼。一目で気に入った帯です。

新品で買ったらきっと目の玉が飛び出るようなお値段でしょうね。
もちろんリサイクル品ですが、それでも現金の持ち合わせが足りなくて、コンビニに行ってキャッシュカードで引き出してきて購入した帯です。


帯に水色の線が入っていたので、帯揚げも帯締めも、シンプルにシャーベットのような感じのごく薄い水色にしました。

おばあさんらしくなったかな。

(最近、自分で前髪を切ってしまったので、すごく気に入らない顔しています。)


2013年12月22日日曜日

安否確認

最近、うちのマンションの住人で、独り暮らしをしている人の親族の方が、ご本人と連絡が取れないというので、警察のお世話になったということがありました。

自分自身を振り返ってみると、私もいつ倒れるかもしれない、何か起ったかもしれない、という不測の事態に陥らないとも限りません。

今のところ、ブログは毎日更新していますし、更新ができないことが予測されるときは前もってお知らせしています。

ですから、もし万が一、私のブログが数日間停滞しているようでしたら、ちょっと気遣っていただけると嬉しいです。

電話番号をご存知の方は電話で、メールアドレスをご存知の方はメールで、facebookをご利用の方はそちらへお知らせいただければ、状況をお伝えできると思います。

ブログは無事に生きていることの証かな?

今日の富士山。


周りの山々まで白くなって、とてもきれいです。



2013年12月21日土曜日

「日本の染織文化」 6

「今年のことは今年のうちに」
ということで、だいぶ日にちが過ぎてしまいましたが、「日本の染織文化」6回目を簡単にまとめておきますね。もうかなり記憶が途切れていますが。

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今回のテーマは「友禅染」と「着物の模様の変化」に関してでした。

以前、去年の6月に別の先生から「和装の美」という市民カレッジを受けたときにお聞きした内容とほぼ同じでした。
そのときのまとめはこちら▼

一言で言うと、「友禅染は友禅という人が元祖ではない」ということ。
宮崎友禅さんという人は実在の人でしたが、その人は扇に絵を描く扇絵師であり、扇の形や丸い形の中に花鳥風月の絵を描いていました。
それが爆発的に人気が出たそうですが、すぐに飽きられてしまったそうです。

ちょうどそのころ、糊の防染(ぼうせん)をして、色をつけたくないところに糊を置いて、色を染める手描きの技法が流行り、それが友禅染といわれて、友禅さんと染めの技法がごっちゃになった、ということのようです。

また着物の模様の変遷についても学びました。
桃山時代や江戸の初期には、まだ帯の幅が狭かったので、着物全体を通した一続きの模様が多かったのですが、だんだん帯の幅が今のように広くなると、模様も上半身と下半身に分かれた絵柄になって行きました。
武家の女性は刺繍や鹿の子など、町人の女性は友禅などと身分によって違っていたそうです。

その後、18世紀の後半になると、派手な総柄よりも、裾模様だけ、というようになったそうです。
そして着物の丈もだんだん長くなり、武家の女性は籠に乗るのでおはしょりはしませんでしたが、町人の女性は外を歩くことが多いので、おはしょりをするようになりました。

明治時代に入ると、西洋の影響で、後ろには模様のないものが流行るようになったそうです。つまり女性の美しさは「前から見たもの」というのが定着したそうです。

その後、19世紀になると、縞や格子、絣などが流行するようになりました。
インドから輸入された「サントメ島」、中国から輸入された「唐桟」などに似せて作った、国産の木綿も安く作れるようになりました。

このようにして着物の柄や生地も変化してきました。
戦前までは江戸時代の技法や模様が受け継がれてきましたが、戦争によりそれが断絶してしまい、戦後は着物業者などがそれまでなかった新しいマニュアルを作るようになったということでした。

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今回の講義で面白いと思ったのは、西洋人は身体をコルセットや下着などで形を整えて、それに合わせた服を着るわけですが、日本人は着物を紐で調節しておはしょりの長さなどを変えて、着物に合わせて着る、という違いがあるというお話でした。

また先生の講義の内容よりも、研究者としての話が興味深かったですね。
私は今まで、理系の大学関係の仕事をしていたので、論文の出し方とか、発表の時期とか、審査方法とか受賞基準とか、そういう話題が身近にありました。

他人より早く学説や研究成果を見つけて発表したい、というのは文系であろうと、理系であろうと同じなんですね。とくに文系の場合は、文献の読み方一つで解釈が異なってきますね。
細部にまでこだわるのは、研究者の本質なんだなと感じました。

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この日の装い。

朝のうちは小雨が降っていて、ぱっとしないお天気だったので、よほど洋服で行こうかと思いましたが、洋服だと足元が寒いんですよね。

それで濡れてもいいように、ウール(?)の大島風プリントの1000円着物にしました。
とても暖かくて楽ちんです。

帯はさとさんからいただいた、こちらもウールの赤い帯。

帯揚げはちょっと考えて、明るい水色のちりめんをしてみました。
ここだけ目立って、帯締めが隠れてしまいましたね。



2013年12月20日金曜日

おばさんパワーできれいなマンションに

マンションの管理組合理事長になって半年。
実質的に動けるのはおばさん3人のみ。

おばさん理事会長(私)、75歳の後期高齢者おばさん副会長、ご主人を介護中の監事さんの3人で、これまであれこれ対応してきました。

ほんとにいろいろな問題がありましたね。

今回は、エントランスの美観向上。

これまで私たちで自主的に草むしりもしましたが、枯木が多く、素人の手に負えません。
こんな感じに荒れ果てていました。


そこでおばさんたちは近所のお花屋さんや植木屋さんに相談したり、近隣マンションなどを訪ねたり、ネットで園芸業者を探したりして、園芸工事をしてもらうところを見つけようと、駆け回りました。

そして土そのものを交換しないとだめということで、大がかりな工事になりそうでした。

玄関正面の木も、今にもポキっと折れそうなくらい枯れ木状態でした。


数軒から工事費用の見積もりとったりしているうちに、管理会社も「このおばさんたちは、どうも本気らしい」と思うようになったのでしょう。

それまで植栽のことにはタッチしたくない様子でしたが、「女性の考えることは男性とは違いますね」と少しは評価してくれるようになりました。

そしてようやく植栽工事にたどり着くことができました。

工事の日は、雨の中、植木屋さんがやってきて、枯れ木を引っこ抜き、古い土を新しい土に交換。肥料をやり、五色の砂利を敷いて、こぎれいな植木にしてもらいました。

カラフルな玄関になりました。


これでクリスマスやお正月がやってきても、大丈夫。

年内にきれいになって、よかったわ。


「これでマンションの資産価値が上がるかもね」という声もありました。

設備などのハード面では、管理会社や工事会社にお任せすることもありますが、安心と安全、そして美しい暮らしを継続するためには、住まいにいる時間が長い女性の意見を聞かないとだめですよね。


そしておばさんパワーは、独り暮らしの方にも、安心して暮らしていただけるよう、これからは小さな集まりを計画しているところです。

マンションの管理は管理会社だけに任せていてはダメね。
自分たちの棲みかを守って行くのは、住民の意思と力だとつくづく思うようになりました。



2013年12月19日木曜日

お見送り

仕事で東京に来日していてた妹のだんなさん(カナダ人)が、1週間の滞在を終えて、先日、無事に帰国しました。

東京滞在中は、毎日快晴で暖かったのですが、カナダに戻ったら20センチの積雪だそうで、雪かき作業が待っていることでしょう。

彼の来日は8度目ですが、いつもは妹と一緒だったので、妹のガイドでしたが、今回は私や夫やうちの娘たちが接待係。

彼の趣味に合ったお店を探し出して連れて行ったり、回転寿司や炉端焼き、ふぐ料理などのお店に案内したり、こちらも一緒に楽しませてもらいました。

東京に住んでいると、意外と知らないところも多いですね。

「何が一番良かった?」と聞いたら、「おばあちゃんに会えたこと」とのこと。
そうね、もうこれが最後になるかもしれないけれど、ほんとに良かったわ。
母も「冥土の土産」になるわね。

東京駅の成田エクスプレス乗り場のホームにて。



この日の装い。

アメリカのアリゾナ高原でとれたコットンを使ったデニム着物。

インドのサリーから作ったカンタというショール。

青い木綿の帯は高幡不動の骨董市で1000円で買ったもの。

足元は見えませんが、草履は名古屋のBerry工房さんの青い花柄の草履。

私の装いも国際的になりましたね。



2013年12月18日水曜日

秋の京都 16 ~伊勢丹の思い出~

京都旅行の最終日には、朝から平安神宮に行ったり、国立近代美術館で「皇室の名品」を鑑賞したり、岡崎公園の手作りフリマを冷やかしたりと、結構歩きました。


そして丹後のおいしい日本酒を買ってしまったので、瓶が重くて、もうあまりあちこち歩く気分にはなれませんでした。

そこで京都駅をぶらぶらすることにしました。

これまでJR京都駅にある伊勢丹は年に2・3回は利用していますが、ほとんどが地下の食料品売り場でお土産用の食品を買うだけでした。

今回、初めて伊勢丹の上のほうの階まで行ってみたのですが、すごくスケールが大きくて豪華でした。
フロアの階段の場所がずらしてあるので、長い階段のように見えます。
なんだか宝塚の階段のような感じがしました。

このあたりはレストラン街だったと思います。


この上を上って行くと、広々とした屋上でした。

デパートの屋上といえば、昔は幼児用の乗り物があるのが定番でしたが、京都伊勢丹の屋上は人工的な広場になっていました。

「葉っぴいてらす」というネーミングは誰が考えたのか知りませんが、なんだかちょいとわざとらしい。HAPPYと「葉っぱ」をかけたのでしょうけれどね。

日差しを遮る木があまりなかったので、夏は暑すぎるかもしれませんが、11月初旬の気候にはちょうどよい環境でした。


伊勢丹といえば、今ではファッションリーダーとしてデパート界をリードしている位置にいますが、私が子供のころはあまり目立ったデパートではなかったと思います。

私の母や祖母の世代の人間にとっては、デパートといえば三越か高島屋が定番でした。
赤い抽象模様の三越の包装紙、薔薇の高島屋の包装紙は贈り物をするときには、絶対的な価値を持っていた時代でした。

それが新宿の小さなデパートであった伊勢丹が、若い女性向けのファッションに力を入れだしてから、急にあの赤・黄色・緑のタータンチェックの紙袋を持つのが、オシャレになってきたのですから、時代は変わったのですね。

私が子供のころは、着る服やセーターなどは、すべて母の手作りでした。
手作りもよいのですが、子ども心にはなんとなくダサい感じがして、たまには既製品の服を着てみたいとずっと思っていました。
そして生まれて初めて既製品の服を伊勢丹で買った時は、ほんとうに嬉しかったものです。

そんなことを思い出しながら、伊勢丹の屋上でのんびりとしていたのでした。

さて、帰りの新幹線の時間も迫ってきました。

八条口にあるケーキのショーウィンドウ。

いつも眺めているだけなので、いつかここで食べてみたいものです。


さて、延々と続いてきた京都旅行記ですが、これでようやくおしまいとなりました。

今年中になんとか終わりになって、ほっとしました。



2013年12月17日火曜日

秋の京都 15 ~京町家~

11月の京都旅行は、四条通西洞院のホテルに泊まっていたので、四条通りは何回往復したことか。

いろいろなお店が並ぶ中で、気になっていたのは、「四条京町家」というおうちでした。
私の好きな建物です。

京都の方にとっては、見慣れた風景かもしれませんが、東京の多摩地区に住む人間にとっては、とても新鮮に見える建物です。


町家には自転車が良く似合いますね。
明治の終わりごろに建てられた商家の家だそうです。

ちょうど「むすび市」というのをやっていたので、おうちの中に入ってみました。

細長くて、天井の高いお台所ですね。


こちらは裏庭だったかしら。
すっきりとしていて、それでいてしっとりとした雰囲気でした。


今から100年ほど前に建てられたおうちですが、まだ十分に現役として通用しそうですね。
現代の家はいったいどれくらい持つのでしょう。

こちら▼に「四条京町家」のHPがありました。

(この項、もうちょっとでおしまいの予定です。)