2016年2月29日月曜日

銀座のギャラリー2軒

先日は、銀座にあるギャラリーのはしごをしました。

最初に行ったのは、銀座というより京橋ですが、そこで中村恭子▼さんの作品展を見てきました。


彼女とは、昨年、東京外語大学で受付の仕事をしたときに出会いました。
初々しくて、高校生と間違えるほどの若い方ですが、東京藝術大学の日本画研究科の博士課程を修了した優秀な画家さんです。

今回のタイトルは「首を擡げたアルシブラ」
アルシブラとはフーリエという人の作品で、奇妙な尻尾がついた生き物のようです。

彼女はちょっと珍しい動物を題材にしています。

こちらは「かものはす」という新作です。
かものはすと、蓮の花が美しい絵画でした。


こちらはシロクマ。
なんとリラックマと一緒です。
近くで見ると、クマの毛が一本一本、丁寧に描かれていることが分かります。


こちらはカワウソ。
とても大きな作品です。
数匹のカワウソがぐるぐると廻っています。
カワウソの青い目がとても美しいのです。


現在制作中の下絵も展示してありましたが、土佐料理で有名な「皿鉢料理」を絵巻にしたもので、そこには魚やカニ、カエルなどが登場しています。
その斬新なアイディアに驚きました。
出来上がりが楽しみです。

会場には美術評論家の方もいらっしゃっていて、取材を受けていました。

彼女のように若くて力のある人が、世の中に出ると嬉しいな、と思いました。

その後は和光にあるギャラリーで江波富士子さんという方の作品展「ムッソリーニ歳時記」▼を拝見しました。


江波さんはイタリアで修行されたガラス作品の作家さんで、ムッソリーニというのはベネチアンガラスの技法だそうです。
たくさんの作品が並んでしました。

小さいものはグラス、大きなお皿や花瓶などがありました。

どれも美しいカットで、繊細で、ちょっと可愛らしい感じでした。

会場にはご本人もいらっしゃいましたが、カットガラスのような模様の切りばめ模様のお着物をお召になっていました。

どちらの作品展も女性のものでした。
美しい色ときれいな形で、心が満たされました。

美術作品を生み出す彼女たちの原動力はどこにあるのだろう、と思いました。

*****

この日の装い。

中村さんの新しい作品がグリーンを基調にした絵画だったので、それに合わせて淡いグリーンのグラデーションの着物にしました。


作家さんのお名前が入っていますが、味の素スタジアムの骨董市で安く購入したものです。




2016年2月28日日曜日

「今昔きもの大市」

私は普通の既製品の洋服だと、サイズがまるで合いません。
裄は長すぎるし、肩幅も広すぎ、丈も長すぎる。
といってジュニアサイズだと腕の付け根あたりがきついし、ヒップは人並みにあるので困ります。
でも洋服を誂えるほどの余裕もないので、合わないサイズでも仕方なく着ています。
世間の七分袖が私にとっては長袖、というのが実情です。

それに比べて着物は寸法だけでいえば、チョイスがあるのです。

一つはお誂え。
きちんとマイサイズに仕立てられた着物は、当然のことながら着ていて気持ちの良いものです。

ところが私は貧乏性のせいか、お誂えの着物を着ていると、汚さないだろうかとか、ハネがあがらないだろうかと思って、そわそわしてしまいます。
それで普段は、なかなか手を通す機会がありません。

その点、リサイクル着物は新品ではないので、気楽に着ることができます。
そして、気に入った色や模様の着物で、自分のサイズと同じものが見つかった時の嬉しさ。
「私と同じ体型の人がこれを着ていたのだわ」と思うと、ワクワクしてしまいます。

そんな喜びに出会うため、銀座の「今昔きもの大市」に出かけてきました。


アンティーク着物からふだん着物、ちょっと高級そうな着物までいろいろなお店が出ていました。

初めに見つけたのは、あまり見かけない模様のこの着物。
足利銘仙だそうです。


実物はもう少し赤っぽい色合いです。
昔風なところが気に入りました。
母がかつてこんな着物を着ていたような記憶があります。

かなり大柄なのですが、着てみると、意外とすらりと見えたのが決め手でした。
小さいサイズで、普通の人は着られないためか、お値段は3000円でした。

次に見つけたのは、可愛らしいピンクの絞り。
白い模様が春らしい感じでした。


洋服だったら、絶対に着られない色ですよね。
でも着物だと着られてしまうのが、嬉しいところです。

実はこの絞りの模様ですが、私がかつて通っていた学校の校章と同じなので、苦笑してしまいました。

その校章は、ローマ字のSとSを組み合わせたものなのです。
「まんじ」ではありませんよ。
一つのSはSERVICEつまり奉仕という意味。
もう一つのSはSACRIFICEつまり犠牲ということで、「奉仕と犠牲」の「S & S」を組み合わせた校章なのです。

もう卒業して40年以上も経っているのですが、まだ身体にしみついているのが、おかしいですね。

こちらも小さいサイズだったので、格安の2000円。

ユニクロ価格で買えました。

どちらの着物も、丈が147センチ、裄は63センチと普通の人にとっては小さすぎるのでしょうが、私にとってはマイサイズだったので、本当に嬉しい出会いでした。





2016年2月27日土曜日

「染めの小道2016」

昨日は「染の小道2016」▼に出かけてきました。


これは新宿区の中井駅周辺で行われているイベントです。

ここはかつては東京の染色産業の中心地でした。
川筋の染工場の職人たちが川のあちこちで染物の水洗いをしていたところです。

妙正寺川に反物を架けたり、商店の軒先にのれんを架けたりして、町おこしをしています。

かつでは、ここで染めの洗いをしたという妙正寺川。
300もの反物が掛けられているということでした。


川の上に短冊のように架けられています。
まさに「川のギャラリー」ですね。


川沿いには小さなお店が出ていました。


「東京友禅研究会」の暖簾も美しい。


町中のお店の暖簾もそれぞれ美しかったですね。
こちらは「道のギャラリー」と呼んでいるようです。


鮮やかな色、優雅な模様。


お風呂屋さんの店先にも暖簾がかかっていました。


こちらは夏の絽の生地に描かれていました。


お昼時に出かけたので、ちょっとおなかが空いてきて、どこかでランチをしようと思っていたら、着物姿の人を見つけました。

なんと、埼玉県に住んでいるSさんでした。
日本橋のきものサローネでもご一緒したKさんとの二人連れでした。

ということで、3人でお寿司屋さんに入りました。


チラシをいただきました。
かなりのボリュームでした。


ポテトサラダ、アサリの味噌汁がついて、1000円でした。
お腹いっぱい。

ということで、腹ごなしに3人で中井の町を歩きました。


ここは、着物ファンにはたまらない町ですね。

着物や和小物、端切れなどがそれぞれのお店で売られていました。
また手芸なども気軽に体験できるようになっていました。

あちこち冷やかしながら歩きました。

「二葉苑」では夏物の半襟を購入。


素敵な更紗もたくさん展示されていました。


うっとりと見つめるKさん。


二葉苑のお庭にはかわいい金魚も泳いでいました。


楽しいお散歩ができました。

こちらは最後に寄った喫茶店の軒先。
美しい型紙が残されていました。


この催しは地元を愛する商店の方たちや、新宿区の支援で行われていますが、皆さんの熱意を感じました。

一緒にお散歩できたSさん、Kさん、どうもありがとうございました。
おかげで楽しい半日になりました。

*****

この日の装い。

東京の染めのイベント、ということで、縦じまの染の着物にしました。
骨董市で買ったものですが、大好きな着物です。


サンドベージュの帯は、地元の小さな呉服屋さんで、「ほんとは20万円だけど、見えないところに傷があるので2万円にしておくわ」と言われて買ったものです。





2016年2月26日金曜日

還暦祝い

今日はサザンオールスターズの桑田さんの60歳の誕生日だそうですが、昨日はうちの夫の誕生日でした。同じ年生まれのカンレキです。

ということで、昨日、二人の孫の名前で荷物が届きました。
かなり大きくて、貴重品と書かれていました。

 開けてびっくり!

なんと夫と私が赤い帽子に赤いちゃんちゃんこ姿。
小さな孫も描かれていました。


孫たちは実物とそっくりでとても可愛いのですが、おじいさん、おばあさんはね・・・・。

何かの写真を元に描いてもらったのでしょうが、よくみると夫はジャージー姿、私はちゃんと着物を着ています。

夫は眉は似ているけれど、こんなに優しそうではありませんよ。

二人で大笑いしました。

でも、どうもありがとう!

こちらは娘の名前で送られてきた花束です。


私は、クラッチにもなるショルダーバッグをプレゼントしました。
紺色を気に入ってくれたようです。


ちょうど60になり、30年間、務めた仕事もあと数日でおしまいです。

長い間、お疲れ様でした。





2016年2月25日木曜日

なんとかできそう!

インフルエンザにかかってから、あまりハードなことはしないように気を付けています。

運動もほどほどに。

ということで、おうちでちんまりと、単衣のお直しに取り掛かっています。

そう、例の針が入っていた単衣ですが、身幅を狭くしています。

着物はほどいてみると、いろんなことが見えてくるのですが、これを縫った方、針目は割と荒く縫っていましたね。
あまり細かく縫う必要はないのですね。

私は縫うのは好きなのですが、くけるのが不得意で、あまりやりたくないのですが、しないわけにもいきませんね。

ちくちくと根気よくやっています。

根気が必要なのは、機織りと同じですね。


着物の半分側だけ細くなりました。
あと半分、頑張りましょう。

でも着るのは、だいぶ先のことになりそうです。





2016年2月24日水曜日

インフルエンザの後

2月は立春が過ぎてからも、結構、寒い日が続いていますね。


私は先週はインフルエンザのため、ほとんど何もせずに時間だけが過ぎてしまいました。

今は熱は下がったのですが、まだ咳が残っていて、気力もアップしない毎日です。

必要最低限の家事はしていますが、なかなか充実した時間を過ごせないままです。

インフルエンザの時、寝る癖がついてしまったのか、今でも睡眠時間だけはたっぷり。

家人がいるので、そこそこ規則正しい生活はしていますが、これが一人暮らしになったらどうなってしまうのだろうか、と思うと、暗澹とした気持ちになりますね。

その家人も、明日が還暦の誕生日。
今の職場に通うのも、残り数日となりました。
3月は有給休暇を取って、過ごすそうです。

さて、本格的な春に向けて、私も穴倉から出ていかなくちゃね。




2016年2月23日火曜日

みんな、あるある、なんだ!

こちらは、去年の暮れに沖縄に行ったときに着ていた単衣着物です。


写真でもお分かりかもしれませんが、私にはかなり身幅が広くて、着にくい着物でした。
なんとか直そうと思いつつ、そのままにしていましたが、ようやく覚悟を決めて、まずは自分で洗ってから直そうと思いました。

手でそーっと洗って、干して、アイロンをかけていたら、なんだか指にチクッと指す感じがありました。

びっくりしてみると、衿と身ごろを縫い合わせた部分に、なんと針の頭が飛び出ていたのです。

「まさか」、と思いつつ、針を押し出してみると、針には糸がついたまま、布の間に挟まっていたのでした。

ガーン!

こんなこと、今まで経験したことがなかったので、facebookに針の写真付きでアップしたところ、皆さんからの反応がたくさんありました。

「私もリサイクル着物に針が入っていたことがある」
「アンティーク着物では、4本も針が入っていたことがあった」
「着ていたら、太ももがちくりとしたので、よく見たら針が出ていた」
「待ち針が入っていることはよくある」
などなど。

みなさん、あるある、なんですね。

多くの方が、着物の中から、針を見つけた経験をお持ちなのでした。

私は、お針子さん(古い言葉ですが)と言う人は、縫った後には完全に針の点検をする人だと思っていましたが、そうでもない場合があるのですね。

「日本人のすることは素晴らしい」という評判も、あまり信じない方がよいのでしょうか。

外科手術の後に、ハサミなどが間違って体内に置き忘れ、ということも耳にしますが、それにしても、怖いものですね。

今となっては、旅行中、何も知らずに着物を着ていたのが、かえってラッキーだったと思っています。



2016年2月22日月曜日

成果のない日でした~

先週は丸々一週間、インフルエンザのため、どこも外出せず、おうちでちんまりとしていました。

もう熱も平熱に下がり、咳もほとんど出なくなったので、感染の危険性はないと思って、お出かけしてきました。

行先は銀座の画廊です。

実はちょうど去年の今頃、東京外国語大学にあるアジア・アフリカ研究所の中で、日本画の中村恭子さんという方の展覧会があり、そこで受付のアルバイトをしていたのでした。

その時のブログ
「着物でお仕事1」▼
「着物でお仕事2」▼
超簡単なバイトで、訪問するお客さんにアンケートなどを書いていただくだけの仕事でした。

中村恭子さんという方の描く作品は、とても細かなタッチのものです。
一見、メルヘンチックなのですが、かなり哲学的な深い意味を持つ絵が多く、仕事の合間に楽しく拝見させていただいたのでした。

そしてその彼女から、今年は銀座で個展を開くというお知らせをいただいたので、出かけてきました。


ところが、なんということでしょう、画廊は日曜日は休日だったのでした。

せっかく新宿でお花を用意して行ったのに!


がっくりしたら急にお腹が減ってしまったので、「ハゲ天」に入って、天丼を注文してしまいました。
私はふだんは外食ではてんぷらなど食べないのですが、自分に腹が立って、なんとなく天ぷら屋さんに吸い込まれてしまいました。
ミニ天丼というのでしたが、かなりボリュームがありましたよ。


そのまま引き返すのはもったいなかったので、日比谷線で中目黒まで行きました。

駅の近くで「Rumi Rock」▼の販売会があったのです。


以前、日本橋で初めてこちらの製品と出会ったときは、とても興奮して、絶対に欲しい、と思ったのですが、今回はそれほど強いインパクトが感じられず、ちょっと迷いましたが、結局、何も手にせずに店を出ました。

そして同じ中目黒にある、「ひきだしや」▼さんも探し当てて行ってみました。


目黒川沿いにあるお店でしたが、ここもあまりピンとくるものがありませんでした。

お隣に「KAPUKI」▼というモダンな着物のお店がありましたが、ドアが閉まっていたので、そこを押し開けて入っていく勇気がなく、ちらりと眺めたままでした。

ということで、病み上がりの外出は、何も成果がありませんでした。

何事もあまり期待しすぎるのは、良くないようですね。
思わぬ出会いのほうが、楽しみも増すものだと考えるようにしましょう。

それでも渋谷の駅をぐるぐると歩いても疲れもしなかったので、インフルエンザはもう完全に制圧したのでした。

*****

この日の装い。

日本画の淡いトーンに合わせて、優しい感じの色合いの着物にしました。


リサイクル着物ですが、よほどチビでぶさんが着ていたのか、私でもおはしょりがぎりぎりで、身幅はたっぷりという着物でした。

黒地の帯にしましたが、白っぽい帯の方がよかったかしら、と反省です。






2016年2月21日日曜日

断捨離は、難しい!

私が倒れたり亡くなったりした時、一番被害をこうむるのは、やはり、ひとり娘でしょう。

娘には子供が二人いるので、それほど面倒はかけられないので、自分の持ち物は私が元気な間になんとか処理しようとは思っていますが、なかなか進みませんね。

やっかいなのは食器類。
祖母や母が使っていたものもあるので、どうも、簡単には捨てられないものもあります。
以前、大学に勤めていたころは、そこの留学生向きのバザーに出品したりしていたのですが。
近所にあるNPOで無料で引き取ってくれるところがあるので、そこも利用したりしてますが、なかなか減りませんね。
割れるのを待つより仕方ないのでしょうか。

アクセサリー類もどうしたらよいか、困っています。
ピアスとイヤリングは大好きなので、つい買ってしまい、腐るほどあるのですが、これは着物でも使用できるので、当分は保管します。
ネックレスや腕輪(?)類は着物には無用なのですが、いろんな思い出が残っているので、簡単に処分はできないですね。

それと衣類ですが、特に手放せないものがあります。
それは、母が手作りしてくれたワンピース。
もう流行遅れだと思っていても、母が生きている間は、捨てることができないですね。

たぶん、今から35年程前に縫ってもらった服ですが、ちょっと着てみました。


あまりに可愛らしい花柄なので、黒いカーディガンでごまかしました。

とは言え、今どき、こんな中途半端なミモレ丈のワンピースなど、着ている人もいないでしょう。

というか、最近は着物ばかりで、洋服は着ることがないので、ほんとうに「タンスのこやし」になっています。

それに、服はなんとか着てみても、合わせる靴がないですねぇ。

取っておいた方がいのか、諦めて処分すべきなのか、悩みどころです。

ということで、断捨離はなかなか進みません。





2016年2月20日土曜日

「長崎ぶらぶら節」

インフルエンザだと診断される前日、ちょうどTSUTAYAのカードの更新があり、旧作なら1本はレンタル無料というサービスがありました。

それで借りてきたのが、こちらのDVD。

「長崎ぶらぶら節」
2000年製作。

吉永小百合さん主演の映画です。

インフルエンザで外出できないので、見ていました。


明治から大正、昭和の初めに生きた長崎市の丸山という遊郭の愛八(あいはち)姐さんという実在の芸者さんのお話。
愛八姐さんは三味線と唄の名手ですが、貧しい少女や関取には身銭を切って助けるようなきっぷのよい人でした。

ということで小百合さんもぞろりと着物を引きずり、三味線をつまびき、唄を唄うシーンがたっぷりと用意されていました。

さすがに女優さんという人は、どんな芸でも見せなくてはならないのですね。
三味線はうまいか下手か、よく分かりませんが、よくあそこまで練習されたものだと思いました。
ただ、左手の指づかいが、大げさすぎるような感じも受けました。

お話では、渡哲也扮する元のお金持ちの歴史研究者と一緒に、長崎のあちこちを旅して、二人で古い長崎の歌を集めるというのですが、この二人は心では引き合っていても、男女の仲にはならなかったという関係でした。

でも、渡哲也が登場すると、どうしても「松竹梅」の日本酒のコマーシャルを思い浮かべてしまいました。

この映画は小百合さんのための映画でしょうが、やはり芸者は似合わないですね。
最後のほうに、普通の普段着姿のおかみさんのような姿で登場しますが、そちらのほうが雰囲気があっていました。

他には高島礼子が憎たらしい敵役で登場して、こちらの芸者姿は、ドスが効いていてぴったりでした。

それと渡哲也の奥さん役のいしだあゆみが、ダサい役でしたが、うまかったですね。

女優さんたちの着物を見ている分には楽しめましたが、最初と最後に吉永小百合(と子役)が蛍の中にいるのは、なんとなく理解に苦しみました。

小百合さんは、襦袢姿になって四股を踏んだり、温泉でちらりと肌をみせたりと大サービスをしますが、どうもそぐわない感じでした。

サユリスト向けの映画でした。

なかにし礼の原作(直木賞受賞したそうです)を読んだら、きっと面白いかもしれません。




2016年2月19日金曜日

「東福門院和子の涙」

久しぶりの読書感想です。

インフルエンザにかかって、外出できなかったので読んでいました。

私の好きな作家である宮尾登美子さん著の「東福門院和子(まさこ)の涙」。
かなり分厚い本です。


この小説を読んだのは2回目ですが、最初に読んだのは今から20年ほど前のことだと思いますが、細かいことは忘れてしまっていました。

東福門院という方は、徳川二代将軍の秀忠・お江与夫婦の末娘であり、時の帝である後水尾天皇と政略結婚させられた女性です。

彼女は14歳の時に江戸から京に上り、天皇の中宮となりましたが、この天皇、実に女好きというか、血統を絶やさないためにか、あちこちの女官に手を出して、なんと31人もの子供を産んだという人でした。

プライドだけは高い朝廷ですが、権力と財政力を持つ徳川家に対して、武家を見下していることは容易に想像されます。

そんなところに嫁がされた姫は、聡明さゆえに、下々のように苦言を発することもなく、毅然としていました。

それでも、「東国からやってきた弓矢の家の娘」というだけで、いわれなき冷たい仕打ちを受けます。
結婚の挙式があったのち2年余りも本当の夫婦としての生活はできず、また産んだ子供は女の子ばかり、せっかく男子が生まれても早世してしまうという悲劇の連続でした。

ところで、夫である後水尾天皇ですが、この方、意外と気骨があったのでしょうか、徳川家に対抗して、自ら退位されてしまったのですね。

その結果、東福門院との間にできた長女が、わずか8歳にして、奈良時代以来の女帝となりました。
第109代の明正(めいしょう)天皇です。

それは名誉なことではありましたでしょうが、和子にとっては、実の娘が制約が多く難しい立場の天皇になって、会うこともできない状況になるよりも、手元に置いて女性として育てていたかったでしょう。

その後、和子は他の女性が産んだ男子を引き取り、その子供がのちの天皇になったので、国母としての栄華は極めたのでしょう。

宮尾さんの小説は、くどくて好きでないという方もいらっしゃるかもしれませんね。
この小説にしても、和子が登場するのは随分と後のことで、まずは和子のおばあさんであるお市の方の話、そして母であるお江与の話、徳川家の話などが多いので、途中で挫折する方もいらっしゃるかもしれません。

それでも和子さんが嫁いだ後の話は面白いものでした。
多くのいじめや困難に負けずに生きていく和子の姿は、すがすがしく感じられました。

小説は、お付きの女性(ゆき)が見聞きした話として語られていますが、当時の江戸と京都の距離を考えると、ものの考え方や話し方など、なかなかなじむことが難しかっただろうと思います。

タイトルの「和子の涙」というのは、そんなそぶりを見せずに気丈に振る舞っていた和子が、人しれず涙をぬぐっていた紅絹の布ことです。

幕末には、反対に皇室から武家に嫁いだ皇女和宮もいましたが、どちらにしても、彼女たちは、権力者と縁続きになって威勢を張りたいという男たちの犠牲だったのかもしれません。





2016年2月18日木曜日

インフルエンザだった!

昨日のブログでは、「寝ているだけでダイエット」などとお気楽に書きましたが、やたら眠いので気になりました。

それでちょっとおかしいと思って、「咳、微熱」で検索してみました。

すると微熱でも4日以上続く場合は、肺炎などが心配される、という記事がありました。

肺炎は老人がかかるとまずいですよね。

それで、かかりつけのお医者さんのことろに出かけました。

お医者さんは「念のため、インフルエンザの検査でもしてみようか」ということで、鼻の穴に棒を突っ込み、15分待て、とのこと。


しばし待合室で待って、呼ばれたので入室したところ、
「インフルエンザのB型だったよ」とのお言葉。

えー、インフルエンザって高熱が出るものだとばかり思い込んでいましたが、B型というのはあまり熱が出ないのだそうです。

そして「発熱後48時間以内なら、すぐに治る薬があるけれど、もう発熱から数日経っているので、効かないね」ということで咳止めの薬だけいただいてきました。

後は安静にして、休養を取るより仕方ないのだそうです。

いったい、いつ、どこでインフルエンザにかかったのか分かりませんが、普通の人なら37度程度の微熱なら、そのまま、外出したり仕事をしたりして普通の生活をしているでしょうから、他人に移してしまうという自覚もないでしょうね。

みなさま、インフルエンザ=高熱、と思わずに、ちょっとおかしいと思ったら、検査をしてもらうことをおススメします。

それにしても身体がだるくて、何もする気が起こりません。

やはり健康第一ですね!

【参考サイト】 インフルエンザB型の症状について▼






2016年2月17日水曜日

寝るだけダイエット?

先日、近くのスーパーに買い物に出かけたところ、行きはどうということがなかったのに、買い物をした帰り道には、急に咳が出たり、全身がだるくなってきました。

たまたま体温計で測ったところ、微熱が出ていたので、その日と翌日は最低限の家事だけをして、ベッドで寝ていました。

発熱したなんて、何年ぶりのことでしょう。

寝ているときも、食事は普通にしていましたが、なんと3日目には、体重が1キロ減っていた!
翌日もほぼ寝ていて、ほとんど歩かなかったのに、4日目には1.5キロ減!


最近、太り気味で、スポーツジムで身体を動かすようにしていたのですが、それでも体重は減りませんでした。

それなのに、寝ていただけで痩せたなんて!

寝ている間に筋肉が減って、それで体重が減ったのかもしれませんが、やはりそれでも数字は少ない方が嬉しいですね。

このまま、ずっと寝ていたら、希望体重まで減ってくれるでしょうか?





2016年2月16日火曜日

また短くしてしまいました!

先月、93歳で亡くなった叔母の遺品の着物や帯をいただいた時▼、あまり増えても収納に困るので、そのまま使えるようなものを選んで持ち帰りました。

その中でも、辛子色と緑色の両面使いの帯は、織もしっかりしているし、使い勝手が良さそうだと思いました。


安物のゆかたセットなどについているような帯ではなく、かなりきちんとした帯でした。

それで、紫っぽい青と黄色の縞模様の銘仙着物には、絶対に合うと思いました。
黄色の面を出しても良いし、緑でも良いだろうと思いましたが、まずは黄色の面で締めてみました。


かなりインパクトがありますよね。

ちなみにこの装いは「旧道さんぽ」というイベント▼のためのスタイルで、普段はこのような長い羽織はあまり着用しません。

ところが、この帯は、どうやって締めてみても、長すぎるのです。
手先を長くしても、たれを長くしてもうまくいきません。
かといってお太鼓をあまり大きくすると、私はチビなので、ランドセルを背負っているように見えてしまいます。

それでイライラしてしまいました。

とうとう、出かける数分前になって、別の帯を締めることにしました。

こちらは世田谷ボロ市で見つけた大正時代ごろの帯で、古臭いのですが、長さはぴったりなのです。


割と皆様方からもご好評をいただいた組み合わせでした。

そして、帰宅後、長すぎた黄色・緑色の両面帯は、ばっさりと短くしてしまいました。

本来なら帯に鋏を入れたくはないのですが、使いにくさを考えたら、タンスのこやしにするよりも、短くして使ってあげた方が帯も喜ぶと思うのです。

それにしても、おばは私と同じような体型だったはずですが、あの中途半端に長い帯をどうやって締めていたのか、とても気になります。




2016年2月15日月曜日

「旧道さんぽ」レポ

先日、旧甲州街道を楽しみながらお散歩する、というイベントがあり、「調布きもの会」のメンバーとして、お手伝いをさせていただきました。

こちらは旧道を歩く市民の方に配布された「おさんぽ案内帖」です。
京王線の調布駅から布田駅の北側にある、旧甲州街道沿いにある数か所のお店で、イベントが開かれました。


私は上の地図の中の1番のお店、和雑貨の「和季」さんの店頭で、お手伝いをしました。
ここのお店の上階で、カジュアル着物着付けが無料でできるのでした。

こちらは着付け師などの皆さんが、「さぁ、これからがんばるぞー」と気合を入れているところです。


着物の無料体験は、東南アジアからの男女留学生が多かったですね。

可愛らしい着物を着せてもらって、楽しそうに街道をお散歩していました。


お店の前では、「苔玉作り」体験もありました。
苔玉というのは、マイナスイオンを発生させるので、身体にも良いのだそうです。

小学生の女の子はとても手際よく、作っていました。
きっと工作が得意なのだろうなと思いました。


着物姿のスタッフも、苔玉作りに挑戦です。
教えて下さった方もかっこいい着物でしたよ。


また「くるみボタンで作るヘアゴム/マグネット」というコーナーもありました。
髪の毛の長い女の子には、ヘアゴムが人気でした。


私も孫娘のために、花模様の生地でヘアゴムを作ってみました。
洋裁の先生が指導してくださったので、ほんの数分で出来上がりました。


他にも酒屋さんの店頭では石巻の牛タンつくねを販売したり、


(画像はKさんのfacebookより拝借しました)

服地屋さんの店頭では江戸食(生姜入りのおにぎりが美味でした!)を販売したり、


「ほうきやさん」で竹ぼうきを販売したり、


子供向けには紙芝居などもあったようです。

全部のお店を廻ることはできなかったのですが、どこでも盛り上がっていたようでした。

地元の方や、お隣の市の方も着物で参加していただきました。


小さなお子さん連れの方も。


(画像はHさんのfacebookより拝借しました)

他にもユニークな着物姿の方もいらっしゃいましたよ。
こちらの方は、遠方から、ちょんまげに女ものの着物で訪問してくださいました。


目玉おやじのヘア飾りをした羽織姿の女性もいらっしゃいましたが、圧倒されて、写真を取り損ねました。

この日は天気予報に反して雨も降らず、また気温もほどほどだったので、店頭にいても寒くなくて助かりました。

夕方からは、協力したみなさんと、洋食屋さんで打ち上げ。
こんなワインで乾杯でした。


みなさま、お疲れ様でした。
食欲、モリモリでした。


このようなイベントは、地元の商店街の方、市役所の方、イベント企画会社の方、着付け師さん、キモノ屋さん、そのほか多くの方の協力によって成り立っているということが、よく分かりました。


みなさん、意気込み満々なので、また暖かくなったころ、今回の反省を踏まえて、新しいイベントが出来上がると思いますよ。