2018年9月30日日曜日

SSTセミナー

先日、いつもホームヘルプをしている団体で、コミュニケーション・スキルアップ研修がありました。

この種のセミナーは、これまで何回か受講していますが、今回のセミナーはかなり具体的な内容で、今後の活動にも役立ちそうでした。


先生は社協などでSST普及の講師をされている方で、受講者は20人くらいだったでしょうか。

まずはコミュニケーションの基本から。
これはスキル(技能訓練)によって、うまくなるものだそうです。

その技能には、言葉によるスキル(道具的スキル)と、そうでないもの(親和的スキル)の2種類があるそうです。
そうでないものというのは、たとえば身振り手振りとかそういうことです。
そして、それらは練習を重ね、褒められることを重ねると、だんだん上達するそうです。
水泳や自転車の上達方法と似ているのかもしれませんね。


先生のお話の後、参加者が3人一組になって、「最近、とても良かった話、感動した話」をお互いに述べることになりました。

私がご一緒した人は、野球の広島カープが優勝して、豪雨の被災者にも明るい気持ちをもたらしたのではないかとお話された人、もうお一人は、天体観測が趣味で、三鷹の展望台などで火星を見て感動したという人でした。
私は若者たちの長唄演奏に感動した話▼をしました。
とても話がはずみ、これでかなりお互いの距離が縮まった感じがしました。

その後、SSTセミナーでした。
ちなみにSSTというのは、Social Skills Training の略です。

先生が事例を示して、こんな時、あなたなら何と言いますか、という訓練をしました。

初めの事例は、契約以外の仕事を断る時の言い方でした。

次は、お正月に親戚が集まるので、食事の用意をしているのに、息子のお嫁さんの手際が悪くて、なかなか料理ができない時に言う言葉を考えるというもの。

どちらも、よくあることですが、実際に自分がその立場になってみると、なかなかすんなりと言葉が見つからないですね。
それでもみんなであれこれ話をすすめていくと、いろんなアィディアが浮かんできました。


そして、みんなで考えたことを発表をした後は、実際にその言葉を使って、お芝居をしました。

まずは相手の立場に立ち、最初にお礼や感謝の気持ちを伝えてから、こちらの気持ちを言葉で現わし、具体的な例を示し、そして次の時につなげるような提案の言葉が大事、ということになりました。

これらは反復練習をするとスキルが上る、ということです。

今回の参加者は20代くらいの若い女性から、中年、そして70代以上と思われる人もいて、いろいろな立場の話が聞けて、とても参考になりました。

ちなみに私にはお嫁さんがいないので、二つ目の話はちょっと想像がつきにくかったのですが、色々な場面にも応用は効きそうでした。

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この日の装い。

お天気がよく、さらりとした空気だったので、縞模様の単衣にしました。
黄色×黒のタイガースのユニフォームのような着物です。


帯は黒に白の幾何学模様。
(お太鼓がちょっと曲がっていますね)


帯締め、帯揚げを黄色でまとめてみました。

SSTセミナーの先生から「今日は着物で参加された人がいますね」とすぐに言われてしまいました。
私は目立ちたいつもりで着物を着ているのではないのですが、やはり洋服の人たちの中にいると、目立ってしまうかもしれません。
でも会場の冷房が効いていたので、もし洋服だったらどれだけ寒い思いをしただろうと、思いました。

2018年9月29日土曜日

謡音読会 2018年9月「清経」

先日の謡音読会は、「清経」でした。
能「清経」は、世阿弥の作だそうです。


清経という人は、平清盛の子供の重盛の三男で、横笛の名手だったそうです。
若くして源氏との戦いに敗れ、九州の柳ヶ浦(宇佐市)で入水自殺してしまいます。

彼には都に住む奥さんがいたのですが、その奥さんの元に清経の遺臣の淡津三郎がやってきます。

夫の遺髪を渡されますが、夫の帰りを待っていた妻は、夫に再会できずに悲観にくれて、遺髪も返してしまいます。

そこに亡霊となった清経が現れ、死にいたるまでの事情を話します。
そして清経は、月の美しい中で船に立ち、横笛を吹いて、今様を謡い、南無阿弥陀仏と念仏を唱え、入水したことを伝えます。
その後、成仏できたことを伝えて、妻の元から消えたのでした。

うーん、なんとも切ないお話ですね。

戦いとなれば、夫は戦場に赴き、妻は家を守ります。
いつかは自分の元に帰ってくると信じていた夫が、遺髪だけになってしまったことを、妻は信じたくなかったのでしょうね。
そこに夫の亡霊が現れますが、亡霊であっても夫に再会できたのは、幸せだったのかもしれません。
昔、「夢でもいいから」という歌があったと思いますが、夢の中でも愛する人と会えて、私は良かったなと思いましたが、そういう感想だけではちょっと幼いのかもしれません。

謡を音読したあとは、いつもと同じように能「清経」の舞台のビデオを鑑賞しました。

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この日の装い。

18度くらいしかなくて、小雨が降って、11月頃の気候でした。
それでわざとポリエステルの着物を着てみました。
肌の感覚はちょうど良かったですよ。


この着物は単衣ですが、25度くらいの時に着ると、すごく暑くてムシムシするのです。
20℃以下でちょうど良いことが分かりました。
春先に着た方がふさわしい絵柄ですので、来春に活躍してもらいましょう。

帯は、よく登場する黒地に白の幾何学模様。


実はこの帯もポリなのですが、ざっくりとした手触りで、ポリとは感じられず、おまけに締め具合もよいので、しょっちゅう着用しています。

2018年9月28日金曜日

長唄・囃子青年楽団「清響会」

先月の「お茶芽なお茶会」では長唄の時間もあり▼、そこで演奏したイケメンさんを含む若手の邦楽演奏会が開かれることを知りました。


チケットを手配していただいたので、紀尾井町ホールまで出かけてきました。

主に藝大の学生たちの集団の演奏会なので、それほどお客さんは多くはないのだろうと思っていましたが、いやいや、会場は満席でした。
邦楽会の重鎮と思われるような方々もいらっしゃったようです。
将来の長唄を担う若手の集団ということなので、みんなの期待が大きいのでしょうね。


出演者のプロフィールを見ると、みなさん、すごい環境で育った人がほとんどでした。
おじいさんが人間国宝だとか、お父さんが何世○○だとか、お母さんが○○流の○○だとか、長唄一家のホープのような人ばかりでした。

ほとんどの人が平成10年以降の生まれで、それでいて初舞台は2才の時、などというので、若くても、もうベテランの域に達しているのでしょうね。


演奏曲目は、まずは「供奴」
これは私も習った曲です。軽やかに演奏していました。
次は「秋の色種」
タテ三味線と上調子の掛け合いがとてもきれいな曲でした。
その後は笛だけの演奏。
別世界にいるように美しかったですね
演奏者のお二人も美男美女で、ビジュアル的にも素敵でした。
最後は「勧進帳」
これは私が今習っている曲ですが、私は短縮バージョンですが、こちらはフルバージョンだったので30分以上の演奏でした。
唄と三味線とお囃子の13人の編成だったので、とても聞きごたえがありました。
タテ三味線の男子は、目をつぶり集中して弾いているように見えました。

若者の力を感じました。


常々思うのですが、長唄の世界、とくにお囃子男子のイケメン率はすごく高いですね。
ジャニーズとして活動している人もいるくらいです。
黒髪をぐっと後ろに上げて、身動きひとつせずに黒紋付きに袴で演奏している姿は、ほんとうにりりしくて、かっこいいのです。

また、舞台そのものも、趣向を凝らしていたと思います。
毛氈も普通は赤ですが、藍色にしたり、屏風も曲により金屏風にしたり、白にしたりと工夫されていました。
特に篠笛の演奏の時は、照明も良かったと思いました。

爽やかな演奏会でした。

この日は出かけるときは本降りの雨でした。
四谷駅から紀尾井町ホールまで、雨の中を着物で10分も歩くのは嫌だったので、洋服にショートブーツでしたが、演奏が終了して外に出ると、雨はほとんどやんでいました。


2018年9月27日木曜日

「トントン つくる からだ ドキドキ」展

少し前のことになりますが、孫がうちに泊りに来た時、ちょっと中途半端な時間があり、そのとき駅地近にある市民文化会館に行きました。
そこで山田元子さんの「トントン つくる からだ ドキドキ」展▼があったので、覗いてみました。

実はこの造形作家さんのことは、テレビの旅番組で見かけたことがあり、その後、市のイベントで私もワークショップに参加して、こんなものを作ったことがあるのです。
銅板の名札です。


トントンと叩いて、そして名前を印字しました。
これだけ作るのでも結構時間がかかり、疲れたことを覚えています。
その割には出来はイマイチですね。
おまけに「k」の文字が裏返ってしまいました。

ということで、どんな作品があるのか興味がありました。
会場には、なんというか奇妙な作品がたくさん並んでいて、孫も大喜び。


手で触っても、写真を写してもOKというのは楽しいですね。

孫はお面をかぶってみました。


顔とポーズが合っていて、思わず笑ってしまいました。


これは富士山をのぞいている作品ですが、子どもの反対側には足がにょっきり。
どうしてこんなすごい発想ができるのでしょうね。


他にも楽しい作品がいっぱいありました。
親子が一緒に遊べる遊具のようなものもありました。

これをみんなトントンと叩いて作ったのでしょうか。
すごいですね。

10月21日まで調布市文化会館たづくり▼開催中です。




2018年9月26日水曜日

心理学実験の被験者体験

3年ほど前のことだったと思いますが、市のシルバーセンターで、心理学の被験者募集がありました。
市内にある白百合女子大の発達心理学の先生が、高齢者を対象にして心理実験をするというので、その被験者を求めていたのです。
なんだか面白そうだと思い、応募して、被験者になったことがありました。
アルバイト代として、ほんの少々、謝礼金もいただきました。


先日、その実験結果が送られてきました。
ずいぶんと長い期間に渡り、実験されていたのですね。

その実験というのは、高齢者と若者では、立体図形の認識についてどのような差異があるかを調べる、というものでした。
実験の初めは一般常識をして、その人がノーマルであるかを見ました。
「今の総理大臣は誰か?」とか「源氏物語の作者は誰か?」というようなジャンルの質問があったような覚えがあります。
こういう問題は、簡単にクリアーできました。

その後は立体図形を見て、それを二次元的、三次元的に移動して、元の図形と同じものはどれかを当てるものでした。
簡単に言うと、凸凹の箱型のものを縦や横にずらしてみたり、斜めにずらしたり、あるいは逆さまにしたり、裏返したりして、その図形がどれと同じかを判断するものでした。
これが意外と難しくて、ちょっと手こずったものもありました。


実験対象の高齢者は65歳から79歳まで。
全員で67名、平均70歳だったそうです。

これに対して、大学生のデータは49名、平均年齢19歳ということでした。

その結果によると、一般常識や、言葉の意味についての問題は、高齢者でも若者でもほとんど差はなかったそうです。

しかし立体図形に関しては、高齢者は解くまでの時間がかかったり、正答率が下がったという結果になったそうです。
単純な図形問題では、それほど大幅に下がったということでもなかったそうですが、しかし複雑な三次元問題になると、高齢者は反応時間が長くなるようになりました。

高齢者になると、複雑な図形に対して、苦手意識が生まれるのかもしれませんね。


ただ、こういう実験は「すぐにすべて正しい」と結論付けることはできないと思います。
というのは、その実験対象になった老人がもともと図形に弱い人であり、老化しても同じ程度に図形が弱いかもしれません。
(実は私もそのタイプ。小学生の時の能力検査でも図形はダメでしたから、今になって始まったことではありません)
ということがあるとすると、もし可能であれば、同じ人間の若い時と老人になった時(半世紀ほど時間がかかりますが)のデータを比べて見なければ、若者と高齢者を単純に比較できないのではと思います。

また今の若者は、小さい時からゲームやテレビなどを通して、図形に対する直観力があると思うのですが、老人はこれまでは文字や耳を通しての経験が多いので、図形に対しての親しみが薄いのかもしれません。
つまり今の若者が老人になった時は、どのような結果が出るかは何とも言えないですね。


この論文の中で、先生は、高齢者でも一つずつステップを踏むように考えると、間違いが少なくなる、と書かれていました。

ちょっと意味深長な論文ですね。

私も日々、老化が気になりますが、ただ悩んでいるよりも、打つ手はありそうです。
たとえば、分からないことは紙に書いて覚えるとか、複雑な問題も分解して分かるところからやってみるとか・・・・。

いずれにせよ、私が参加した実験で、先生の論文が出来上がったことは、嬉しいですね。

(写真は無料写真サイトから拝借しています)


2018年9月25日火曜日

日舞 近づく発表会

日本舞踊の勉強会▼が近づいてきました。

これまで何回かお稽古してきましたが、振りを覚えたつもりでも、いざ自分たちだけで踊るとなると、頭が真っ白になって、次の振りが分からなくなってしまいます。
いかに先生を頼っているか、ということですよね。

私たち研修生は10名いるのですが、その中で、今年の春からスタートした新人は8名です。
その8名が、2名、3名、3名という3つのグループに分かれて舞台に立ちます。

研修生の後姿をちょっと集めてみました。
(全員ではありませんが)
いろいろな結び方があって、楽しいですね。


お稽古の様子を、ちょぃと隠し撮りしました。


畳に、扇子が置いてあるのが見えると思いますが、この扇子の場所が、舞台の広さだと思って踊ることになります。
それでもつい、扇子の位置より前とか後ろで踊ってしまうこともあります。

この和室には更衣室もあるので、来る時や帰るときは洋服の方もいて、着物姿とのギャップが面白いですね。

さてあとお稽古は2回だけですが、なんとか仕上がるでしょうか。

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この日の装い。

また30℃近い暑さがぶり返した日でしたので、浴衣にしました。
一見、小紋のようですよね。
これは叔母の遺品ですが、とても丈が短いので、おはしょりはうんと下で締めています。


帯は着物友だちと、物々交換をしていただいたもの。
綴れ織りという帯で、とても高級なものだそうで、締めやすい帯です。


帯は、紺色に赤の模様が入っていますが、写真だとよく見えずに残念です。


2018年9月24日月曜日

初めての南千住

「日本橋きもの倶楽部」はちょいちょいお世話になっていますが、日本橋での開催以外にも、南千住でも開催されています。
そちらはこれまで行く機会がなかったのですが、昨日、ようやく願いが叶って、「第89回日本橋きもの倶楽部」▼で南千住に初上陸してきました。

駅前ロータリーには、松尾芭蕉の銅像が立っていました。
南千住は「奥の細道」の出発点だそうです。
元禄2年(1689年)に、芭蕉はここからみちのくへと旅立ちました。


また、近くには「小塚原の回向院」▼があり、そこは江戸時代の処刑場として知られていますが、会場の「滴庵」▼はその回向院の裏にあるというので、すぐに分かりました。

この看板も目立ちましたよ。


こちらが「滴庵」です。


宿泊設備だそうですが、ギャラリーとしても利用されているところです。
昭和テイストが感じられて、こういうところは落ち着いて良いですね。


入り口を入ると、美人筝奏者さんがお出迎え。


「さくら」のトライアルレッスンも行われていました。

まず目についたのは、500円コーナー。


アクセサリーコーナー。


着物や小物が、いろいろと出品されていました。

私はこちらのオレンジ色の袷をいただいてきました。


ちょっと丈が長いのですが、ハロウィンの時にでも着ようと思っています。
派手なのは分かっていますが、亀甲模様がおめでたい感じだし、たまにはこういう格好もしたくなるのです。
千円なら良いでしょ。

みなさんで集合写真。
着物の話や、邦楽の話が共通の話題となるので、楽しいですね。


こちらは鉄観音茶をいただいているところ。


家具もレトロな感じで落ち着きました。
(写真はfacebookより拝借しました)

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この日の装い。

スカーフのような市松模様の着物です。
おくみと、袖口が無地になっています。


持っているバッグは、余り布でいろはさんに作っていただいた▼もの。
みなさんに注目されましたよ。

帯は先日、自由が丘のリサイクル着物屋さんで求めた▼もの。


すっきりとした感じになりましたね。

2018年9月23日日曜日

「源氏物語を原文で読む会」 2018年9月

久しぶりの「源氏物語を原文で読む会」でした。

というのも8月は夏休みで会はお休み、7月は源氏物語の代わりに「方丈記を3時間で読む会」▼、6月は「源氏物語のレコードを聞く会」▼、という特別バージョンでしたので。

いつものように、自由が丘の教室で、おいしいハーブティーをいただきながらの読書会です。
ピンクの美しいローズティー。


今回は明石の巻です。
都落ちした光源氏ですが、明石の地で、恐ろしいくらいの暴風雨や落雷に見舞われます。
そしてこの世の終わりかと思う頃、亡き父帝の夢を見ます。

今ならば、台風の進路や、低気圧や高気圧の配置もすぐに分かり、自然現象も事前に推測されますが、そんな情報も何もない平安時代では、人々はどれほどの恐怖心を抱いていたことでしょうね。
台風や豪雨なども、永遠に続くと思っていたかもしれません。
それもこれまでの都の住いではなく、人里寂しい海辺での出来事でした。
ですから、そういう時に亡くなった父親が夢に出てきた、ということは主人公の心のよりどころになったかもしれませんね。

その後、明石の入道が登場します。
彼の娘の明石の君と出会うのは、次回のお楽しみとなりました。

というお話でしたが、今回は参加者が少なかったので、解説は早めに終了して、主宰者のEさんがこれまで出かけた源氏物語に関連する場所の旅行話に花が咲きました。

Eさんが参考にされているという、源氏物語の解説書を見せていただきました。
文学散歩というものでしょうか。
杉田博明著 「源氏物語を歩く」


1969年から1年あまりにわたって、京都新聞に連載されたものだそうです。
記者が、源氏物語の各巻に登場する舞台を訪れ、写真と文章によって絢爛たる物語の世界を語っています。

写真のイメージから、かなり古い感じがしましたが、とはいえ、源氏物語そのものが千年前のものなので、10年や20年の月日の経過は、それほど問題にならないかもしれませんね。

この会は、自由が丘の「オロール」▼という造花を販売しているところで行われています。

素敵な香りが漂っています。


花嫁さんが多く訪れるところだそうですよ。


この日は、とても蒸し暑くて、着物を着る気になりませんでした。
「いつもと違う感じ」と言われましたが、洋服だと空調がかなり寒く感じられますね。




2018年9月22日土曜日

自由が丘のリサイクル着物屋さん

自由が丘はお洒落な町として知られていますが、そこには毎月1回、源氏物語の会に参加するため、出かけています。

先日は、ちょっと早めに行って、自由が丘の駅近くにあるリサイクル着物屋さんへ行ってみました。
インターネットで探しておいた「鳥澄」▼というお店です。

駅から3分くらいのところですが、ちょっと分かりにくいところにあるせいか、落ち着いた雰囲気のひっそりとした店構えでした。


HPでチエックはしていましたが、実際はどんな雰囲気のお店か分からなかったのですが、感じの良い女性が出てきました。

グレーのチェックの単衣に合わせる帯が欲しかったのです。
参考のために、その余り布で作っていただいたバッグを下げて行きました。


それで、
「この生地の着物に合う、帯が欲しい。値段はこれくらい」と言うと、さっそく条件に合う帯を探してくれました。

それは一見、博多帯風の帯でしたが、気に入ったのは「長さ 347センチ」と描かれていたことです。
私はチビのせいか、普通に売られている帯は長すぎて締めにくいのですが、この長さならちょうどぴったり。
値段も3000円でしたので、即決。
着物にお太鼓風に置いてみると、こんな感じです。


ついでに、帯締めも合わせてもらいました。
手持ちのものでも良いのですが、やはり新しいものは嬉しいですよね。

それがこちら。
こっくりとした赤い帯締めです。


本当は、明るい感じの花柄の帯を探していたのですが、これはこれですっきりとしていて良いかもしれませんね。
おまけに他の着物でも合いそうです。


初めて入ったお店でしたが、良いアドバイスをしてくれました。
また、自由が丘に行くときには寄ってみたいと思います。

2018年9月21日金曜日

「オセロー」@新橋演舞場

今月の新橋演舞場は「オセロー」でした。
言わずと知れたシェイクスピアの四大悲劇のひとつです。
舞台はベニスのお話ですが、それを襲名した中村芝翫が演じるというもの。


私はこれまでシェイクスピアの劇というのは、ちゃんと見たことがありません。
「ロミオとジュリエット」とか「リア王」とかお話だけは知っていますが、劇場で見たのはこれが初めてでした。

ちなみにシェイクスピアという人は、日本でいったら徳川家康とほぼ同世代の人です。
その人が書いたお話なので、古いと言えば古い。

その古い劇を、これまで400年間、世界各国の多くの俳優さんが演じていました。
今回は歌舞伎俳優の中村芝翫さんが、顔を真っ黒に塗っての熱演。
そして共演したのは年齢不詳の美しい檀れいさんや、ジャニーズのタレントの若者。
となれば話題に事欠きませんよね。

ちなみに「オセロー」は、ゲームの「オセロ」の由来になったのだとか。
真実が白になったり、黒になったり、というとことがゲームと関係あるのかもしれませんね。

ジャニーズのタレントが演じる、というので会場は若い女の子で一杯でした。
やはり人気があるのですね。


と言うことしたが、私は第一幕、第二幕はなんだかかったるくて、気がつけば寝ていた、という具合でした。
さすがに第三幕はしっかりと起きて見ていましたが。

役者の皆さんは、どなたも熱演と言えば熱演でしたが、あまりに現実離れしていて、一体感を得ることはできませんでしたね。

だって、自分が愛する人に与えたハンカチが、どういうわけか他の人の手に渡っていた、というだけで、相手の不倫を疑ったり、殺し合いにまで発展するなんて、ちょっと信じられません。
そんなにヤキモチ焼きの男なんて、○○の穴が小さいですよね。
今でいったら、知らないメールが来て、それを見つけたから「即不倫」だと騒ぎ立てるようなものではないでしょうか。
舞台で役者さんが絶叫すればするほど、引いてしまいました。

ということで、私はかなり白けて見ていました。

ただし、舞台装置や衣装、音響効果は斬新で、かなり優れていたと思います。
迫力ありましたね。
とくに舞台の上をスイスイと動く小舟は、見ていて面白かったですね。

でも歌舞伎俳優が、女優さんの寝ているベッドの上に倒れて馬乗りになり、絶叫する場面はあまり見たくなかったな、というのが実感です。

辛口の感想になってしまいましたが、やはり歌舞伎役者は歌舞伎を演じている時が一番よいのでは、と思った次第です。

観劇は、好き嫌いもあるでしょうから、私の感想は見なかったことにしてくださいね。

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この日の装い。

ものすごく暑い日でしたので、着物は諦めました。
15年くらい昔から着ている時代遅れのチュニックです。


注目していただきたいのは、白いバッグ。
これは着物の余り切れを使って、きものいろはさん▼に作っていただいたものです。


細かい注文も聞いて下さったので、大きさや使い勝手は抜群ですよ。