2010年10月6日水曜日

「本を読むということ」

2010年は「国民読書年」という年なんだそうです。そんなこと、知らなかったわ。

ということで市の図書館が開催した「本を読むこと」という講演会に行ってきました。


会場には「読み聞かせ」の会で活動している人や、本好きの人が200人くらい集まっていました。

講師は図書館情報大学名誉教授の竹内悊(さとる)さんという80歳過ぎの先生でしたが、ぼわーっとした白髪でまるでお茶の水博士のような方でした。

導入の話は、人間が「読む」というのは、本だけではないということ。つまり、人の顔色とか、お天気だとか、いろんな画面(パソコンもそうかな)など幅広いことがあるということでした。人と言うのは、いろんなことを読みたがるものなのですね。

先生は小さい時からの読み聞かせが、「読む力」や「探す力」となり、そしてそれが「生きる力」につながるということをおっしゃっていました。
うちの娘も赤ちゃんの時から本が好きで、よく読み聞かせをしていましたけれど、でもだからといって国語の成績がアップしたとか、大人になって本が好きになったとかということはまるでありませんでしたね。

ただし、読み聞かせというのは、目の前の子どもが20年くらい経ち、その子の子どもを育てるときに成果が表れるものだということでしたので、うちの場合もいつか孫が生まれたら、その子は本好きの子になるかもしれないわ。

効率的な読書方法というのがあり、それは本の「前書き」の部分をしっかりと読むことだそうです。
そして本を一冊読んだら、内容をまず400字にまとめるそうです。そしてその内容をこんどは200字にまとめるという作業をすると、本の内容が良く把握できるようになるし、表現力も増すのだとか。
ふーむ、200字で内容をまとめるというのは難しいですよね。


またこういうこともおっしゃっていました。
それは本を読むときには、「これを読んだら何かの役に立つだろう」ということは考えずに、ただ読みたいから読む、というので良いそうです。そして同じ本を3回以上読むような本が、名著であるとのことでした。
私の場合、源氏物語に関してはいろいろな訳者の本を10回くらいは読んでいて、そのたびに毎回違った面白さが発見されるので、源氏物語はやはり名著というのにふさわしいのでしょうね。

先生のお話では、一日に15分だけ本を読むと、普通は1分間に300語を読めるので、その計算で行くと、1年間に20冊の本は読めるということだそうです。時間がないといわずに、いろいろな空き時間を見つけて本を読んでみましょうということでした。
私の場合は、通勤電車では必ず本を読むので、かなり有利です。

今は宮尾登美子さんの「平家物語」を読んでいますが、分厚い文庫本が4冊セットです。まだ3冊目なのですが、あまりに登場人物が多くて、なかなか読み終わりません。でもやはり本を読んでいる時間というのは、とても楽しい時間ですね。

2 件のコメント:

マサ さんのコメント...

この講演会のこと、市の広報で見てちょっと興味を惹かれたのだけど、今日だったのね。すっかり忘れていたわ。混んでました?

そうか。一冊読んだら、まず400字にまとめて、そのあと200字にまとめるのね。
う~ん、200字は厳しいなぁ~。子供のころから本を読むのは好きだったけど、感想文を書くのは嫌いだったもんね。
ブログでやってみようかなぁ~。どうでもいい前置きを書いていると、それだけで終わっちゃいそうよね。

おおしまとしこ さんのコメント...

そう200字というのはかなりきついですよね。マサさんの投書は600字でしたっけ?
先生は岩波文庫の本を解説してあるのが、ちょうど300字で、とても的確で見習うといいということでしたよ。
私も感想文は嫌いだったわ。特に夏休みの感想文、あれで本が嫌いになる子が多いかもしれないわよね。