2008年8月19日火曜日

君の身体を変換



今日は「君の身体を変換してみよ展」というイベントに行ってきたの。

これはNTTのICC(インターコミュニケーションセンター)というアートとサイエンスを展示する文化施設で開催されているものなの。

今回の催しは、キッズプログラム2008といって、夏休みのお子様向けの催しなんだけど、大人の私でも結構楽しめました。

先日、新聞にこの展覧会のことが掲載されていたし、おまけに夏休みというので、日曜日でもないのに結構たくさんの親子連れでにぎわっていたわよ。


イベントの内容はというと、本格的に説明するのは難しいのだけれど、自分の身体を使っていろんな不思議なことに挑戦しようというもの。

このイベントを主催しているのは佐藤雅彦さんという有名なメディアクリエーターで、NECの「バザールでござーる」で有名になった人。
「だんご三兄弟」の作詞をしたり、プレステのゲームもたくさん作っている方です。

どうしてこのイベントに行ってみようかと思ったかというと、「身体」というのがキーワードだったの。

というのも、私の研究室は「錯視」の研究とか、「だまし絵」の研究などにも縁が深いのだけど、錯視ってたしかにすごいな~とは思うのだけど、私はそれ以上の感激ってあまりないのよ。

つまり錯視は私の向こう側にあるもので、自分自身はそれを見ているだけでしょ。つまり、錯視の絵を見ている自分というのがいるだけだって、それ以上、反応ができないわけ。

錯視の図を考える人や、それを理論的に説明する人はすごいとは思うのだけれどね。

ところが、今回のこのイベントは、錯視という目の錯覚だけではなく、身体全体の錯覚を扱っているので、どんなものかと思っていたわけ。

でも、とても楽しむことができましたよ。

このイベントは、現代のIT技術を駆使しているのだろうけれど、いわゆる科学っぽいものではなく、また小難しいアートものでもなく、単純に身体の不思議を味わうものだから、私のような素人のおばさんでも単純に楽しめたのね。

それにこのイベントは展覧会ではないので、自分で参加してみないと分からないの。

どんな作品があるかは、こちらを見てね。


私が体験した中で、一番おもしろいと思ったのは、「人間計算機」とでもいうようなもの。
上のHPの中では6番のところを見て。

参加する人は、まず入口で数字の書かれた札をもらいます。
その札の裏にはICチップが貼られていて、それを名札のように首から下げるの。
私がもらった札は「4」でした。

会場にはいくつかのゲートが立っています。
飛行場で身体検査をするようなゲートに似ているの。
ゲートの上には「×4」とか、「÷2」とか、「-3」とかいう加減乗除が書かれているの。

このゲームは、最初の数字をなんとかして、最終的に「73」にしなくてはならないの。
参加する人はこのゲートをくぐるたびに、チップが反応して「ピッ」とかいう音がすると、その時にたとえば数字が3倍になったり5足されたりするわけ。

大人だと、たとえば「8×9+1=73」だから、そういう答えになりやすいゲートを見つけてくぐるわけよ。

ところが算数なんてまるで分からない小さな子供は、勝手にゲートをくぐるでしょ。だからその答えが「1347」とか「9999」とかになってしまうのよ。

そんなふうにゲートをいくつかくぐって、私もようやく数字が73になったと思い、最終チェックゲートをくぐりました。

「○」が出た時にはほっとしたわ。

これって自分の計算能力と、ゲートをくぐりぬけるという身体の行為がうまく合わないとだめなのよ。


他にも腕がびよーんと長くなったように感じる装置(1番)や、人間の動きに合わせて光が点滅する装置(4番)とかありました。

どの装置も身体を動かさないとだめなものばかり。

いわゆる電子ゲームって頭と手と目だけでできてしまうのだけど、そうではないゲームだから面白いのよね。

でも、私たち昭和の子供たちにとっては、遊びというのは身体を使うことが基本だったでしょ。
おにごっこだって、石けりだって、ゴム段だって、すべて自分の身体を使わないと始まらない遊びよね。

そういう昔なら当然だったことが、今は忘れられているのかもしれないな~と思ったひと時でした。


上の写真はこの会場の手前にあるカフェで食べたキッズパフェ。
可愛い亀の形のクッキーもついていて、お子様向き。

このカフェは机が広いので本も読めるし、待ち合わせもできるので、何かの時に覚えておくといいかもしれないところよ。

カフェの写真はこちらにあります。おしゃれな雰囲気よ。

イベントの会場は初台にあるオペラシティの4階。

途中の写真はオペラシティの天井です。


こちらはいつもの巨人さんですけれど、いつ見ても大きいわね。
隣に歩いているおじさん、写してしまってごめんなさい。

6 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

面白そうね。
実際にやってみたくなりました。
8月31日までやっているのね。
何とか時間を作っていってきようかしら。

人間計算機、としちゃん迷路から
直ぐに出られました?
私入ったら永遠に出られないんじゃないかと
錯覚しそうよ。笑

おおしまとしこ さんのコメント...

蘭さん、面白いから行ってみて。でも土日は避けたほうがいいわよ。
計算は暗算能力が落ちているのがよく分かります。掌に数字を書いてみたりしちゃった。でも間違えても計算式をスキャンする機械があるので、ときどき、そこで現在の数字を確かめられるの。
子供の時、電車に乗ると、切符に書かれている数字で遊んだことを思い出したわ。4桁の数字をなんとかして1にする遊び。私はいつも妹とそうやって遊んでいたの。PASMOじゃそういう遊びはできないわね。

匿名 さんのコメント...

うわーっ。楽しそうなイベントですね。
都会はいいな~。

その「人間計算機」は、切符の端に書いてある数字を計算して10にする、っていう遊びに似てますね。
もっとスリル満点でしょうけど!

匿名 さんのコメント...

オペラシティは、このところちょっとご無沙汰だけど、こんなイベントもやっているのね。
数字が合わなければ、ゲートを出られないってわけでは、ないわよね。
ちょっと行って見たい気もするけど、ウロウロして「ヘンなおばさん」と思われそう。

おおしまとしこ さんのコメント...

shiollyさん、そうあの切符の遊びと似ていますよ。でも自分の首にさげたタグがゲートをくぐるたびに、数字が変換されていくのは面白いですよ。でも何か心配なの。自分自身が機械の部品のようになっている感じがするのです。
こういうゲームを思いつく人はすごいですよね。

おおしまとしこ さんのコメント...

マサさん、そうね、オペラシティの中の、ここはNTTが管轄しているところだけれど、毎回いろんなイベントがあるみたいね。この会場の反対側のセクションではもっとアートっぽいものもしていて、そこも見たけれど、私の理解を超えていたわ。
そうね、計算が合わなかったらどうなのかしら? 永遠にこの庭から出られなかったら困ってしまうわね。そこまでは気付きませんでした。