2016年1月7日木曜日

紅花染めの実験 2 ~覚え書き編 ~

今回のブログは、「紅花染の実験」 1▼が感想編であるのに対して、こちらは実験の手順や確認事項を覚え書きとして書いたものです。
したがって、あまり面白い内容ではないかもしれません。

実験後、すぐにアップすれば良かったのですが、諸事情によりだいぶ時間が過ぎてしまい、ただでさえ記憶力が衰えているので、どの程度正しいレポートか疑問です。

ということであまり正確な内容ではありませんので、その点、お含みおきくださいね。

ただし、作業そのものはとても楽しく、「衣の織」の大久保有花先生▼とご一緒に和気あいあいとできたことを報告いたします。
また、素人の私にご指導いただいた大久保先生に感謝いたします。


≪まずは実験を通して私が学んだこと≫

★自然の原料を使った染色には、大事なことがいくつかあります。

★その一つは、染色は経験や体験によるものが非常に大きいので、軽量化することは難しいということです。
したがってレシピもないことが多く、その時の天候や染める材料などによって異なる、ということを心得ておくのが良いでしょう。

★ただし、計量はきちんとすること。
テキトーに測ると、後で困ります。
計量では算数の割合や比例を使いますので、掛け算・割り算などの小学生レベルの能力が必要です。

★実験を行うときは、一度に仕上げようと思わずに、何種類かに分けて、条件を変えながら行うこと。これはどのような実験にも共通することですね。

★染色は、アルカリと酸の化学変化の結果であるので、このことを理解しておくこと。

★紅花染は他の草木染めとは異なり、特殊なものであるということ。
初心者にはちょいと難関だそうです。

★ただし、紅花は身体(特に女性の身体)にとても良いので、身につけるものの染めには最適です。

≪次に、紅花染に用意したもの≫

持ち込み品:結城で作成したパウダー状の紅花色素(A)▼  染める素材と同量使用
        ソーダ灰顆粒(炭酸ナトリウム) アルカリ性物質 ユザワヤで購入


染めるもの:半襟5枚 1枚が25グラムだったので、総量は125グラム。
      絹(塩瀬、モダンキモノのアラベスク文様、花想容の横段模様)
      木綿
      夏用麻の各種半襟。

先生から借用した材料:プローゼK(素材に付着している汚れを落とすため)        


      梅酢(先生宅の冷蔵庫に食材として保存されていたもの)
      高濃度酢(染色用)

必要な道具:デジタルはかり
      不燃紙(袋状にして、その中に紅花パウダーを入れるため)
      大きなボール(たらいでも可)
      小さなボール
      かくはん棒
      取り出すための箸
      PH試験紙(PHを測定するための紙:リトマス試験紙に似ている) ★必需品
      温度計

必要な設備:ガスコンロ
      水道 大量の水
      物干し

身に着けるもの:汚れてもよい服 割烹着など
      ゴム手袋

≪手 順≫

1.半襟の汚れを落とすために、湯5リットル(半襟の40倍の分量)にプローゼK25グラムを入れよく溶かし、半襟を液体の中に漬け込んでおく。


2.紅花(A)のかすが落ちないように、不燃紙をアイロンで袋状に作成する。


3.袋の中に紅花(A)を入れる。


4.アルカリ性のソーダ灰200グラムを計測。ちょっとオーバー。


5.ソーダ灰の水溶液の中に、袋に入った紅花(A)を入れる。
この時用意した水量は記録していませんでしたが、ソーダ灰の袋に割合が書かれていました。


6.もみだす。紅花のかすが出てくる。


7.紅花(A)の袋を取り出して、液体を少量だけ分ける。
その中に1回目は梅酢を加えてみて、中性に近づくようにする。


8.PHを測ってみる。

9.2回目は高濃度酢を加えてみた。
急に入れると泡が噴き出すので注意。


10.こちらも液体のPHをはかり、中性に近づくようにする。


11.(小切れでテスト)
小切れを用意して、染色してみる。
水洗いをして色が落ちなくなったら、干す。
干すと色が飛ぶことがあるので、しばらく様子を見る。

この作業を気に入った色になるまで繰り返して、水洗いをする。


12.小切れテストでうまくいくようになったら、本番をしてみる。


13.半襟5枚を染めているところ。
少しずつ高濃度酢を加えながら染めます。


14.揉みだしているいます。けっこう、時間がかかります。
何回も色がちゃんと染まっているか、様子を見ます。
この作業は液体が冷たくて身体的には辛いところですが、しかしとても楽しい作業です。


15.半襟5枚を引き上げて、水洗いをして、干しているところ。
乾く前は濃い色ですが、乾いてくると色が薄くなってくる傾向がありました。
時間がかなり夕方になってきたので、写真では色がよく見えません。


16.完成。

同じ染料で染めましたが、素材により、色の変化がありました。
また文様のあるものは、文様の表情が浮かび上がってきて、陰影のある色になりました。


なお、紅花(A)と記載してあるものは、こちら▼の方法で作ったものです。

なお、この染色は実験的に行ったことを個人的に記録したものですので、参考にされるだけにしてくださいね。

この方法で真似をされて、「染まらなかった」と言われても、責任は負いませんので、どうぞご注意くださいね。






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