2017年5月31日水曜日

京都 2017年5月 その3:鉄道博物館編

さて、京都旅行の本編に入ります。

お馴染みの京都タワーですが、「京都のツボ」▼によれば、これはローソクの形をあらわしているのだとか。そういえばそう見えますね。


目的地の京都鉄道博物館▼に行くには、京都タワーが見える烏丸のバスターミナルからバスの直行便が出ています。

10分ほど乗ると、博物館に到着しました。


2016年4月29日にオープンした博物館なので、私が行った時はほぼ1周年ということになります。

ここはJR西日本が、日本の鉄道の歴史と将来を見据えて、京都駅からほど近い梅小路公園に作った博物館です。

大人の入館料は1200円とちょっと高めですが、3歳児なら200円とお得になっています。


パンフレットにいる「ウメテツ」というツバメが、ここのキャラクターだそうです。

では中を少しだけご案内しましょう。


フロアは3階建てになっています。

1階には、蒸気機関車から新幹線まで列車が勢ぞろいしていました。


懐かしい「つばめ」や「富士」のマークもありました。
つばめはかつては日本を代表する特急電車でしたが、現在は九州新幹線の名前だそうですね。
「富士」はたしか寝台特急だったと思います。
昔は寝台列車に乗ることさえ、エリートのような扱いでしたので、私などは普通の急行列車で20時間以上かけて九州まで行ったものです。


特急には鳥の名前が多くありましたね。
はとやライチョウ、こちらはカモメです。


こちらは懐かしい「こだま」です。
私には「新幹線」といえば「こだま」というイメージが残っていますが、とても良いネーミングだったと思います。
「ひかり」はちょっと冷たい感じがしますが、「こだま」は山のこだまを思い出させて、色もダサくて、形もずんぐりしているところが昭和っぽくて良いですね。


これは何を写したかというと、この列車の下側を歩いて、車体の裏側を眺めるという見学コースがあったのです。
車体の下はモーターがずらりと繋がっていて、壮観でした。
電車の構造が分かるようになっていました。


これは3段式の寝台列車のベッドですね。
上段に寝るのはちょっと怖かった思い出があります。


これは運転シミュレーター体験をしているところ。
近くにいた方に写していただきましたが、どや顔をしていますね。


当時は日本国有鉄道と言ったのですよね。
今は「JR」と言っていますが、「国鉄」のほうがなんとなく響きが立派ですね。
ちょうど30年前に民営化されたのでした。


私が行ったのは平日でしたが、小さい子供がたくさん見学に来ていましたよ。
幼稚園生でしょうね。
付き添いの先生もご苦労なことです。


こちらは京都の鉄道の歴史を扱ったコーナーでした。
京都の方にとってはきっと懐かしいものだと思います。


京都駅ができたのは、明治10年(1877年)のことで、ちょうど今から140年前のことだそうです。
現在の京都駅は4代目だとか。

京都には多くの電車が走っていて、京都電気鉄道、京都市電、京都市営地下鉄、阪急電鉄、京阪電鉄、近畿日本鉄道、京福電鉄、叡山電鉄などがあるそうです。
私はその違いがよく分からないのですが。

鉄道博物館の中で、一番楽しかったのは、3階(屋上)にあるスカイテラスでした。
新幹線が東寺の前を走っているのがよく見えました。


他にも関西空港に行く電車とか、山陰本線とかいろいろな種類の電車が走っていて、飽きることがありませんでした。


屋上には親子連れや老夫婦がいましたが、東京からやってきたという鉄道おたくのお兄さんたちに、いろいろと教えてもらいました。
とても楽しかったです。


こちらはSL列車です。
本物の蒸気機関車がけん引する客車に300円で乗ることができます。


外が良く見えるように窓はなくて、気持ちの良い風が入ってきました。
すぐ近くには本物の列車が走っていて、良かったですよ。


乗り終わって、降りたところ。
みんながSLを撮影するので、近寄れないほどでした。


こちらは扇形車庫といって、蒸気機関車20台が展示されていました。


こちらは「義経号」といって明治時代に北海道で走っていた列車です。
「弁慶号」もあったそうです。
とても立派なものでした。


石炭をくべるための練習用の機械がありました。
説明によると、列車は1キロ走るためには、石炭が40キロと、水が100リットル必要なんだそうです。
大変な作業だったでしょうね。


最後に、親子連れの方に記念撮影をしていただきました。


ここは本当に楽しいところでした。
比較的空いていて、平日に出かけて良かったと思いました。
親子で来ればもっといろいろと楽しみ方があるようですが、おばあさんでも十分に楽しむことができました。

難を言えば、レストランの食事が高くてまずそうでしたので、お弁当を持ち込んだ方が良いと思います。
また有料で記念撮影をしてくれる写真屋さんがいますが、商売だから仕方ありませんが、なんだかちょっと感じが悪かったと思いました。

幼稚園の子どもたちも満足してバスで戻ったようでした。


(この項、続きます)

2017年5月30日火曜日

京都 2017年5月 その2:事前編

今回の京都は、いつもと同じように駅近くのホテルに泊まっての一泊旅行でした。
もっとゆっくりしたい気持ちはありますが、三味線のお稽古も毎日していたいので、2泊も3泊もして、あまり間をあけたくないので、いつも一泊になってしまいます。

行く前はいろいろと予定を立てていました。

今回、参考にしたのは、こちらの本でした。
柏井壽さんという生粋の京都人の方が書いた「京都のツボ 識れば愉しい都の素顔」というちょいと皮肉を含んだ京都案内書です。


この方の説によると、京都では、100年位続いたくらいでは本当の老舗とは言えない。京都は千年の歴史のあるところ。それを最近の人はいろいろ知ったかぶりをして、京都通のような顔をしているが、それは片腹痛い・・・・というような趣旨の本です。
ちょっと嫌味のような内容ですが、読み物としては面白いところもあり、また巻末にはお散歩コース(それもあまり人に知られていない)というのがあったので、ブックオフで買ってみました。

もう一冊は「和楽」
今回は京都散歩が特集だというので買ってみました。


重い雑誌なので、これは持ち歩くには不便です。
でも写真の美しさに魅かれて買ってみました。

それと、もう10年も愛用している京都のガイドブックがあります。
京都というところは、お店などは変わってしまっても、神社仏閣などは10年経っても場所が移動するということはないので、古いガイドブックですが、けっこう使えます。

このガイドブックの良いところは、ある始発点(たとえば地下鉄の駅)から、目標のところ(たとえばお寺とか)まで歩いて何分、と分かりやすくイラストで表示してあるところです。
私は町歩きが好きなので、これは道しるべとしては、とても便利です。
もう10年も使っているので、ボロボロですが、捨てられないガイドブックです。


ということで、これらの3冊の本を元にして、行きたいところの予定をあれこれ考えていました。

ところが東京もそうでしたが、京都は5月中旬頃はものすごく暑くなり、32度という予報が出たので、町歩きの予定は大幅に変更することにしました。

そういうところが、気ままな一人旅なのですぐに変更できるので良いところです。

どのように変更したかというと、基本的には屋根のある涼しいところで時間を過ごすようにしました。雨の日もそうですが、ガンガンに暑い日には、着物を着て町中を歩くのはちょっと厳しいのです。

それなら初めから洋服で出かければよいではないか、と言われそうですが、私は冷房に弱いので、新幹線などの冷房を防ぐためには、着物で腕や足を隠すのが一番なのです。

前置きが長くなりましたが、そんなことで、今回の京都旅行のメインは、
1.京都鉄道博物館


2.霊山歴史館


という屋根のあるところにしました。

この2か所は、上記の参考書には紹介されていなかったので、わざわざ新しく本を買うこともなかったわけですが、読み物として手元に置いておきましょう。いつか役に立つかもしれませんからね。

他にもいろいろ行きたいところはあったのですが、暑さに負けて、こういう結果となりました。

(この項、続きます)

2017年5月29日月曜日

ちょっとだけ挑戦する

年をとってくると、ややもすると「現状維持でもまぁいいか」ということになりがちです。
自分がこれまでやってきて、なんとかこなせることをしていれば、それで十分かもしれません。
それでも、やはり少しレベルを上げてみて、ちょっとだけ挑戦することもたまには必要ではないか、と思うことがあります。

たとえば私は近所のスポーツクラブに通っているのですが、いつもはおばちゃんたちがいるクラスでらくらくとしていますが、昨日は、日曜の朝のクラスに行ってみました。すると若い女性が多くて、先生も激しい動きをします。
そういうクラスにたまに参加して、身体を動かしてみるのも良い刺激になります。

また、午後からは、知人が出演する長唄のおさらい会に行ってみました。
これはプロの演奏会ではなく、普通の方(名取さんもいらっしゃいますが)が、日ごろのお稽古の成果を発表する会のようでした。


出演者はベテランの年配者が多いようでしたが、その中に20代の若い女性がいました。
そして「鞍馬山」という難しい曲を弾いていました。とてもダイナミックでパワフルな演奏でした。
後で聞いてみると、この方はまだ習い始めて2年ほどなのだそうです。
若いということは素晴らしいと思いました。


他の方の演奏も参考になりました。
私もしっかりとお稽古しようと思ったのでした。


いろいろな刺激を受けるのは、自分の未熟さを知ることになって、辛いこともありますが、面白いものです。

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この日の装い。

演奏会でしたので、真面目な着物にしました。


写真ではよく見えないかもしれませんが、「しけ引き」という手描きの小紋です。
「しけ引き」というのは、友禅の技法の中でも大変に希少な技術だそうです。
長い反物を板にはり、刷毛で染めていくのですが、12~113メートルある反物に、手でまっすぐに線を引いていくのでとても難しく、大変な職人技の作品だそうです。
ということで、安物着物愛好家の私にしては、珍しくかなり高額な着物でした。

ただし、この着物を仕立てたときは、まだ自分の寸法がちゃんと分かっていなくて、言われるがままに仕立ててもらったので、かなり身幅が広いのです。
お直しをしてもらうかどうか、考え中。

帯は、「銀座かわの」▼という高級品を扱うリサイクル着物屋さんで購入したものです。


2017年5月28日日曜日

「ふくの市」

昨日は、午前中はマンションの総会でした。
もう17年も経過したマンションなので、あちこち修理がとなってきました。
とはいえ、去年は玄関を自動ドアに作り替えたし、積立金がそんなに豊潤にあるわけではなく、いろいろ問題はあるのです。
といっても、新築当時から住んでいる人、賃貸で住んでいる人などさまざまで、みんなあまり関心がないのか、集まりが悪くて、寂しい感じもしました。

さて、午後はご近所の神社で開かれている「ふくの市」▼に行ってみました。


ここは娘の七五三でお世話になったり、毎月、骨董市や手作り市で楽しませていただいている神社です。

今回の「ふくの市」では、こんなお店がでていました。
リサイクルのきもの・帯・端切れ
和小物・袋物
ケーキ屋さん
焼き芋屋さん
盆栽屋さん
ワークショップ(巾着・ヘアゴム・マグネット・御朱印帳)
などなど。

私は反物の端切れを購入。
長さは2メートル半くらいあって、微妙な青鉄色なのが気に入りました。


これはなんと、100円。
帯揚げにしようと思っています。

こちらのお芋屋さんは、焼き芋ではなく、「つぼやき」でした。


大きな壷の中に七輪に炭が入っていて、さつま芋に金具を突き刺して、このように壷の周囲に吊るして、蒸し焼きにするのです。


家に持ち帰っていただきましたが、お芋はトロリととろけるようで、とてもおいしかったです!


お茶屋さんの冷たいお茶や、ケーキ屋さんのマドレーヌもいただいてしまいました。
どうもご馳走様でした。

ご近所のイベントに行くと、顔見知りの方とお会いできるのが嬉しいですね。
こちらは、去年の2月に開催された「旧道さんぽ」▼でご一緒させていただいた布のデザイナーさんです。
布でバッヂを作るワークショップをされています。


他にも、かつての和小物屋さんご夫妻、整体師さん、まちづくりプランナーさんなどともお目にかかりました。
こういう顔と顔を合わせたところから、いろいろなご縁が広がるのだと思います。

「ふくの市」は5月29日(呉服の日)まで開催中。

帰りは図書館によって、こちらの新刊書を借りてきました。


西山ガラシャさんの「日本博物館事始め」です。
上野に博物館ができたときの様子を綴ったものです。

近場で楽しく過ごすことができました。

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この日の装い。

それほど暑くもない日でしたので、単衣でちょうどよい感じでした。


かつて川崎市に「ギャラリーゆう」があったとき、「ふだんきもの杏」▼で求めた、緑に黒のストライプの紬です。
こういう色はお気に入りです。

時間がなかったので、簡単に半巾帯にしました。
下北沢のフリマで500円で買ったものです。
両面が黄色と水色になっていて、カラフルで、おまけにキリンやゾウ、ラクダなどが織られている楽しい帯です。


2017年5月27日土曜日

プチ旅行・行田市へ 4

さて、川越きもの散歩▼の皆様のご案内で、行田市内を歩いてみることにしました。

この日はとても暑い日でしたので、まずは「足袋と暮らしの博物館」▼のすぐ近くにあるカフェ「日和」▼で喉を潤しました。
素敵なカフェでしたよ。


しばし涼んでから町を歩きましたが、その前に、川越きもの散歩の皆様の着物姿をちょっとご紹介しましょう。

代表のFさんの後姿。
うちわを半巾帯に挟んだところが、かっこいいですね。
行田にはもう何回も来ていらっしゃるそうで、とても頼りになる存在でした。


こちらは副代表のSさんの後姿。
お太鼓と前帯にはお人形さんが並んでいて、歩くたびに、その足がゆらゆらと揺れるのです。なんとも楽しい帯でした。


行く先々で、みなさんからこの帯には驚かれて、写真を撮られまくりでしたよ。

こちらは蔵めぐりのパンフレットです。


蔵は全部で17か所もありましたが、今回はメインのところだけにしました。

こちらは古い建物を利用したパン屋さん「翠玉堂」▼です。
手づくりのパンは昔風の棚に入っていて、ディスプレイの仕方も、とてもユニークでした。
暖簾にはここのご店主の似顔絵が描かれていました。


そして素敵なカフェ「閑居」▼に連れて行ってもらいました。

ここは、以前、行田市の初代市長・奥貫賢一氏の邸宅だったところです。
奥貫市長は、行田市の都市基盤を築き、近代化へ導いた政治家だったそうです。
そのお住まいをご家族のご厚意により借りて、地元の建築家が改装して、カフェに開業したそうです。


ちなみに「閑居」とは「閑静なすまい」という意味ですが、よく言われる「小人閑居して不善を為す」とは「世事から身を引いて、のんびりと暮らすこと」、という良い意味もあるそうですが、「小人物が暇を持て余すと、とかく悪事に走りやすい」という意味もあるようです。
暇人は、気をつけなくちゃね。

「閑居」は、室内も素敵でしたが、お庭も素敵で、ここにいるとゆったりとした気分になりました。
帰りたくなかったな。


立派な屏風が立てられていました。


おいしそうな抹茶ロールです。
私はチャイを飲んでみました。


こちらの敷地内には、「足袋蔵ギャラリー 門」がありました。
そこで、「行田市蓮の大使」でもある工芸家の木暮照子さんの人形展を拝見しました。


木暮さんの作るお人形は、お顔がとても優しくて、気分がほっと和むようなものばかりでした。
木暮さんのブログ「蓮の心」▼にも人形展のことが掲載されています。


こちらには人力車もありましたよ。


そして川越きもの散歩のみなさまとお別れして、とても満足した気分で、また秩父鉄道に乗って、家路を急いだのでした。


素敵なプチ旅行になりました。
私の好きな町歩きや、町の歴史を知ることができました。
行田市には興味がいっぱいですので、また来月、お邪魔してみようと予定しています。

行田市を案内していただいた「川越きもの散歩」の皆様、「足袋と暮らしの博物館」を案内していただいた皆様、「行田市郷土博物館」の皆様、どうもお世話になりました。
お礼申し上げます。

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この日の装い。

あまりに急に暑くなってしまい、何を着てよいのか分からない状態でしたので、大島の単衣にしました。

うたどんさんのお母様が着ていらっしゃったこの茶色の大島紬は、シャリシャリしているのでそれほど暑さは気になりませんでした。


帯はろっこやさんのレインフォレスト帯。

帰宅したら、帯は汗で湿っぽくなってしまいました。

(この項、おしまいです。)