4月から始まった市民カレッジ「和装の美」も6回目となりました。
どの回の時も雨が降らないので、毎回着物で通しています。
今回の講座の内容は、友禅染の技法のお話と、「友禅染の創始者とも言われている宮崎友禅さん」のお話でした。
結論から言うと、「宮崎友禅さんが友禅染を創案したというのは根拠のないことで、誤った言い伝えであること」でした。
友禅さんは、扇に絵を描く絵師として優れた人だったそうですが、友禅染を確立したということはないそうです。
ところがこの言い伝えがいつのまにか真実になってしまい、高校の教科書にも載ってしまったのだとか。
友禅染めといえば京都や加賀が有名ですが、それ以外にも、名古屋友禅や東京友禅というのもあり、今や「友禅染」という名称は広く知られている名前ですが、歴史をひも解くと、友禅が描いたという直筆のものは3点しかないそうで、噂が独り歩きしているところもあるようですね。
ちなみに友禅さんは17世紀の後半に京都で活躍されたそうですが、晩年はどこでお亡くなりになったかも不明なのですが、京都の知恩院にお墓があるそうです。
京都の友禅染と加賀友禅は、お互いに「うちのほうが本家本元」と張り合っているのだとか。
こちらは江戸時代の「友禅ひいながた」というデザインブックのようなものです。
丸いところに絵を描いたのは、扇絵師だったからだろうというお話でした。
また友禅染の技法と工程はあまりに何段階にも分かれていて、一度聞いた位では覚えきれないほどでした。
簡単にまとめてみると、まずデザインをして、そのあと布を湯通しします。
そのあとは本友禅、無線友禅、型友禅などの種類によって工程が異なるのですが、
下絵を描いて、糊を置き、色を入れて、それを蒸して、水洗いをして、また湯のしをして、金箔を置いたり、刺繍をしたりなどの加工をして、そして地直しをしてようやく仕立てるのだそうです。
この工程はビデオを見せていただきましたが、気の遠くなるような作業でした。
友禅染の話は、日本史の資料をもとにしながら解説していただいたのですが、古文を読むだけでも大変です。
それに加えて織物や染め物の知識も必要なのにあまりその知識がないため、なかなかついていけないですね。
おまけに先生が早口で、大学生レベルの授業なので、ふーっという感じです。
一緒に参加しているUさんですが、とてもモダンな帯を締めていらっしゃったので、後姿を写させていただきました。
薄いベージュに焦げ茶色の水玉模様の帯でしたが、トルコブルーのような鮮やかな帯揚げがチラッと見えて素敵でした。
お太鼓のところは大きな水玉、前のほうは小さな水玉です。
私は世田谷美術館に行った時と同じ絽の着物。
帯は絽つづれというのでしょうか、夏向きの透けた帯にしました。
この講座を受けている部屋が暑いので、涼しい恰好にしないと汗だくになってしまいそうなのです。
2 件のコメント:
Uさんの帯、ユニークで楽しい柄ですね。
としちゃんの着物も、涼しげで素敵だったわ。
この市民カレッジは、何人くらい受講されているのかしら。
朗読でご一緒している方は、市民カレッジで文楽を受講しているとか。とても楽しい講座とかで、それもいいなぁ~と思いました。
マサさん、この講座は20人くらいかしら?
数えたことはないのですが。おじ(い)さまが一人いらっしゃいます。
文楽の講座があるとは知らなかったわ。
Uさんは他の市の方なのですが、わざわざ通っていらっしゃるのですよ。モダンな帯ですよね。ちなみに私はこういうのは似合いそうもないな。
ストライプの着物、軽くて涼しくておまけにしわが寄らないのでらくちんですよ。
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