2008年9月23日火曜日
あこがれの王朝ロマン
今日は、横浜のみなとみらいにある横浜美術館まで源氏物語の特別展を見てきました。
6月に京都文化博物館に行ったとき、出かけたのが午後だったため、長時間待たなくてはならなかったので、今日は朝一番に出かけたの。
着いたのが開館直後の10時10分ごろ。それでも、すでに大勢の人が展覧会場に来ていました。
うーん、源氏物語に取りつかれた人がこんなにたくさんいるのね。
展覧会は時系列に従って、いろんな展示がありました。
京都の展覧会よりも、もう少し落ち着いた感じのように思えました。
平安時代から鎌倉時代、室町時代、江戸時代、そして現代にいたるまでの源氏物語を題材とした絵巻物や屏風、書籍、箱、着物などさまざまの展示がありました。
今から千年前に一人の女性の書いた書物がこんなに長い間、それぞれの時代の人々の心をとらえ続けてきたということは驚異です。
もちろん紫式部を題材とした絵画もたくさんありましたよ。
私が好きになったのは大和絵と言われる手法の絵画。
土佐派の土佐光吉という人の絵が気に入りました。派手でそれでいてすっきりしていて、明るい感じの画風でした。
こちらは浮世絵の喜多川歌麿の書いた「兄弟絵」というもの。
手前に立っているのは江戸時代の女性。この人は犬を飼っていますね。
そして左後ろに立っているのは女三宮です。
彼女の飼っている猫が御簾をもち上げてしまい、そしてその場を柏木が見てしまったことから、恋愛関係が始まります。ついには源氏の子供と言われる薫を生んでしまうという衝撃のシーンのスタート場面です。
そういう二つのシーンを一つの絵にまとめたのがとても面白い発想だと思いました。
最後のコーナーに瀬戸内寂聴さんの源氏物語の生原稿が置いてありました。
もっと豪快な字だと想像していましたが、案外と華奢な字で、さらさらさらと書いてありました。
なんと400字詰め原稿用紙に4000枚以上書いたそうです。
そのご苦労はいかばかりだったことでしょう。
それでもそういう翻訳本があるおかげで、現代の私たちもすらすらと読めるのですから、感謝感激ですね。
今回はイヤホンガイドを借りて鑑賞しました。
NHKの加賀美アナウンサーのしっとりとした口調の説明があるので、よく分かったわ。
今の希望は名古屋にある徳川美術館に行ってみたいということ。
源氏物語絵巻などの国宝がたくさんあるそう。
徳川幕府の歴代の殿様も、美術を愛でる心があったのだと思うわ。
これだけたくさんの展示品をゆっくりと見せてもらって、本当に優雅な気分に浸れたわ。
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4 件のコメント:
としちゃんの、源氏物語への熱い思いには、敬服です。今はあちこちで源氏物語の催しが行なわれているようですね。
犬は、いつの時代も人間に寄り添っていたのね。私は、歌麿の絵に感動です。
あの歌麿の絵は、実物はもっと色がきれいで豪華な感じだったのよ。女の人は花魁なのかしらね? いつの時代でも犬がペットとして存在していたのね。
待ちに待った特別展でしたね!
文化博物館にも確かあの時寂聴さんの自筆の原稿があったような気がします・・・
4000枚以上とはすばらしいですね。
あのお年ですから。
10月もまた源氏に浸りましょう。
さとさん、京都の時はなんだかぼーっとしていてちゃんと見ていなかったような気がするの。きっと圧倒されたのね。でも今回はじっくりと見ることができてよかったわ。
それから昨日、またメールにお返事したけれど、読めたかしら。こんどからは普通にアウトルックエクスプレスで書くようにしますね。
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