今日はブログ仲間のSさんのお姉さまが出演されるというので、信濃町の文学座まで出かけてきました。
私はこういう翻訳ものの新劇というのはあまりご縁がなくて、文学座と言えば、杉村春子さんとか江守徹さんとかそういうイメージしかなかったのです。
信濃町の駅には熟年の女性がたくさんいました。
えっ、この人たちが文学座に行くのかしらと思っていたら、なんとそれは元タカラジェンヌンヌの大浦みずきさんのご葬儀があったのでした。大浦さんと言えば、昨年、彼女の舞台を見たばかりだったので、本当に信じられませんね。
さて、文学座は慶応大学病院を通り過ぎたところにありました。
かつての演劇青年だったようなおじさま、おばさまがたくさん来ていました。
「崩れたバランス」というのはドイツのベルリンが舞台で、クリスマスイブの日の出来事という設定でした。
ファルク・リヒターというドイツ人の人の作品でした。
うーむ、なかなか難解なお芝居でしたね~。
いろんな人が入れ替わり立ち替わり、登場するんですよ。
息子からの電話を心待ちにしているおばあさんとか、お父さんと待ち合わせている11歳の息子とか、舞台の稽古をしている俳優さんたちとか、倦怠期の夫婦とか、オカマとか・・・。
その人たちがいろんなことを嘆いたり、苦しんだり、もだえたりするの。
結構見ていて辛いものがありましたね。現代人の悲劇を訴えたかったのかしら。みんな愛に飢えているのかな~。
でもね、小さなローソクの火をもう一つのローソクにつけて、その炎が増えていくというシーンが最後にあり、そこに希望が持てたような感じでした。
お芝居の中で、男同士のKISSシーンがあったり、太った男優さんが赤いパンツ一枚で舞台を動き回っていたり、ちょっと目に毒なところもありましたが、みんな熱演でしたね。
最後にクリスマスの飾りが舞台一面に現れたときは、なんだかほっとしたような気持ちになりました。
そして出演者全員がローソクを手にしたところで、舞台は終わりました。
みんな、楽しいクリスマスが迎えられるといいわね。
10 件のコメント:
むむむむむ。
なんだか変わったお芝居のようですね。
男同士のキスシーンかぁ。
あの狭い空間ではますますきつそうだぁ。
文学座は、翻訳モノも多いんですよ。
意外と新しいこともやっていたり。
今回に懲りず、またぜひご覧くださいね。
本当に、ありがとうございました。
大浦みずきさん、大好きでした。
残念でなりません。
慶應大学病院へは夏から通院していますが、あの近くに文学座があるのね。知らなかった。
翻訳物の新劇というと、不条理劇を連想して、私にはとっつきにくいイメージがあるけど、歌舞伎から新劇まで、としちゃんの観賞は幅広いのね。
俳優さんたちの熱演は、観客に強く訴えるものがあったことでしょう~。
shiollyさん、ほんと、不思議なお芝居でしたね。放送禁止用語などもあったり、かなり過激な感じ。でもおばあさん役をやった女優さんがおっとりしていて、それが救いだったわ。
お芝居って誰かに誘われないとなかなか見るチャンスが少ないので、いい機会でした。
そうそう、慶応病院を見たときには、すぐにマサさんのことを思い出したわ。毎回大変だったわね。
そうか、ああいうお芝居を不条理劇というのね。たくさんの人が出てきて、それぞれに言いたいことを言って、それでひっこんでしまうので、つながりが良く分からないのだけど、最後にふーん、という感じかな。
お芝居はもっと気楽に見ればいいのでしょうけれど、どうしても「作者は何を言いたかったのだろう?」とか考えてしまうんですよね。
私はあまりお芝居を見に行ったことがなくてこのお話新鮮です。
でもとしちゃんの文章を読んで難しそうだなぁと思いました。
私には理解不可能そう~
不条理劇という言葉も初めて知ったわ。
shiollyさんは週末見に行かれるそうですよ。お姉さまはどんな役だったのかしら?
今度そのお話も伺うわ!
楽しみにしています。
さとさん、このお芝居、ほんと難しかったわ。でも最後にクリスマスのシーンになったので少しは希望が持てたかなという感じ。
shiollyさんのお姉さまは女優さんの役なの。男優さんとのKISSシーンもばっちりでした。飛んだり跳ねたり大活躍でしたよ。
このポスターを見ても難解そうですね。
そういえば、舞台での芝居はほとんど見たことが無いです。
たまにTVの舞台中継を見るくらいかな。
芝居もそちらへ戻った時の楽しみに取っておこう。
そうね、今の世の中ではどこに住んでいても同じ情報は入るし、仕事もできるけれど、生の舞台というのはやはり都会でないとなかなか見られませんね。
諏訪ッチさんもこんど上京されたら、生のお芝居でもご覧くださいな。
なぜか同級生には、演劇などの舞台に携わるひとがすんごーく多いのです。
10人以上いるかしら?
でも、新劇って云うのがいまいち判らない・・・
古典ではない、と云うことかしら?
それならむしろ、いわゆる古典こそ、生の舞台では見たことないかも・・・(汗)
クリスマスを舞台にした物語って、結構悲しいお話も多いのですよね。
ディケンズのクリスマス・キャロルも、最後はともかく、何度読んでも途中で必ず泣いてしまいます。
キリスト教圏のひとにとっては、クリスマスは己を振り返る機会でもあるのかも知れません。
本当に、平和なクリスマスがみんなに訪れれば良いですね。
史子さんの周りには俳優さんが多いのね。大変なお仕事を選んだ人だと思うわ。でもお金には変えられない充実感があるのでしょうね。
クリスマスって日本人には単なるイベントだけれど、西洋の人にとっては離れられないものなんでしょうね。
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