今日は信濃町でお仕事があったの。
それで周辺の地図を見ていたら、なんと「お岩神社」というのがあったのよ。
そう、昨日、歌舞伎で見たお芝居のお岩さんと関係が深そうなので、仕事の前にちょっと寄ってみました。
場所はJRの信濃町駅とメトロの四谷3丁目駅のちょうど中間あたり、住所は新宿区四谷左門町。このあたり、住宅街です。
ここがそのお岩神社です。
今でもけっこうお参りに来る人が多いみたいで、数人の人がお参りしていました。
この神社のいわれは、なんでも江戸時代の初期に「田宮於岩」さんという善人の女性がいて、その人がいつもお稲荷さんにお参りをしていたそうです。夫の伊右衛門さんとはとても仲がよかったそうよ。それで彼女にあやかろうと、その神社を「お岩稲荷」と呼んだそうです。つまり当時は、お岩さんといっても幽霊とは無関係だったのね。
「田宮於岩」だったので「田宮神社」とも書かれているでしょ。
彼女の人気は200年も長く続き、江戸の後期に戯作者の鶴屋南北がその人気にあやかりお岩さんという女性が主人公の物語を作ったのね。でも普通の女性ではつまらないというので、当時はやっていた心中ものを入れたり殺人を入れたりして面白い物語を作ったのよ。それが「東海道四谷怪談」になったのね。
そして歌舞伎でお岩さんを主人公にしたお芝居をやったところ、それが大当たり。
あまりの人気で、このお岩稲荷にも多くの人がお参りするようになったそうです。
神社には出演した役者も参拝して、とくにお岩さんの役をする人はここに行かないと、病気になったり、たたりが起こるということになったらしいわ。
今回の歌舞伎のポスターまで貼ってあったのは笑っちゃいましたけどね。
つまり歴史上の実の世界と、作家が作り出した虚の世界が混ぜ合わさったのが、このお岩神社なのね。
400年も昔にいた女性が、今は自分の名前がお化けの代名詞ともなり、そして歌舞伎や映画でもこんなに有名なってしまったとは、お釈迦様でもご存じないでしょうね。
こちらはお岩神社の向かいにあったお寺。やはりお岩さんの名前がついているけれど、こちらは縁結びの神様だそうよ。
ちょいと楽しい発見でした。
10 件のコメント:
お久しぶりです。四谷界隈にずっと住んでいたんですけど、このお岩さんのお寺、実は昔の知人の奥様のご実家だそう。懐かしいなあ。
へぇ~、お岩神社ですか。初めて聞きました。
お岩は幽霊の代名詞のようですが、もともとは実在した善人というわけね。
四谷怪談がはやった以降は、子供に「お岩」と名付ける人は減ったでしょうね。
仕事の前にちょっと寄るというところが、としちゃんならではね。フットワークがいいわ。
たかぽんさん、お久しぶり。
へー、お寺の娘さんとお知り合いだったんですね。きっと何代も続いているんでしょうね。このあたり、メイン道路とはまるでちがって高級住宅地ですよね。固定資産税が高そう、と思いました。
マサさん、この神社、有名だったらしいわ。○○病院の道をずっとまっすぐ行ったところよ。芸能人が多く行くところらしいわ。
昔の人は、於岩とか、於継とか、「於」を付けるのがよくあったみたいね。
昨日見た舞台とあまりにぴったりなので、何かの因縁かもしれないわ。
なんともおもしろいお話ですねぇ。
時間が経つなかで、あれこれ加わって別のものになっていくっていうのは、生活していくなかでも意識しておくべきことだなあって思うことがあります。
例えば、歴史上の偉人は、本当に偉人だったかどうか、ってこととかなのですが。
それにしても善人だった人にあやかった神社なのに、お参りしないとたたられるっていう流れは、日本的な矛盾で、ますます面白いです。
shiollyさん、ここはお姉さまの劇場の近くですよ。役者さん仲間ならご存知かもしれないわ。お岩さん役の人がお参りしないと、事故が起きたりするらしいのよ。
歴史上の人物もいろいろ脚色されて、だいぶ変わって伝わっている人も多いでしょうね。
まあ、としちゃんらしいわ。
お仕事で出かけたのに、ちょっとした
時間でも有効に活用できるのね。
新宿区は町名を見ただけでも興味が
湧いてきますよね。
「お岩神社」にも驚きました。
江戸の歴史を調べると新宿区はとても
興味深い事件が沢山出てきそうだわ。
そうそう、真蘭さん、新宿区はいまだに何々町という住居表示なんですよね。1-1-1-というよりもずっといいわ。町の名前に歴史があるのよね。四谷、市ヶ谷あたりはなんとなく興味がわいてくる町ですね。
こんばんは^^
先日 お岩さんに? コメント書いたのですが、入ってなかったみたいです。
さっき、「その12・楽しいランチ」にコメント書いたら これも変で もう一度書いたら 二つになっちゃった^^
ボケで二つ書いたのとは違うよ(^^)
ハッセルぶらっとさん、すいませんね。
実は私がコメントしても、なかなか反映されないで、あれっと思っていると、いつの間にか載っていることがあるんですよ。ですから数分待ってみるといいかもしれません。
これに懲りずにまたどうぞ。
京都のほうは、ひとつ消しておきますね。
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