今年の3月に初めて誂えた黒田商店さんの履き物▼。
Sサイズの桐の台にシルバーグレイの鼻緒が気に入っていたのですが、あるとき気づいたら、かかとの下の部分(なんというのでしょうか、ハイヒールだとヒールの部分)が欠けてしまったんですよ。そして台のところにもかなり大きな凹みがついてしまっていたの。
ある人に聞いたら、「それは階段を下るときにぶつけたのでしょう。足をもうちょっと前に下ろしたほうがいいわよ」とのことでした。
でも階段を下るのにそんなに気をつけていたら、あちこち気楽にお出かけできないし、それよりもあまりに傷が目立ってきたのです。仕方なくかかとのところは黒のマジックインキを塗ってごまかしていました。
赤丸のところが凹んだところ。
矢印はぶつけて傷ついてぼこぼこになったところです。
たまたまこの桐の下駄を誂えた黒田商店さんがまた新宿の伊勢丹に出張するというので、もうこうなったら台ごと全部とりかえてもらおうかと思い、新聞紙に包んでデパートまで持って行きました。
そうしたらなんと嬉しいことに、台はこのまま使えるというの。
おまけに無料で修理してくれるというのです。
かかとのところは木工用のペイント(フローリング床などを修理するもの)で黒く色を塗り、台は補填剤を入れればOKだし、おまけにかかとも少しすり減ったので替えましょう、鼻緒のゆるみも直しましょうということになりました。
そしてしばし他の売り場をぶらぶらして、戻ってきたらちゃんと直っていました。
黒田商店のご主人は「新聞紙に包むと色がついてしまう」と言って、きれいな黄色の布に包んでくれました。
そしてかかとに傷がついたのは階段の降り方が下手なのではなく、エスカレーターに乗るとき、金具のようなものが飛び出すので、それで誰でも傷がつくのです、と教えてくれたの。
赤丸のところは補填材がついているのでまだちょっと白っぽく見えますが、拭き取るときれいになるようです。
いろいろ丁寧に教えてくれて嬉しかったわ。
恐る恐る、「他のお店で買った下駄や草履でも直していただけますか」と聞いたら
「お履き物のことで何かお困りなことがありましたら、どんなことでもご相談に乗らせていただきますよ」とのお返事。
年末にもまた伊勢丹で催しがあるそうなので、その時にも寄ってみましょう。
この下駄は私にしてみるとかなり値段が高かったんですけれど、でもこれだけアフターケアーがいいのなら、大満足だわ。
ちなみに今日は今シーズン初めての袷着物でした。
裏がついているとやはり気持ちいいわね。
秋らしい感じで、あまり厚ぼったくない着物にしてみました。
浅草で買った昭和レトロっぽい3000円の小紋の着物。
ワンピース感覚で着られます。
帯はうたどんさんからいただいた塩瀬の帯。
流水の柄が帯らしいでしょ。
ちょっとお太鼓の形がおかしいので、後で直しました。
写真の自動撮影は後ろ姿を見るときには便利ね。
下駄の修理が無料だったので、柿色の帯揚げを1枚買ってしまいました。
ハロウィン・カラーかな?
2 件のコメント:
こんばんは~
粋な履物屋さんですねぇ。
昔はこうして、大事に大事に履いたのでしょうね。
お会いした時に履いていらした下駄ですね~
すごーくすてきでした!
史子さん、こんにちは。
あの下駄、覚えていてくださいましたか?
鼻緒がきれいだったでしょ。
昔はこのような下駄屋さん・草履屋さんも町に1軒、2軒はありましたが、最近ではほとんど見かけませんよね。修理できるものを修理して使うのはいいですね。これからも大切に使わなくちゃ。
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