昨日はJR立川駅の近くにある「きものりさいくる工房 五箇谷」▼というお店で一絃琴の演奏を聞いた▼のですけれど、ちょっとこのお店のことを書いてみますね。
実は「五箇谷」(ごかや)のことは前から気にはなっていて、一度行ってみたいと思っていたのです。
でもお店はマンションの一部屋にある、というので、なんとなく躊躇していました。
だって着物関係のお店ってリサイクル品を扱っていてもすごく高いところもあるし、私のようなド素人が一人で行くのはちょっと怖かったんですよね。
私は割に気楽に知らないところへもひとりで行ってしまうのですけれど、でも着物のお店は、何かのきっかけがないとなかなか入るには決心が入りますよね。常連さんばかりのお店で、一見さんは無視されたらどうしようなんて思いますものね。
それがあるとき、「五箇谷」のHPで毎月の行事のお知らせのところに、「一絃琴演奏会」というのが目につきました。
宮尾登美子ファンの私としては一絃の琴の音色を聞いてみたいし、宮城道雄記念館では八十絃の琴▼というのを見たこともあるので、一絃の琴というのに興味がありました。それでお琴の演奏を聞いて、時間に余裕があればお店にも寄ってみようと思って立川まで行ってのです。
ちなみに「五箇谷」というお店の名前は、主の五箇谷桂子さんの苗字なのでした。
一絃琴は演奏も歌も素敵で心地よい気持ちになりましたが、そのお部屋に五箇谷さんもごいっしょに参加されてお話もできたので、そのお隣のお部屋のお店まで寄らせていただきました。
手前のお部屋がいろいろな行事などをする会場で、奥のお部屋がお店です。
お店は普通のマンションの2DKを改造したようですが、そこには所狭しとたくさんの着物や帯、和服用の小物やアクセサリーが展示してあり、感じの良い雰囲気のところでした。畳のスペースでは着付けもできるようになっています。
一絃琴を演奏された矢崎さんもご一緒でしたので、私もちょっと安心できました。
五箇谷さんは以前は着付けの講師をされていたそうですけれど、いろいろと思うところがあり、10年前にご自身の納得できるお店を持つようになったのだとか。
黄色のお着物がぱっと目立って素敵ですよね。
開業当時から毎月、お客様向けにご自身で描かれた可愛い絵手紙を郵送しているそうです。
それがお店の中にも飾ってありましたけれど、12か月×10年だともう120枚も絵手紙を描いているわけですよね。大胆なタッチでとてもいい絵ばかりでした。
お土産にいただいた絵手紙をスキャンしました。
何でも相談に乗ってくれるということで、私も図々しく、「9月の半ばにはどんな帯を締めたらいいのか」と尋ねてみました。
9月から着物は単衣を着るということは知っていましたが、中ごろになったら帯はどういう帯にしたらいいかちょっと考え中だったんです。秋分の前なのでまだまだ暑い日もあるだろうし・・・・。
でも五箇谷さんに伺ったら、その疑問が解決しました。それは着物と帯の組み合わせの基本は「帯のほうが季節が先行する」ということだそうです。
たとえば6月の単衣にあわせるなら、夏っぽい絵柄の帯でOK。
9月の単衣に合わせるなら、秋っぽい絵柄の帯でOK、ということだそうです。
いつまでも前の季節の帯を締めているのは野暮ったいのでしょうね。
それと帯を買うときは、平らな状態で見るのではなく、布を立ててみると、折りの状態や光沢がよく分かっていいんだそうです。
こういうことって言われてみると、なーるほど、と思うのですけれど、知っていると知らないのでは違いますよね。
それで私も一絃演奏を聞いた記念として、ゴブラン織り風の「真夏以外のどんな季節でもOK」という辛子色の帯を1枚購入しました。実は9月半ば過ぎに三味線のミニ発表会があるので、その時に締めようと思っているのです。
五箇谷さんはとても頼りになるお姉様といった方で、ファンの人も多いのではないかと思いました。
お好きな着物を扱っているとはいえ、ご商売を続けていくのは大変なこともあるのだと思いますけれど、きっと隠れたところでは努力をされているのしょうね。
五箇谷さんもお店も魅力的なので、また機会があったら行ってみたいところです。
6 件のコメント:
確かにマンションの一室というのは、「ちょっと通りすがりに入っただけ」というわけにもいかないので、気後れしますよね。でも、きっかけがあってラッキーでしたね。
「帯のほうが季節が先行する」
そうなんですか。初めて知りました(着物の知識がないから当然なんだけど)
貴重なことを、教えてもらった気がしますね。
五箇谷さんは、やさしそうな印象の素敵な方ですね。
誰とでもお話できてしまうのは、としちゃんの才能だと思います。
お顔を拝見して何でも相談できるお姉さんというのがよくわかります。
包容力があるというか頼りになりそうな雰囲気をお持ちですね。
としちゃんもいいところにご縁ができてよかったね!
お召しの黄色の着物も雰囲気によく合ってますね。
今日はまた猛暑に戻り着物を着る機会がまたまた遠のきます(泣)それにしてもとしちゃんの探究心はすごいわ。
マサさん、初めてのお店ってちょっと入るのに勇気がいりますよね。でも写真でも分かるように玄関からして「どうぞご自由にお入りください」という感じでした。
実は五箇谷さんは私のブログもご覧になっていらっしゃったので、話もすんなりできたのかもしれないわ。
「いつでもご自分の着物を持参してもいいですよ。それに合った帯や小物を探すお手伝いもしますよ」と言って下さるのも嬉しいですよね。
さとさん、あのね、五箇谷さんとお話していて、私はさとさんのことをすぐに思いだしたんですよ。さとさんのような包容力や暖かさを持っていらっしゃると感じたの。お店からのイラスト付きの会報を出していることなども似ているなと思いました。
接客業は嫌なこともあるでしょうけれど、人と実際に接するのはいいですよね。私などはネット上の関係が多いので、生身の人間とお話しできるとほっとします。
週末から東京も蒸し暑くなりました。また何回か夏着物を着る機会があるので、暑さに頑張りますね。
おはようございます
リサイクル店の「五箇谷」って珍しいですが 良いお名前ですね。
絵手紙もお上手ですね。
妻の兄嫁も描いているのですが、褒めるのにいつも悩みます^^
ハッセルぶらっとさん、こんにちは。
五箇谷さんってどこの出身でしょうね。珍しいお名前ですよね。谷が多いところかな?
絵手紙って素朴な味わいがありますね。五箇谷さんの絵はどれもデッサンもしっかりしていたし、色もきれいで、文字も魅力的でしたよ。兄嫁さんもそのうちに味のある絵手紙を描かれるようになるのでは?
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