火曜日は裕ちゃんの映画を見たのだけど、昨日はフランス映画の「サガン」を見てきました。
そう、あのフランソワーズ・サガンの一生を描いた映画です。
18歳のとき書いた「悲しみよ こんにちは」でデビューして、世界的に有名になったサガンのその後の人生を亡くなるまで時代を追って描いています。
パ○コのイブニング・ショーで見たのだけど、水曜日で1000円ディだったせいか、お客さんはわりと多くいましたね。ほとんどが、私かそれ以上の年配の中年女性でしたが。
私もいつ頃だったか覚えていないのだけれど、「悲しみよ こんにちは」とか「ブラームスはお好き」とか読みました。でも今となっては全然どんな本だったのか覚えていません。どう考えても日本の子供には無理な小説だったのでしょうね。あの頃は、サルトルやボーボアールを読むのが流行だったのかもしれないわね。
「セシル・カット」という超ショート・ヘアーもはやったわね。ジーン・セバークでしたね。
そんなふうにフランソワーズ・サガンは一種の流行というか、時代の潮流に乗ったというか、一躍有名になり、莫大なお金を手にしてしまったようなところがあるのだけれど、彼女自身、そのことを非常に気にしていたのだろうと思いました。ただのブルジョアの女の子でいたほうが、ずっと楽な人生を送れただろうに。
この映画は彼女が10代の終わりにでデビューした時から、70歳頃に亡くなるところまでを一気に描いているのだけれど、それをシルビー・テステューという女優さんが一人で演じていました。
たぶん実際のサガンの身のこなし方(猫背で歩くところとか、片手で髪の毛をなでるしぐさなど)もすごくよく研究したのだと思うわ。
その彼女の年の取り方がすごいのです。実際は40歳代だと思うのだけれど、その老け方、半端でない。
日本の女優さんで、あんなひどい老婆役をする人がいるかしらと思いました。
たとえば吉永小百合なんて絶対にしみだらけの顔をさらすことはないだろうし、松嶋菜々子だって首筋にしわの寄るようなメーキャップはしないと思うのよ。
それと衝撃的だったのは、サガンはコカインや麻薬もやっていた人だったということ。
今、ちょうど例のタレントの事件が起きているので、麻薬のシーンでは、どうしても想像してしまいます。
おかしかったのは、麻薬取締りの警察官が家宅捜索に来たので、彼女は慌ててコカインの入ったハンドバッグを隠すのだけれど、彼女のペットの犬が、そのバックを口にくわえて警察官のいるところまで持ってきて、挙句の果てはバッグからコカインをぶちまけてしまうところ。それは笑えましたね。
良く分からなかったのは彼女の華やかな人間関係。家族や友人や取巻きの人がたくさん出てきて、フランス人のお顔の区別がつかないので、登場人物が誰が誰だか分からないの。フランスの社交界というのは、こういうものなのかしらね。お金の使い方やギャンブルなど、まるで想像外で分かりませんね。
「波乱万丈」という言葉はこういう人にぴったりの言葉だったのだろうな。
映画を見ていると、孤独ということばが身にしみてきました。
彼女はアメリカ人との間に男の子を一人生んでいたのだけれども、亡くなる時も面会拒否してしまうの。アンニュイな音楽も映画にぴったりだと思いました。
フランソワーズ・サガンは今でいうセレブの作家だったのだろうけれど、神経質でわがままで、それでいて才能があった人だったと思います。
この映画は女性監督だったそうですけれど、本場のフランスでどのように評価されたのか、知りたいわ。
8 件のコメント:
ジーン・セバーグも若くして亡くなったのではなかったかしら?
サガンはあまりものを食べず、ガリガリに痩せていたと聞いた事がありましたが、ドラッグだったんですね。
今でも、フランスでは煙草を吸うひとよりマリファナをやっているひとの方が多いと聞きました。
本を読んだこともないし、映画も観ていないので、どんなストーリーかも知りません。
でもなんとなく、サガンは不幸だったひとと云うイメージがあります。
観てみたい映画です。
そうね、史子さんの世代の人にとっては、サガンは遠い人かもしれないわね。でも時代を超えた普遍性のようなものはあると思うのよね。私ももう一度読み返してみようかな、と思っているところ。
まぁ、としちゃん、見に行ったのね。私もすごく見たかったのだけど、イブニングショーは一番出にくい時間帯なのよね。
サガンの本は、何冊か読んだけど、覚えているのは、やっぱり「悲しみよ こんにちは」と「ブラームスはお好き」かな。三角関係を描いた「ブラームスはお好き」の方が、私はお好き(笑)
お洒落で都会的、けだるくて不健康な大人の香りのする作品は、サガンその人を思わせるわ。こういっちゃなんだけど、ドラッグのウワサを聞いたときは、「あぁ、似合っている」って思ったもの。
さすがマサさん、「ブラームスはお好き」のストーリーをちゃんと覚えているのね。私は情けないけれど、読んだということしか覚えていないの。
よく「事実は小説より奇なり」というけれど、サガンの人生はまさにそんな感じでしたよ。人の何倍もの体験をしたのだろうと思ったわ。
この映画は主役の女優さんがサガンの雰囲気にぴったりでしたよ。
サガン・・これは見てみたかった。好みは別にしても、あの頃、一度はは読む作家ですよね。これもまた懐かしい。
今読むとどうなのでしょうね。多感な時期の女性の・・などというのがもう今は存在しな気もしてくるし。ヌーベルバーグなどというのがもうレトロな感じがするのも・・・こんな風に感じるときが来るなんて、年月というのは面白いし、不思議。
トントン、そうよね、懐かしいでしょ。あの頃の若い女性なら一度はあの世界に浸ったと思うわ。
ヌーベルバーグという言葉もはやりましたね。わけも分からずに使ってみたり・・・。
こういう映画が作られて、サガンも墓場で苦笑いしているかも?
セシルカットって言う言葉に反応(笑)
昔憧れてやってたわ。
超短いシュートヘアー、まぁ基本的にはいつも短いんだけどこのときはチョンチョンだった(苦笑)
若い時は冒険的に何でもやれるけどこの頃はダメね。
えー、さとさん、ベリーショートだったんですか。可愛かったでしょうね。
今からでもきっと似合いますよ。
でもそのヘアスタイルだと、しょっちゅう、美容院にいかないとだめですね。
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