皇居の近くにある国立近代美術館まで上村松園の展覧会を見に行ってきました。
入館料が1300円というのはいい値段ですよね。普通ならシニア料金の設定もあるのに、今回はそれもなくて、かなり強気の商売ですね。
松園のことは、宮尾登美子さんの「序の舞」で知ったのですけれど、日本髪姿のきれいな美人画を描く人です。女性で初めて文化勲章を授与された方だとか。
ということで、松園さんに敬意を払うために、着物で出かけました。本当は袷の季節なんですけれど、10月とはいえかなり暑かったので、紬の単衣にしました。
色だけは秋らしく紅葉の色。Kデパートのリサイクル着物屋さんで買ったもの。すごく小さいサイズだったので売れないのか3,000円でした。
帯はさとさんからいただいた更紗模様のような帯で、着物と同系色。こういう組み合わせはいいのかどうか分かりませんけれど、とにかくこの帯、締めやすいの。おまけに長さも私の胴廻りににぴったりの長さなのです。
帯締めは京都の問屋さんで買った1000円のもの。これも締めやすい。
着物はいつも通り時計で計って20分で着られたのですけれど、なんとなく帯の締め方が気に入らなくて、もういちどほどいてやり直ししていたら30分近くかかってしまいました。
美術館はすごく混んでいましたね。こんなにたくさん松園ファンがいるのかしら。中高年のおばちゃんが多くて、見ていても人にぶつかってばかり。土・日だったらどれほど混むのかしらと思ったほどでした。
松園さんという人は京都生まれで、20歳前でもすでにすごく上手な絵を描いていました。そして明治・大正・昭和時代、戦争中もずっと描き続け、昭和24年に74歳でお亡くなりになったそうですけれど、亡くなる寸前まで描いていたんですね。
本当に美しい女性の姿を追求していたのでしょう。
どの絵も日本髪の女性で、髪の生え際のぼかし方が独特なのです。
お顔もかわいらしく、年代とともに眼が細くなっていたみたい。
着物姿も参考になりましたね。えー、こういう帯の結び方があるのだとか、あら、腰紐が見えている絵もあるわ、とかね。
これは有名な「序の舞」です。この絵の前はすごい人だかりでした。
唯一、着物姿ではない絵でした。「楊貴妃」
私はこういう自然な生活場面を描いた絵が好きですね。障子張りをしているところ。他にもお裁縫の針に糸を通している姿の女性の絵も良かったわ。
美術館の後には東御苑でもお散歩をしようかと思っていたのですけれど、あまりに日差しが強くて暑いので、さすがにお散歩好きの私も諦めました。
それで別の地下鉄の駅まで、一ツ橋あたりをぶらぶら。
学術総合センター。ここにはときどき市民講座を聞きに行きます。
学士会館。
この辺り、小学館とか集英社などの出版社も多いところです。
そして神保町から地下鉄で戻ったのでした。
家に戻ったら、襦袢が汗でびっしょり。まだまだ暑い日は続きそう。当分、袷は着ないかもしれないわ。
2 件のコメント:
京都ではよく見かける絵ですね。
きれいよねぇ~
としちゃんの着物姿もすっかり板について!
この帯締めやすいのね(笑)
龍村の帯じゃなかったかな?
良かったわ、使っていただいて嬉しいです。
さとさん、そうね、松園の絵は京都にぴったりですよね。
あの帯、そうですか、由緒正しい帯なのね。そんなのをいただいちゃって、ありがとうございます。
とても締めやすいの。全部に模様が入っているから、お太鼓の場所を気にせずにいられるのが楽ちんです。どんな着物にもあうし、便利な帯ですよ。
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