三味線のお稽古は、普段はレンタルの三味線を使っています。ロッカーにしまってあるので、手ぶらで出かけています。
それでもおさらい会が近づいてきたので、マイ三味線でお稽古をすることになりました。
三味線は3つの部分からできているので、小さく折りたたむことができるのですが、私は長いまま、ケースに入れて持ち運びしています。
これがその三味線ケースです。
オレンジ色の紐は、「こちらが上」というしるしです。
先日、お稽古が終わり、このケースを持ちながら家まで歩いていました。
暑いし、長く歩いていると結構重くなるので、あーあ、なんて思っていました。
するとそのとき、後方から、「その中は何が入っているのですか」という声が聞こえました。振り返ると80歳くらいのおばあさまでした。
「三味線です」と答えるとびっくりされた様子でした。
私がジーパン姿だったので、思いつかなかったのでしょうね。
それでも「私も昔はお琴を習っていたのですよ」というお話から始まり、「何の曲を弾いているの」とか「どこでお稽古しているの」とか「やはり日本のものはいいわね」とか、あれこれずーっと歩きながら語りかけられてきました。
私もひとりで黙々と歩いているよりはいいので、お返事をしながら歩きました。
重いケースも軽く感じられました。
炎天下の下、思いがけず、見知らぬおばあさまとの対話ができて、私も嬉しかったですけれど、おばあさまもきっとおしゃべりができてよかったのでは、と思ったのでした。
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