六本木のサントリー美術館で開かれている「紅型」展▼が、もうすぐ終了なので、急いで着物に着替えて出かけてました。
というのも、サントリー美術館は着物を着て行くと、料金が100円引きなのです!
東京ミッドタウンに到着。
朝一番に出かけたのに、会場にはたくさんの人が観賞していました。
紅型とはご存じのとおり、沖縄独特の染め物です。
琉球が統一された15世紀ごろから始まり、中国の影響もうけて、紅型ができたそうです。
紅型は王朝の庇護を受けて発達して、江戸幕府の献上品にもしていたほどでした。
絵柄は龍や鳳凰のほか、菊や桜、雪輪(雪の降らない沖縄なのに?)、魚などの自然のものでした。
生地の素材は木綿やチョマ(麻)ばかりで、絹製品は見当たりませんでした。
とれもカラフルで力強いですね。
こちらはお土産に買った絵はがきです。
ブルーがとてもきれい。海の色なのでしょうか。
紅型の色ですが、黄色は高貴な方が着るものだそうです。
そうそう、去年の暮れに仕事で沖縄に行った時、宿泊先のホテルで沖縄舞踊を見ましたが、そのときの衣装も、高貴な人の踊りの衣装は黄色でしたね。
展覧会場で紅型の制作過程のビデオを見ましたが、本当に手間暇かかるものなのですね。
その技法をごくごく簡単にご紹介してみます。
以前、江戸の型紙展を見ましたが、その時と同じように、型紙を彫るための小刀はやはり自作されていました。
その小刀で紙を切り抜くのですが、神経のいる細かな仕事です。
この型紙の下に敷いてあるのは、なんとお豆腐でできているそうで、驚きました。
「沖縄豆腐」という酒のつまみがありますけれど、そのようなものでした。
そして切り抜いた型が崩れないように、細い糸で模様をつなぎ合わせます。
今度はその型を反物に乗せて、上から少しずつ糊をつけていきます。
そして顔料や染料でカラフルな色を付けて、蒸して、その後に水洗いをして糊を落とします。
私はこのような伝統的な技法を見るといつも感心するのですが、特別な技能を持った方が特殊な技法で作品を作るのは素晴らしいとは思うのですが、もうちょっと労力を使わないで誰にでも作れるようにならないものかと考えてしまいます。
そうすれば作品も手ごろな値段になって、誰でも購入できるでしょうに。
これって安易な考えなのでしょうか。
紅型は18世紀から19世紀ころには最高潮になったそうですが、琉球王朝がなくなり、そしてまた第二次世界大戦によって破壊されてしまいました。
それでも松坂屋百貨店がコレクションをして、かなりの数を保存されています。
去年、沖縄に行った時、呉服屋さんや土産物屋さんで紅型の反物や製品を見たのですが、あまりに高いので諦めてしまいました。
それでも洋服の生地屋さんに現代風にプリントされた布が売っていたので、記念に買ってきたのがこちらです。
それぞれ1メートルずつ買って、袋ものにでもしようと思っていたのですが、いまだに布のまま。
何とかかたちにしないといけませんね。
今日の装いは、派手な沖縄紅型に負けないように(?)、派手な着物にしました
最近は、友人とのお出かけが多かったので、藍色や紺色の地味目の着物を着ていましたが、今回は一人でお出かけだったで、好きな格好にしました。
うたどんさんのお母様から頂いたミント色の小花模様の夏着物です。
去年は、これに透けた黒の帯を合わせましましたが、今回はちょっと変化をつけて、ミルクチョコレート色(ミルクココア?)の博多帯です。
実はワンコイン帯なのですが、そうは見えないでしょう?
帯締めは去年、娘から誕生日祝いにもらったド派手なもの。
暑いときはこれくらい派手な格好をしても許されるかな?
サントリー美術館は地下鉄直結なので、外を歩くことはなく、着物でも暑さは感じず楽チンでした。
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