石神井は「しゃくじい」と読みます。
地方の方は読めない地名かもしれませんね。
でも私は杉並で生まれて育ったので、練馬といえばお隣の区でしたので、この地名にはなじんでいますよ。
私が子供のころは、練馬というとまだ田舎のイメージが強くて、「練馬大根」で有名なところでした。
杉並から移動して35年くらいたちましたが、今では石神井は近代的な町になっていました。
西武池袋線の石神井公園駅から15分くらい歩くと、そこが都立石神井公園▼です。
武蔵野の面影を残している公園です。
この公園には「三宝池」と「石神井池」の2つの池があり、お散歩やボート漕ぎにちょうどよいところです。
そこに隣接しているのが練馬区立石神井公園ふるさと文化館」▼。
すごく大きくて立派な建物でした。
ここで「型紙の美 武蔵大学蔵「朝田家型紙コレクション」-幕末から明治の染の世界-」▼を見るのが目的でした。
というのもこの展覧会は、私が2012年春から、市民カレッジで着物の歴史を習った時の先生である武蔵大学の丸山伸彦先生▼が監修していらっしゃり、また2012年5月に三菱一号館で開催された「世界のKATAGAMI展」▼と比較してみたいと思ったからです。
ここは入場料がかかりますが、私はシニア料金なので150円でした。
区立や市立の施設は安いからいいですね。おまけに空いているので、じっくりと鑑賞することができます。混雑している大きな美術館で1500円も払うのはもったいないですね。
こちらの展示会は、京都の宮津(天橋立のあるところ)藩の朝田家という紺屋に伝わる型紙の展示でした。
その型紙を朝田家は武蔵大学に約3000枚も寄付されたので、練馬区と、区内にある武蔵大学がここで展覧会を開いたということでした。
朝田家は幕末の天保年間から明治のまでに栄えた紺屋さんです。
紺屋といえば、川越の喜多院で所蔵されている「職人尽絵」というシリーズにも、型置師が描かれていました。
型紙で模様を作るのは、江戸時代、紀州藩の保護を受けて、伊勢で栄えたそうです。
そしてそこからあちこちに広まっていったという説明がありました。
型紙は、いろいろな模様があって楽しかったですね。
どれも超細かいのですが、藤や菊などの草花、動物、生活雑貨、宝尽くしなどいろいろありました。
可愛らしいもの、粋なもの、斬新なものなど、現代でも十分に通用するデザインばかりでした。
型紙を彫るための道具や、手順なども展示されていました。
また練馬というところは、江戸時代には藍の葉を生産していたところだということも知りました。
以下は、撮影OKのギャラリーでの展示です。
「型紙に触れてみよう」というコーナーがありました。
「生紙」と「二度室入り」の2種類があるそうです。
下の写真の左側は「生紙」といって、柿渋を塗った和紙を天日乾燥させて、そして2年間寝かせたものだそうです。
右側は「二度室入り」といって、は柿渋を塗った和紙を室に入れて、おがくずで燻煙し乾燥させたものでした。
触ってみたところ、想像していたよりもソフトな感じがしました。
おみやげに手拭いを買いました。
模様は、ハサミと指ぬきです。
可愛いですよね。
会場で一緒になった、ご近所にお住まいという奥様に写していただきました。
二人で、「すごい技ですよね~」などとお話もできて楽しかったです。
この展覧会は11月16日まで開催されています。
ふるさと文化館のすぐ近くには「旧内田家」▼がありました。
明治20年代に建てられたおうちだそうです。
茅葺の民家で、内部を見学することもできます。
この、練馬区立石神井公園ふるさと文化館は、2010年に開館されたそうですが、練馬の伝統文化や歴史を楽しく学べるようなところです。
ちょっと場所が不便かもしれませんが、練馬区民でなくとも大いに活用できそうでした。
この後は、西武バスに乗って、青梅街道を経て、JR荻窪駅まで行きました。
あまりに懐かしくなり、歩道橋からバスを写してしまいました。
赤い関東バスと、緑の西武バス。
荻窪もすっかり近代的な街に変わっていましたね。
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この日の装い。
SHINEIのネット販売で買った紬の単衣ですが、色が想像していたものよりも暗くてあまり気に入っていません。
それでも着ないのは惜しいので、ちょうど良い気温だったので、着てしまいました。
ということで、たぶん、色彩的には似合っていないと思います。
帯はリバーシブルの洒落帯というのでしょうか。
4メートルくらいあり、二重太鼓にしてあります。
メインは川越のTさんから買い求めた黒の漆の帯留め▼でした。
桔梗がとても素敵なのです。
ようやく着物を着ても、汗だくだくにはならない気候になりましたね。
2 件のコメント:
とんとんの友人です。いつも見ています。家の近くで型紙がみられるなんてありがたいです。私は中村勇次郎の小紋等で伊勢型紙はよく知っていましたが、、、楽しみに見に行きます。ヤマヤマより
ヤマヤマさま、初めまして。拙ブログをご覧いただき、またコメントいただき、ありがとうございます。
トントンのお友達ということは、染織の方面にお詳しい方でしょうか。私はまるでド素人なので恥ずかしい限りです。
お近くにお住まいでしたら、ぜひ、ごゆっくりとご鑑賞されますよう。
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