2024年10月31日木曜日

山崎ナオコーラ「ミライの源氏物語」イベント@あざみ野

 先日、横浜市青葉区あざみ野まで出かけてきました。

田園都市線の駅です。昔、この沿線で仕事をしたので駅は知っていましたが、下車したのは初めてでした。

駅から急な坂を歩き、かなりハーハーしました。そして反対側の道路に渡ろうとしたのですが、信号が全然なくて、しかたなく高い階段を上って反対側まで行きました。

その高い道路から眺めたのが、会場の「アートフォーラムあざみ野 男女共同参画センター横浜北」というところでした。

山崎ナオコーラさんのことは、エッセイなどでよく目にしていましたが、実はちゃんとした小説は読んだことがありませんでした。なんとなく、つっぱっていそうで、ちょっと苦手だったのです。

ところが彼女が「源氏物語」についての本「ミライの源氏物語」を出したというので、ちょっと興味が湧いてきて、そのトークイベントに参加しようと思ったのでした。

山崎さんはなんと國學院大學文学部で学び、卒論は源氏物語だったそうです。意外でした。

そして彼女なりの源氏物語に登場する女性たちの姿を紹介したのです。

たとえば葵の上と六条御息所については「マウンティング」

紫の上は「ロリコン」

末摘花のことは「ルッキズム」

などと分かりやすく分類していました。

また宮廷という格差社会の中に生きる女性達は、重い十二単を着て、自力では動けない存在だったとも話していました。

実はこのトークイベントでは、ネットで申し込む際に「山崎さんに尋ねてみたいこと」を記入してもよい、ということが書かれていたので、私はこんな質問を記入しておきました。

それは「もし光源氏が長生きをしたら、どんなふうな老人になっていただろうか?」ということでした。

これに対して、山崎さんは「それは面白い質問ですね」と答えてから、「彼は男女関係のことは乗り越えて、趣味などに生きる人になっていたかもしれない」というようなことを答えてくれました。

他にも面白い質問がいろいろとありました。

会場は130人くらい来場者があったようですが、男性は二人のみ。おばさんの世界でした。

山崎さんはその名前が示すように、大のコーラ好きなんだそうです。トークの後で、おいしそうにゴクゴクと飲んでいました。

想像していたよりも落ち着いた感じで、一言一言を丁寧に話しているようでした。やはり文字の世界に生きているひとは、言葉を大事にするのかなとも思いました。

会場には、彼女が学んだ國學院大學の協力で、源氏物語のパネル展がありました。


源氏物語についての解説本などもいろいろと販売されていました。

今度は彼女が書いた小説も読んでみようと思いました。

この日の装い。

薄い青緑の染め着物。単衣です。


仕立ててもらったのにサイズが合わなくて、ブカブカ。みっともないので、羽織でカバーしました。







2024年10月29日火曜日

環境学習会 その2:野川歩き

先日のブログの続きです。

世田谷区の小田急線喜多見駅近くにある地区会館で、水質検査をした後は、みんなで野川を歩きました。目的地は、同じく世田谷区の施設でした。

数人ずつのグループに分かれて歩き出しましたが、お天気が怪しくなりました。真っ黒な雲が出てきて、なんだか不安になりましたが、傘は差さずにすみました。

このあたりは、これまで何回か一人で歩いた道ですが、地元の方が多いので、いろいろな情報を教えていただきました。

野川の下流に向けて歩きました。水辺には、可愛いカモが泳いでいました。サギもいましたね。


雁追橋を渡りました。


お天気がかなり怪しくなりました。空が真っ黒。


「成城3丁目緑地」という広い自然公園のようなところでは、ちょっとした山登り気分を味わいました。
以前は、この緑地の反対側にある明正小学校の方を歩いたことを思い出しました。

ここでは蚊に刺されて、かゆいかゆい!

10月下旬でも暑い日でした。湧水もありました。

成城というと、お屋敷町のイメージが強いところですが、こういう雑木林のある緑地もあるので意外でした。


野川にかかる喜多見大橋を渡りました。

野川を挟んで、喜多見と成城を通過したのでした。

しばらく歩いて、次太夫堀公園を通過。懐かしい場所です。

その隣にある会館に到着しました。とても新しくきれいな建物でした。同じ世田谷区立の施設なのに、スタートしたところとあまりの落差に驚きました。ちょうど選挙の期日前投票をしていました。

ここでは上水道、下水道の仕組みについての発表がありましたが、私は時間の都合で早めに退出しました。

帰りは次大夫堀公園前のバス停から、戻りました。

ちなみに世田谷区には全部で12の川があるそうです。そのうち、水が流れているのは、野川、多摩川、丸子川、矢沢川、仙川、谷戸川の6つだそうです。

暗渠になっているのは、北沢川、烏山川、目黒川、蛇崩川、呑川、九品仏川の6つだそうです。

世田谷区の川マップなど、たくさんの資料をいただきました。ありがとうございます。

また調理の方法を考えて、水を汚さないような生活をしようと思いました。

この日のルートです。




2024年10月27日日曜日

環境学習会 その1:水質検査をやってみた

先日、世田谷の環境学習会で「水について」、勉強してきました。

まずはこちらの会場で、水質検査なるものにトライしてみました。

小田急線の喜多見駅近くの会場でした。


かなり年期の入った建物でした。


そこでみんなで水質検査をしてみました。「CODパックテスト」というそうです。

用意されたのは、「湧水」「野川の水」「米のとぎ汁」「タマネギを切った水」の4種類でした。


そしてそれぞれの水をスポイトで小さなケースに入れて、そこに粉末の試薬(過マンガン酸カリウム)を振り入れて、色の変化を見るのでした。


それぞれに変色した色を、色シートに乗せてみて、同じ色と思う数字を測ります。


それぞれ色の変化がありました。


結果を記入してみました。


すると、湧水や川の水の単位と、台所から出る水の単位があまりに違うのでびっくり。
これがもし天ぷら油を流した水だったら、どれほどの数字になるのだろうと、思いました。

ちなみに台所からなどの水は「生活排水」と呼ばれています。

とても簡単な検査なので、小学生でもできそうです。

また台所から出た水をきれいな水準(魚が住める水質)にするためには、どれだけの水が必要であるかも学びました。
ふだんは米のとぎ汁や、飲み残しなどを台所に流してしまっていますが、これからは気をつけようと思いました。

一度汚れてしまった水を元に戻すのは大変ですからね。


いろいろ教えていただいた学習会のみなさま、ありがとうございました。

この後は、野川を歩き、別の地区センターまで足を延ばしました。


2024年10月26日土曜日

皇居界隈 その3 和田倉門

先日の皇居周辺散歩ですが、是非、行ってみたい場所がありました。

それは和田倉門です。

江戸時代のごく初期に、そのあたりから道三堀が作られたというのです。

和田倉門に辿り着くまでは、馬場先門跡とか、こんな感じの道を通って行きました。



ところで道三堀は、家康が江戸のまち作りをするために最初に着手したところです。この水路があれば、江戸湾に辿り着いた物資や、行徳の塩を江戸城に運べるというわけでした。

そのルートは、和田倉門から今のパレスホテル前を通り、大手町の交差点を抜けて、東京駅北口のほうまで続いていたというのです。

ということで、こちらが現在の和田倉門守衛所です。門なので行幸通りの左右に二つありました。

歴史を感じさせる門でした。

重厚で貫禄がありましたが、今では結婚式の記念写真の場として使われることも多いのだとか。


外国人が中で休憩していました。夜はライトアップされるとか。

この近くには、こんな説明板がありました。「特別史跡江戸城跡」です。


お隣には大きな噴水のある広々とした公園がありました。「和田倉噴水公園」だそうです。
なんとここには、スタバのお店がありました。皇居の隣にスタバとは、家康さんもびっくりかも。


駅の手前では、フードフェアが開かれていました。


この道をゆっくり歩いていくと、東京駅に到着。


道三堀探検は、またの機会にチャレンジしましょう。

この日の歩いたルートです。








2024年10月24日木曜日

皇居界隈 その2 出光美術館

皇居方面に出かけたのは、お堀の前にある出光美術館が今年末に一時閉鎖されると聞いたからです。美術館が入っている帝劇ビルの建直しによるものだとか。

というので、日本画のお宝を見るため、会期末直前に出かけてきました。

早朝でしたが、いつもよりもかなり混雑していましたね。みんな、閉館が気になっているのでしょう。

催しは「物、ものを呼ぶ」というタイトルで、出光のお宝を一気に大放出、というような豪華版でした。

最初の展示は、こちらの若冲の白い象さんがドーンとお迎えしてくれました。


その後は室町時代から江戸時代にかけての立派な屏風や、花鳥風月を描いたものなどが並んでいました。

そして注目は伴大納言絵巻でした。この絵巻のうち、火事が起こった場面は、みなさんとても熱心に鑑賞されていました。

こちらのロビーだけは、撮影OKのところでした。

下の方にいる布袋様は、仙厓の作で、禅画というようです。ほのぼのとして可愛いですね。 

日本の絵画史をなぞるような催しでした。

絵画を楽しんだ後は、大きな窓からお堀を眺めようと思いましたが、みな同じ事を考えるのか、ソファはほとんど空きがありませんでした。

皇居のお堀と、高層ビルのコントラストが美しい場所です。


仕方なく、立ち席でした。


青い空と緑の木々がとてもきれいでした。

出光では次回は「トプカプ宮殿博物館」が開催され、そして12月25日を最後に閉館されるそうです。

ここは会場の広さがちょうどよくて、私のお気に入りの美術館なので、残念です。

この日の装い。

まだまだ暑い日が続いていたので、白×黒のセオアルファです。


本当に暑い日が続きますね。帯も麻ものでした。




2024年10月22日火曜日

皇居界隈 その1 明治生命館

決して怪しい者ではありませんが、先日、皇居の周辺をうろうろしてきました。

何ヶ所か、予想外の素敵な場所に出会いました。

こちらは和田倉門の近くにある「明治生命館」▼です。歴史の本などで「かつてGHQ本部があったところ」と言われていた場所です。一度は入ってみたかったのですが、ようやくそのチャンスとなりました。

この建物は昭和5年(1930)に起工されましたが、建築家が建設途中に急死してしまい、その弟が後を継いで、昭和9年(1934)に竣工されました。

その後、昭和20年(1945)8月に連合国軍が進駐を開始しました。マッカーサーもここで演説したそうです。

その後、昭和31年(1956)になって、明治生命に返還されました。

平成9年(1997)には重要文化財に指定されています。

平成16年(2004)よりリニューアル工事が完成して、30階建ての明治安田生命ビルとなり、隣には丸の内プラザもオープンしました。

素敵な建築の一部をご紹介します。

全体像は、パネル写真より拝借しました。


会議室。

会議室の照明。


天井のシャンデリア。1階は普通のオフィスで、人が働いていました。こんな場所でお仕事なんて、優雅ですね。

豪華な彫刻の天井。

廊下のシャンデリア。


執務室。重厚な家具でした。


広い会議室。暖炉もありました。


ここでは重要会議が開かれていたと思います。


外観も素晴らしい。古代ギリシャ・ローマの古典主義様式です。コリント式の列柱が並んでいました。日本ではないみたいですね。


おしゃれなランプでした。ランタン型照明というそうです。


こちらは門扉だったかな。すてきなデザインでした。


この建物は年末年始以外は公開されていて、入館無料です。

どなたでも入館できますので、一度、足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。