2024年10月19日土曜日

「活弁シネマライブ」@世田谷

先週のことになりますが、活弁映画の上映会に行ってきました。

出し物は「月世界旅行」という15分の映画と、バスターキートン主演の「荒武者キートン」でした。


私はこれまでは活弁映画は高円寺の小さな映画小屋で見ていましたが、今回は世田谷区の公共施設の広い会場でした。

ちょっと雰囲気が違いましたが、弁士は佐々木亜希子さん、楽士は永田雅代さんというおなじみのコンビでした。

タキシードがお似合いです。

ところで活弁映画というのは、日本独自のスタイルなのだそうです。映画にまだ音声がなく、音がない映画を楽しむために、弁士が登場しました。これは日本では古来から琵琶法師や浄瑠璃のように、「語る」という文化があったからだそうです。なるほど!海外には活弁映画はないというのは、意外でした。

とにかく面白かったです!

「月世界」は1902年のフランス映画でしたが、天文学者達が月に行くために躍起になって大活躍するお話でした。丁度この年の翌年、ライト兄弟が初めて飛行機で飛んだとのことですから、月にロケットが行くなんて、本当に夢の物語だったことでしょう。

またキートンの映画は初めてでしたが、こちらはちょうど100年前の映画でした。キートンはチャプリンやロイドとならぶ三大喜劇王だそうですが、危険な場面もスタントマンなしでの体当たり演技でハラハラし通しでした。滝のシーンや、絶壁のシーンなどがあり、そのアイディアがとてもユニークで、手に汗握る場面が続きました。キートンは監督もしていて、すごい才能の持ち主だと思いました。

そして何より、弁士と楽士のお二人のコンビが素晴らしく、映画に引き込まれました。お二人は20年もコンビを続けているそうで、息もぴったりでした。

今回は面白い試みがありました。活弁体験コーナーです。

「月世界旅行」の最初の場面を、参加者がアドリブで台詞を付けたのです。みなさん、とてもお上手でした。役になりきっていて、楽しそうでした。小さい子供とお母さんが二人で弁士役になったのも面白かったです。

こんなふうに、弁士は自由に語るのだな、と感心しました。

いつも楽しい時間を作ってくださり、ありがとうございます!

この日はあまりに暑く、一度は着た着物を脱ぎ捨てて、洋服で出かけました。


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