今週は何やら気を使うことが多く、週末くらいは気分を入れ替えてすっきりとしたいと思ったので、今日はうたどんさんから頂いたたくさんの着物▼の中から、夏にぴったりの着物を着て立川までお出かけしました。
この着物の素材は麻なのかしら、シャリシャリしていていい気持。
ススキのような紫色の柄がさらさらと描かれています。
少しでも涼しそうに見えるよう着てみたのですけれど、さすがに暑いのでだれていますね。
夏用の帯はあまり手持ちがないので、いつもの薄紫の絽の帯です。
帯締めと帯揚げは6月に名古屋の大須で買ったもの▼かしら。
昨日まではそれほど気温が上がらなかったのに、今日は30度以上あったので、冷房のあるところは着物でちょうどいいんですけれど、駅のホームなどで待っているときはさすがに暑かったわ。
気合を入れて、涼しそうな顔をしていましたけれど。
立川では「一絃琴」(いちげんきん)という珍しい楽器の演奏を聞かせていただきました。
現在の普通のお琴は絃が13本あるのですけれど、これはたった1本しかないのです。
長さが1メートルちょっと、幅は10センチくらいの細長い板に、糸が張ってあるだけなんです。
とてもシンプルな古い楽器で、在原業平が須磨に流されたときに弾いたのが最初だという伝説もあるそうです。
こちらは奏者の矢崎玉晃さん。
藍色のお着物と銀色の夏帯、丸い帯留がアクセントになって素敵ですよね。
右の人差し指と左の中指に象牙でできた蘆管(ろかん)という指抜きをして、音を出すのです。
5曲ほど聞かせていただきましたが、演奏に合わせて歌も歌う「弾き歌い」でした。
歌の内容は須磨の風景を歌ったもの、土佐の海を歌ったもの、宇治川を歌ったもの、など古の日本を思い起こさせるものばかりで、ゆったりとした気持ちになれました。
一絃琴の音色は静謐というか素朴というか素直な響きでした。
なんだか弾いている人の気持ちがそのまま伝わってくるようでした。
これは糸巻きのある部分ですけれど、こんな可愛い蝶の飾りがありました。
勘所(基本の音の出るところ)には浜千鳥の模様がついていていましたよ。
板は桐でできているそうです。
演奏が終わった後に、図々しくも琴に触れさせていただきました。
これが簡単そうに見えて、音を出すのはすごく難しいの。
演奏が終了して、お琴をしまう矢崎さん。
帯で作ったケースに、紐はなんと帯締めでした。
こういう使い方っていいわね。
でもこれを持って歩いていると、ゴルフバッグと間違えられることがあるのだとか。
そうそう、一絃の琴といえば、やはり宮尾登美子さんの小説が有名ですが、今日の演奏を聞いたら、また読み返してみたくなりました。
演奏会は「五箇谷」さん▼というリサイクル着物のお店で開催されたのですけれど、このお店の話はまたあとでね。
とても素敵なお店でしたよ。
4 件のコメント:
淡い色がとても良くお似合いですね。
一弦は難しいのでしょうね、でも素朴な感じがします。
私も今日は久しぶりに男性の浴衣の着付けを頼まれて(お客様の彼氏)頑張りました(笑)
男性の着付けなんてとんと縁がなくて帯結びを忘れてたけどインターネットを見て思い出したわ。
黒地の二人の浴衣がとてもお似合いのカップルでしたよ。
花火大会に行くそうです♪
さとさん、こんばんは。
男性の着付けをされたんですか。人様のをするのは自分のよりも難しいわね。私もユーチューブなどでずいぶんお世話になりましたよ。今は便利ね。
今夜はこちらは神宮外苑の花火大会があって、我が家からもちょっぴり見えましたよ。
一絃の琴はちょっと見にはそれほど難しくなさそうなんだけれど、やってみたら全然音が出ないのよ。あれは奥が深いと思うわ。
この暑さの中で着物を着るのは、気合がいるでしょうね。
でも、としちゃんの着物姿、見た目にはとても涼しげですよ。
一弦で、どうして曲が演奏できるのか、不思議です。
としちゃんは好奇心旺盛だから、一絃琴を習いたくなったりしませんでしたか。
マサさん、涼しそうに見える?
それならいいんですけどね。人から見て暑苦しそうというのだとちょっと遠慮しなければならいないわね。だいたい気温が30度までなら平気な顔をしていられるけれど、30度を越して戸外を歩くのはきついわね。でもコンサートホールとかホテルとか今はだいたい冷房が効いているからいいけれど、プラットホームが一番暑いわ。
一絃の琴は写真の左手で糸を抑えて、そこで音階を決めるわけ。その位置によって音の高低が出るんですよ。私も実物を見るまではよく分からなかったけれど、目の前で弾いて下さったので、納得がいったわ。
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