このところ地味な着物ばかり着ていたせいか、たまには派手な着物も着てみたくなりました。
ちょうど新橋演舞場で人情歌舞伎をしているので、そういう場所なら少しは派手な着物を着て行ってもも大丈夫だろうと思いました。
11月は「吉例顔見世大歌舞伎」をやっています。
私も一応、着ていく場所と着物の関連は考えているのですよ。
たとえば美術館に行く時にはあまり絵の邪魔にならないような無地っぽいものとか、娘と会うときは洋服感覚のものとかね・・・。
今回は、朱色というかサンゴ色に黒の大胆な格子柄の着物です。
それに黒に白の幾何学模様の万能帯。
さすがにこのままで電車に乗るのは、はばかれるので、黒の道行を羽織って出かけました。
最初の出し物は「双蝶々曲輪日記」(ふたつちょうちょうくるわにっき)。
このお芝居にはいろんな人が登場するのです。遊女、武士、お相撲さん、お代官様。
ストーリーが結構ややこしくて、生まれて初めて歌舞伎を見るような人にはちょっとお勧めできないかなと思うようなお話でした。
下の絵で、女房が紐を引っ張っていますが、これは天窓の蓋を開けたり閉めたりするものですが、この紐が意外な展開をします。
このお芝居の主人公は本当は仁左衛門さんだったのですが、体調不良ということで梅玉さんの代演でした。残念だったわ。早く復帰していただきたいですね。
次は「人情噺文七元結」(にんじょうばなしぶんしちもっとい)。
ちなみ元結というのは、ちょんまげや高島田などを結う時の紐のことです。
これは有名なお芝居ですね。落語の「芝浜」のような感じのお話です。
笑わせたりしんみりさせたり、うまくできています。
菊五郎さんが江戸っ子の職人らしさを出して演じていました。
女房役の時蔵さんも上手でした。
どちらも江戸時代のお話でしたが、今回はきらびやかなお姫様は出ていなくて、きれいなお芝居が好きな私にはちょっと地味な感じで残念でした。
ちょうど夕刊に舞台の感想が載っていましたが、割と褒めてありましたね。
通向けのお芝居だったのかもしれません。
そうそう、朱色の着物は派手かと思っていましたが、演舞場にはもっと派手な着物の人もいました。大きな花柄のド派手な中振袖に、銘仙のぞろりとした羽織の人もいて、それほど周りに浮かずにすみました。
2 件のコメント:
歌舞伎役者の方は、派手な着物の方が嬉しいのではないかしら。
どうでもいいような恰好の方もいますが(私もその1人かも・汗)、気合を入れたきちんとした装い(特に着物)は、この場(お芝居)を大事に思っているということですもの。
そういえば、中村勘三郎さんの体調がよくないみたいですね。
染五郎も大けがしたし。
歌舞伎ファンは、心配なことでしょう。
そうね、勘三郎さんも大変なご様子ですね。
やはり歌舞伎役者というのはすごくハードだから体調も崩しやすいのかもね。
でも藤十郎さんのように80歳すぎてもピンシャンとしている人もいるしね。
歌舞伎を見に行く時は、他の人の着物姿を見るのも楽しみです。粋なおばあさんなどもいらっしゃるし、ぐずぐずに着ているおばあさんもいるしね。人の振り見て・・・で面白いですよ。
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