いっときのめちゃめちゃな暑さは通り過ぎたので、先週の土曜日は久しぶりに着物を着てみたくなりました。
着物は着る時は暑くて大変なのですが、着てしまえばそれほど暑さは感じないものです。
むしろ冷房の強い電車に乗っているときはちょうどいいくらいなのです。
白っぽい透けた着物と、なでしこの帯。
「なでしこジャパン」もがんばっていることだし、ちょうどいいかしら。
この着物を着て出かけたのは、新宿の文化学園服飾博物館です。
ここは新宿駅からはずっと地下道を通って行けるし、外の熱気に触れるのはほんの1分ほどなので着物を着ていても楽チンなのです。
都庁が目の前に見える場所にあります。
ここの博物館は、世界中の衣類や織物が展示してあり、シーズンごとに内容が変わります。
今回は「アフリカの染織」▼でした。
展示は西アフリカの部と、北アフリカの部に分かれていましたが、たくさんの衣装や布が展示してありました。
その布は絞りの技術を取り入れたり、ろうけつ染の技術もあったり、細かい刺繍で美しく飾ったりと、日本の古典的な布の技術と似たようなものがたくさんありました。
とくに絞りについては、先日、有松で絞りの展示を見てきたのであまりにも似たような技術があるので、驚きでした。
世界中どこでも美しく装いたいという気持ちは同じなんだなと思いました。
今からもう30年以上も昔のことになりますが、西アフリカの某国に住んでいたので、その当時のことが思い出されました。
初めてアフリカの人たちに出会ったときは、その服装があまりにも日本の感覚とはかけ離れていて驚いたものですが、3年も住んでいると自分自身もそのようなスタイル(ろうけつ染の巻きスカートなど)を着るようになったものです。
アフリカの女性たちが1枚の布をうまく巻きつけた腰巻スタイルや、男性たちの美しい刺繍の入った帽子など、今回の展示を見て、ああ私はこういう世界に住んでいたのだわと、懐かしい思い出がよみがえってきたのでした。
この後、夏の絽の染め帯が欲しくて、リサイクルきもの屋さんを3軒も廻ったのですが、手ごろのものがなくて諦めました。
ずいぶんと歩きまわったのですが、着物に草履だと全然疲れませんでした。
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