西武秩父駅で落ち合った7人は、タクシー2台に分乗して、銘仙を作っている「新啓(あらけい)織物」▼さんへと向かいました。
ここでは「ハタオト展」▼というイベントが開かれていました。
秩父は、鎌倉時代の頃から絹の産地だったそうです。
そしてその織物は、江戸時代から「めいせん」という用語で呼ばれるようになり、大正から昭和にかけては銘仙は女性のおしゃれ着として流行しました。
銘仙とは、先染めの平織りの絹織物のことです。
最盛期には秩父の町のあちこちに機織りの音が聞こえていたそうですが、現在は銘仙を作るところは数軒となってしまいました。
その一つが、こちらの新啓織物さんです。
素敵な奥様がお出迎え。
もちろん銘仙の着物をお召しでした。
まずは工場の方へ行って、織物を作っているところを見学することにしました。
新啓のご当主さまです。
御年81歳ということでしたが、お元気そうでした。
経験豊富な方で、おまけにとてもお話が面白く、いろいろと説明してくださいました。
上の写真は、綿の糸で風呂敷を織っているところです。
大胆な構図が素敵でした。
こちらは美しいピンクの絹糸で織っているところです。
みんな、しっかりとメモを取ったり写真撮影をしていました。
新啓さんは、なんと、「般若心経」を織ったこともあるそうです。
素晴らしいですね。
その後は、こちらの母屋に上がり、銘仙のいろいろな商品を見せていただきました。
反物から小物までいろいろと取り揃えてありました。
まずは若旦那さまのレクチャーから。
銘仙には古風なデザインのものから、現代的なデザインのものまでいろいろとありました。
どれも素敵なので、みなさん、夢中になっていました。
手ごろなお値段のショールは、飛ぶように売れて行っていたようです。
反物の山から、好きなものを探すのは至福の時間でした。
反物を身体に当てて、鏡に写る姿を見てうっとりしている人もいましたね。
私は「ちょいと難あり」の製品を手にすることにしました。
ほんのちょっとだけ傷があったのですが、なんと市価の三分の一のお値段でした。
淡いピンクの総柄の銘仙ですが、ちょうどピンクの着物を探していたので、ラッキーでした。
お庭ではおばあさま手づくりの栗やお稲荷さんをいただきました。
なんて素敵なおもてなしでしょう。
新啓の若奥様と、この日にお邪魔した「きもの de サルコ」のメンバーです。
そして空くじなしの福引では、私はこちらの巾着を手にすることができました。
これは秩父で考案された「ほぐし織り」という種類の銘仙です。
昭和の時代に、夜具地として使用されていたものだそうです。
お土産付きというのは嬉しいですね。
本当に素敵なひとときを過ごすことができて、予定の時間をオーバーしてしまいました。
みんな満たされた気分になり、この後は、新啓さんご推薦のお蕎麦屋さんに向かいました。
(この項、続きます)
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