2024年1月29日月曜日

着物で振り返り 「ひなの会」鑑賞記録

先日、千代田区紀尾井町にある紀尾井小ホールで「第10回 ひなの会」の演奏を楽しみました。

三味線、唄、お囃子、すべてが女性演奏家による邦楽の演奏会でした。

着物友達のKさんと一緒に鑑賞しました。

この日は、大学の合格通知を受け取った後だったので、気分的にリラックスして、ゆったりとした気分で演奏を味わうことができました。

最初の曲目はおめでたい「舌出し三番叟」。新春らしい華やかな曲でした。私の三味線の先生である政智先生がタテ三味線でした。緋毛氈が華やかでした。

二番目は「蛙」という昭和の初めに作られた曲で、カエルをイメージした楽しい演奏でした。毛氈は緑色。こういう色の毛氈は初めて見ました。

最後は「時雨西行」という西行法師と遊女の出会いというしっとりとした曲で、屏風も毛氈も鈍色で統一されていました。最後の笛の音が後を引くようでした。

曲目の組み合わせも、毛氈の演出も良かったと思いました。

この日の着物は、ピンクのおめでたい絵柄の訪問着にしました。私にしては珍しく正統派の着物でした。「銀座ぽわる」さんという高級リサイクル着物のお店で、見繕っていただいた福袋の組み合わせでした。


ところで、「ひなの会」に最初に出会った場所は、「お江戸日本橋亭」、2013年1月のことでした。もう11年前のことになるのですね。

https://toshiko72.blogspot.com/2013/01/blog-post_13.html

その当時、私は三味線は別の先生に習っていましたが、facebookかどこかで「ひなの会」の情報を見つけて、面白そうな内容だと思い、日本橋まで出かけてみました。

曲目の解説付きの演奏会で、とても分かりやすくて良かったです。

そのとき着ていた着物は、地元の神社の骨董市で買った小紋と、下北沢のリサイクル着物屋さんで見つけた刺繍の帯でした。写真がぼけていますね。


その次は2013年7月、「第3回ひなの会 浴衣バージョン」で、会場は神楽坂の赤城神社でした。

https://toshiko72.blogspot.com/2013/07/blog-post_18.html

「多摩川」の演奏を聴いて、感動したのを覚えています。

このときは、小千谷縮の浴衣でしたね。地元の神社の骨董市で買ったものです。昔のスマホが懐かしい。


その次は2014年5月、「第4回ひなの会」でしたが、新橋の内幸町ホールまで行きました。

https://toshiko72.blogspot.com/2014/05/blog-post_10.html

この日はお天気が悪かったので、シルック着物でした。ちょうど10年前ですが、顔がまん丸でしたね。派手な水色の帯は京都の骨董市で見つけたものだと思います。好きな帯でしたが、今は手元にありません。

2015年と2016年は、他の三味線演奏会にはあちこち行っていましたが、「ひなの会」の記録はありませんでした。

そして2017年1月から政智先生から三味線を習うようになりました。

その年の「ひなの会」は「ミニミニひなの会」として、コレド室町にある和室で、8月に開催されました。着物友達のKさんをお誘いして一緒に聞きました。

https://toshiko72.blogspot.com/2017/08/minimini.html

このときは真夏だったので、叔母が愛用していたレースの着物にしました。

帯は今どこにあるのか、記憶にありませんが、こういう色の帯は役立ちそうですね。

帯留めは自作だと思います。


2018年1月は「第8回 ひなの会」でした。この年は紀尾井小ホールです。このときもKさんと一緒でした。

https://toshiko72.blogspot.com/2018/01/blog-post_30.html

不細工な写真ですが、着物は玉村咏先生の「白玉着物」です。私の一張羅。

黒い織の帯を合わせました。

2019年2月には「第9回 ひなの会」が紀尾井小ホールで開催されました。この日は小雪混じりでした。

https://toshiko72.blogspot.com/2019/02/9.html

雪でも大丈夫なように、紬の着物と、タイシルクの帯、そしてブーツを履いて行きました。

このスマホは、私のではないようです。夫のものを借りて写したのかしら。

2019年夏には「智の会」(政智先生の弟子たちによる発表会)の第一部に、「ひなの会」のメンバーの皆様が参加して下さいました。

ここまでが以前の記録です。まだ平成だったのですね。

その後、2020年、2021年、2022年、2023年はコロナなどのため、「ひなの会」はお休みとなりました。

そして今回、2024年が「第10回 ひなの会」となりました。

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この10年間で、ひとも社会も世界情勢も変わりました。

また、ひなの会のメンバーも当初は「まだまだひよっこ」という意味で「ひなの会」と名付けたのだろうと思いますが、この10年間で立派な親鳥になられました。弟子の私が言うのはおかしいのですが、堂々とした演奏で、貫禄十分になられました。

そしてその間に、私も老けました。三味線の腕は全然上がりません。

そして10年前は年寄りの自覚はありませんでしたが、今は目の前に「後期高齢者」という文字が待ち構えています。

着物の記録を元に「ひなの会」鑑賞の思い出を振り返りましたが、十年一昔というのは、ほんとうに名言ですね。

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「一日一句」

春近し 十年たてば 変わるもの


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