2019年3月19日火曜日

江戸長唄ごひいき衆@神田明神

「江戸長唄ごひいき衆」▼というグループがあり、神田明神で長唄三味線を披露するという情報を見ました。
興味が湧いて、先日、神田明神まで出かけてきました。

神田明神の鳥居です。


立派な社殿。
昭和9年に作られたものだそうです。
戦災に合わなかったのですね。


神田明神は、だいこく様、えびす様、平将門などを祀っている神社で、商売繁盛の神様として有名ですね。
なんと、天平時代(730年)に創建されたとか。

こちらは新しくできた文化交流館です。


こんなデザインのロゴマークがありました。
「EDOCCO」というのは、「EDO CULTURE COMPLEX」という意味だとか。
真ん中にある白い△は富士山なのかしら。


ここには、カフェや土産屋、神社グッズなどのコーナーがありました。
さすがに商売繁盛の神様だけあります。
オリジナルのTシャツとか、お土産とかいろいろありました。
他にも貸しホールやスタジオなどの施設もあるようです。

地下には、なんとリサイクル着物屋のたんすやさんも入っていました。


ここは着物の販売だけでなくレンタルもしていました。
1万円出せば、すてきな訪問着もレンタルできるようです。
ちゃらちゃらしたものではなくて、割ときちんとした着物がありましたよ。
こちらの黄八丈は4000円。


時間があったので神社の敷地内を見学してみました。
いろいろな神社がありました。
こちらは江戸神社。


銭形平次の碑。
彼は「神田明神下」に住まいを構えていた、ということで、ここに碑が立ったようです。


こちらは藝大の宮田学長の作品です。


さて、「江戸長唄ごひいき衆」の開演時間が近づいてきました。
このグループで三味線を指導されていらっしゃる杵屋勝くに緒さんは、私の三味線の先生が属している「ひなの会」でもよくお目にかかる方です。


ひとことで説明するのは難しいのですが、なかなか興味深いものでした。
「街の記憶を三味線でたどる」というテーマで、スリバチ学会×江戸の町×長唄三味線というような内容でした。
地理と歴史と音楽のコラボレーションかしら。


午前中は、スリバチ学会の方と、神田周辺を実際に歩いてみるというフィールドワークがあったそうです。

オープニングは「江戸長唄ごひいき衆」とプロのみなさんによる「勧進帳」の演奏でした。
みなさん、お好みの着物を着ていて、良かったです。

この曲は、私たちも今年の1月に演奏しましたが、それよりも長いバージョンで、おまけにスピードもあり、かなりの腕前でした。
演奏の途中で、ある人の三味線の糸が切れてしまいましたが、プロの方がそっとご自分の三味線を差し出して、そしてご自分は糸をうまく直して、さっと演奏に戻られるのを見ました。とても素敵なシーンでした。

そして三味線で弾く「アンパンマン」のテーマに乗って、こちらの先生が登場されました。


立教大学名誉教授の渡辺憲司先生です。
日本近世文学がご専門ですが、江戸の風俗などにも詳しく、ユニークな先生でした。
少し前に放送されたTBSドラマ「仁」のオープニング風景を監修されたそうです。
花柳界について、詳しいお話がありました。
「花街」というのは、「かがい」と読むのが本来の読み方だそうですが、昔、三善英史が「はなまち」と唄ってから、そう読まれるようになったとか、細かいお話がいろいろと聞けました。
神田にも花街がありました。
江戸時代末期に、幕府の子弟のために剣術、砲術などを教える武術訓練施設「講武所」があり、若い男性が集まったそうです。
それで当然のように、彼らを相手にする花街が発達したというお話でした。

三味線の勝くに緒さんは、なんと渡辺先生の教え子さんで、江戸文学を専攻されたそうです。

こちらは神田明神の岸川禰宜です。
神田明神は秋葉原や神田などの地域と密着して、常に新しい方向に進んでいる革新的な神社だと思いました。
今ふうの少女グループやアニメなどもうまく取り込んでいるようでした。


その後はプロの演奏家で軽快な「吉原雀」と、しっとりした「岸の柳」の演奏でした。
最後の曲は、今日のテーマにふさわしく「吾妻八景」でした。
演奏する前の様子を、撮らせていただきました。


長唄三味線を通して、江戸時代の地形や歴史や風俗を学ぶことができました。
また東京という町の発展や変化についても、いろいろなお話を聞くことができました。
とても面白い企画で、堪能できました。