2008年1月30日水曜日
王朝の恋
顔がしもぶくれのせいか、平安時代の絵巻物は共感するところが多いの。
今、出光美術館で「王朝の恋」という展覧会をしていて、まさに平安時代の人が主人公なので、行ってみました。
出光美術館は帝劇ビルの9階にあります。
さすがにエレベータ扉にも螺鈿細工がされているみたいで、素敵でした。
「王朝の恋」は「むかしおとこありけり」で有名な在原業平が主人公の「伊勢物語」が書かれている絵巻や草紙の絵を集めた展覧会。
伊勢物語って、あの源氏よりも昔に書かれたものなんですってね。
今年は源氏1000年だそうだから、それよりも前ということは、伊勢物語は1000年以上前に書かれたもの、ということね。
高校の古典の時代に習った「筒井筒」や「東下り」くらいしか知らなかったのだけど、伊勢物語にはすごくたくさんのお話が詰まっているの。
幼馴染の恋、忍ぶ恋、夫婦の恋などいろんな形の男女の恋を描いているの。
やきもちもあるし、不倫もある。
それって1000年以上もたった現代と、本質的にはちっとも変わらないのよね。
そういった平安時代のお話を江戸時代の画家や現代の画家が蒔絵や屏風や色紙に描いているの。
なんと、先日、京都で見た俵屋宗達もたくさん描いているのよ。驚き。
京都では「風神雷神」というどちらかというと力強い絵の屏風だったのだけど、伊勢物語では平安の貴族を描いています。
同じ作家でもこんなに作風が違うのだなと思いました。
それにしてもなんと美しい絵なんでしょう。
とくに江戸時代の酒井抱一という画家の描いたものは、みんな素晴らしかったわ。
絵巻や屏風、草紙などいろいろな形でしたが、色のきれいなこと。
十二単や狩り衣はもちろんきれいだけど、それ以上に御簾のグリーンがきれいでした。
そしてさまざまな植物。
とくに杜若のあざやかな花と葉の色。
あまりに美しいので、お土産に絵葉書と全集を買ってしまいました。
こういう美術品がちゃんと保存されていて、今でも目にできるというのは、幸せなことだと思ったわ。
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2 件のコメント:
酒井抱一覚えています。(抱月っていう人もいましたね。)
カードを昔買ったことがあって、やさしい草花の絵でした。長谷川等伯のも持っていました。ユニセフのカードでクリスマスのグリーティング用でした。
私も出光美術館1回も行ったことがないの。三井記念美術館にも一度行ってみたいと思っています。子供がこの時代が好きだから誘ってみようかしら
カンカンのところからなら、出光は近いでしょう。ビルの9階にあるのだけれど、そこから見える景色がとてもいいの。皇居が目の前で、鳥が飛んでいます。まさか、都鳥ではないでしょうけど。
酒井抱月と言う人もいましたね。
「伊勢物語」をもう一度読んでみたいと思います。
Sちゃんと是非、お出かけしてみてくださいな。
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