ソプラノ歌手として、また地元FMラジオのパーソナリティ、ボイストレーナーとしてご活躍の木山みづほさんご推薦の、坂本冬美さん主演のお芝居と歌謡ショーを見てきました。
そもそもは、木山さんが演出家の石井ふく子さんをラジオでインタビューされたのがきっかけで、石井さん演出のこちらの特別公演をご覧になったそうです。
そのお芝居は、私の大好きな作家である平岩弓枝さん原作だということで、私も観劇の予約をしたのでした。
明治座は今年でちょうど150年で、ロビーでは明治時代からの舞台の歴史も 展示されていました。
お芝居「いくじなし」は、坂本冬美さんと中村雅俊さんが夫婦役。坂本さんのきりりとしたおかみさん役、ちょっととぼけた中村さんの亭主役で、お二人の息もぴったりでした。
そこに沢田亜矢子さんのいじわるな大家、横内正さんんの味わいのある伯父さんなどが登場しての人情味あふれるお芝居でした。おしんで有名な小林綾子さんも登場していましたが、かっちりとした口調でちょっとお武家の奥様のような感じでしたね。
私が素敵だと思ったのは、女優さんたちの着物姿でした。下町のお話なので、高級な衣装の設定ではありませんが、どの役者さんも着姿がとても美しく思いました。石井ふく子さんが「衣装考証」をされているようです。
とくに坂本冬美さんの最初の場面では、浴衣のような水色系の着物でしたが、腰がすんなりとしていて、ほんとに美しかったです。
歌謡ショーでは豪華なドレスを引きずって歌っていましたが、私はもっと着物姿を見たかったですね。ビリー・バンバンの「また君に恋している」や、桑田佳祐の「ブッダのように私は死んだ」、「夜桜お七」が良かったです。
その歌謡ショーでは、昔懐かしい中村雅俊さんの歌をたくさん聞かせていただき、とても楽しかったです。中村さんは71歳ということですが、若々しくて、昔の「俺たちの旅」や「ふれあい」を聞いて、私も当時のことを思い出してしまいました。
会場の最前列には、坂本さんのファンクラブの方たちでしょうか、お揃いの法被を着て、ライトをチカチカさせていました。熱心なファンがたくさんいるのですね。
また超高齢になっても、杖をついたり、車椅子でも来場されているお年寄りがたくさんいらっしゃいました。きっと坂本さんの歌やお芝居を見に行く、ということが生きがいになっているのでしょうね。
この公演はなんと39回もされるのだとか。すごいですね。
歌手や俳優さんは、体力と健康が第一なのだろうなと、つくづく思いました。
そしてプロの方のサービス精神はなんてすごいのだ、と思いました。
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この日の装い。
ちょっとおしゃれして、総刺繍の着物にしました。これはポリエステル着物なので、小雨でもOK、長いあいだ座っていても皺にならないし、帰宅後はすぐに洗濯できるものです。割と厚手なので、背中の部分は裏地をつけませんでした。
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「一日一句」
下町の 人情あふれる 秋舞台
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