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2026年10月4日日曜日

「水を守る」練馬区立ふるさと文化館

 先日、練馬区石神井公園にあるふるさと文化館に行ってきました。

こちらの「水を守る」展覧会で、学芸員さんの解説を聞くためでした。


千川上水は、私の論文テーマと関係が深いので、講演会を申し込んでいたのですが、そちらは抽選に落ちてしまいました。それで特別展に出かけたのですが、こちらも多くの方が参加していてびっくり。千川上水、人気があるのですね。

千川上水というのは、玉川上水の分水です。かつてはその取水口の境橋から巣鴨まで約22キロが開渠でした。つまり川の流れが見えていたのです。
その後の部分である巣鴨から浅草寺までの約10キロは、木樋といって土の中の管を通って流れていました。
木樋はこのようなものでした。


開場では、その千川上水の流れをパネルにして表わしていました。背景の地図は時代がさまざまで、最古は元禄時代、最近は昭和27年までの地図でしたが、それらをうまくつなぎ合わせてありました。

下の地図を見ると、千川上水は東大赤門付近、巣鴨とげ抜き地蔵、浅草橋、合羽橋付近、湯島天神などを通っていたことが分かります。


こちらは当時の測量の道具です。


こちらは測量風景ですが、葛飾北斎が描いたものでした。


こちらの地図にはよく見ると玉川上水、青梅街道、関村、荻窪村などの文字が見えます。こんな簡単な地図でちゃんと工事ができたのは、すごいですね。


またこの展示会には、江戸時代~明治までの千川家の仕事内容なども説明されていました。
千川家では、水を守るために、農民などからは「水料米」といってお米を受け取っていました。一種の管理費というか手数料だったのかもしれません。一反(10アール)について米3升(5.4㍑)を水料として千川家に差し出しました。これが高かったのか妥当だったのかは、よく分かりませんが。
それにしても代々、同じ仕事を引き継ぐというのは大変だったと思います。


こちらは千川上水の恩恵を受けた地域です。すごい広範囲でしたね。
玉川上水の恩恵がこんなにあったのですね。


ということで、千川上水について学んできました。

なお私は高齢者なので、展覧会は無料でした。一般は300円でした。

こちらは江戸時代の地図ですが、千川上水の文字が見えます。なんと南東には桃園、馬橋村、天沼村などの地名も見えますね。桃園川も描かれています。親しみを感じますね。


ということで、練馬までバスを乗り継いで出かけてきました。


2026年9月20日日曜日

千川上水あるき その1

 このところ雨模様の日々が続いていますが、たまたま晴れ間の見えた朝、千川上水あるきを思い立ちました。

京王線で芦花公園まで行って、そこからバスで中央線の荻窪駅まで。そして荻窪駅北口からバスに乗って青梅街道の水道端というところで下車しました。ここから千川上水の開渠が始まります。

千川上水というのは、かの有名な玉川上水の分水で、6つある上水の一つです。

今から330年前にできた古い水路です。もともとは小石川や本郷、浅草方面へ上水として給水する予定でしたが、その後、農業用水としても利用されてきました。ただし途中、中止になったり復活したりという水路です。

この千川上水にはいくつもの分水があり、つまりそれらはみな玉川上水の孫やひ孫といった存在です。私の研究対象である桃園川も、かつてはこの千川上水から水をもらっていました。

こちらはスタート場所の水道端バス停。


こんな道を歩いて行きました。水路が見えました。


最初の橋は竹下橋。まだ農家が残っています。


お次は久山橋。

お次は田中橋。この辺りはずっと練馬区です。


上水は割と浅めでした。玉川上水はとても深くて怖い感じがしますが、こちらは万が一、落ちても助かりそうです。


北は武蔵関駅、南は吉祥寺駅という標識がありました。
分かりやすいですね。取水口まで4.5キロと書かれていましたが、ちょっと遠いな。


このあたりは、彼岸花が満開でした。
こちらは紅白が揃っていたところ。


赤い彼岸花に、黒い蝶がやってきました。
パタパタと動き回るので、なかなか写すのに苦労しました。
実はこのとき、そばにカラスもいたので、ヒヤヒヤしながらの撮影でした。


お次は吉祥寺橋。


ここは練馬区と武蔵野市の分かれ目になっています。

東北浦橋。


桂橋。


北裏橋。


千川上水慈雲堂なんとか碑でした。近くに慈雲堂病院というのがありました。慈雲堂というのは、日蓮宗の僧侶の精神に基づいて作られた精神科の病院だそうなので、それと関連しているのかもしれません。


こちらは千川上水全体の案内図です。練馬区と武蔵野市、西東京市の境を流れています。


こちらは公園というよりも、広場というか、通路というか、細長い道でした。


近くに「庚申塔」があるようでしたが、こちらは「更新橋」


こちらは庚申塔。この案内板を見ると、更新橋には庚申塔が立っていたのです。ややこしい。この庚申塔は、250年ほど前に建てられたそうです。吉祥寺村と練馬の村が共同で建てたそうです。


このあたりの様子。穏やかな雰囲気の所でした。

西窪橋。

関前橋ももう少しです。

名前が不明の黄色い橋。子供が喜びそう。


三郡橋。


武蔵野市、西東京市、練馬区の境にあるそうです。


この先は、NTTの大きな施設が続いていました。
青梅街道も近くて、かなり交通量が多いところでした。

関前橋に到着。
なんとなく周囲の雰囲気に見覚えがあると思いましたが、昨年、関前新田を歩いていたときに出あったところでした。そういえば武蔵野の博物館の展示に、「関前新田では千川上水の水を利用していた」とあったことを思い出しました。
なるほど、このあたりのことを説明していたのですね。


ここは交通の要所で、吉祥寺行きや三鷹行きのバスも通るところです。
傍のベンチに座ってちょっと休憩しました。


この先、頑張って歩こうかと思いましたが、ここから先は、バスで何回か通過したところなので、またの機会に歩くことにしました。
ここをずっと歩くと、境橋になり、そこで玉川上水から分水されたのです。

ということで今回は荻窪経由、バスと徒歩、吉祥寺までのバス、という経路で歩いてきました。

やはりどんな川でも橋でも、自分の目で見ると違いますね。千川上水はもう少し広い幅のところだと思っていましたが、意外とこじんまりとしていて、可愛らしい上水でした。
こんな上水を6つも作ってしまうなんて、江戸時代の人の技術はすごかったのだなと改めで感じました。




2026年8月24日月曜日

練馬区立石神井公園ふるさと文化館

私が研究テーマにしている桃園川という小さな川(だった)は、かつては千川上水から水を分けてもらっていたことがありました。そのため、古い地図を見ると、桃園川が流れていた場所に「千川上水」と書かれていることもありました。

私のイメージでは、千川上水というのは練馬区や豊島区など江戸の北西部を流れる川だと思っていたので、初めは何かの間違いだと思ったこともありました。

先日のブログ▼にも書いたように、練馬区の出店(でだな)というところから千川上水が分かれて流れ、そして阿佐谷辺りから桃園川となったようです。

ということでそのことを確かめに、練馬区にある「ふるさと文化館」というところに行ってきました。

シルバーパスを利用して、中央線の荻窪駅から石神井公園駅行きのバスに乗りました。そして石神井川の畔のJA石神井というバス停で降りました。ここには蛍橋というきれいな名前の橋が架かっていました。


そこから数分歩くと、練馬区ふるさと文化館でした。ここは石神井プールもあるので、夏休みの親子連れがたくさん遊びに来ていました。

この建物は2010年に開館されたそうですが、とてもきれいでゆとりがあるところでした。

この売店で「絵図と写真に見る千川上水」という冊子を購入。

そして2階にある展示場を見ました。練馬区の歴史が見やすく展示されていました。

やはり川の歴史に興味がありますね。

この下の解説を見ると分かりますが、地球の歴史は寒くなったり暖かくなったりして、そのたびに地形も変わったということですね。

武蔵野の三大湧水というのがあり、それらはみんな標高50メートルの位置にあるのです。

こちらは上水の地図ですが、こういうの見ると、あちこちに確認をするために出かけたくなります。

そのあとは、隣接されている資料コーナーにも行ってみました。地域の歴史や地図がたくさん並べられていました。

そこで来月にはこちらの展示会があるということを知りました。是非、また来てみようと思いました。

そして調べ物をしましたが、ちょっと疑問に感じたことがあったので、学芸員さんに尋ねてみようと思いました。係の方に話すと、学芸員さんはすぐにやってきて、いろいろと説明をしてくれました。

さすが千川上水の専門家、良いご意見をいただきました。

分からないことはその道の専門家に聞くのが一番ですね。ちょっと恥ずかしい気持ちもありますが、的確な回答をいただけるので、博物館で学芸員さんにお話を聞くのが楽しみになりました。

その後は、隣接する古民家に行ってみました。明治時代に建てられた農家だったそうですが、現在、藁葺き屋根は練馬区にはここしかないのだそうです。


かなり裕福な家だったようで、客間の欄間や襖なども見事でした。

このあたり一帯は、かつての石神井城だったところのようでした。


ということで、今回は石神井公園の南側を探検してきました。