この公演も今年で19回目になるそうで、多くのファンや市の後援、歌舞伎界のスタッフのみなさんに支えながら続いている文化活動です。
今回の出し物は踊りと世話物でした。
踊りは「妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん) 道行恋苧環(みちゆきおだまき)」。
長い踊りなのに、よく振付を覚えられるものだと感心しました。
このときは、浄瑠璃と三味線は本物の方が生演奏されていました。
さすがに迫力がありました。
お芝居は「人情噺文七元結(にんじょうばなしぶんしちもっとい)」。
圓朝の落語を元にしたお芝居ですが、長屋暮らしの左官の長兵衛が借金がつもり重なり、それを見かねて娘のお久が廓に身を売ってしまう。娘を取り戻そうと、廓の女将から大金を借りた長兵衛ですが、大川(隅田川)に身を投げようとする文七を助けて、女将から借りた大金を渡してしまう・・・・というお話です。
実はこの市民歌舞伎を指導してらっしゃる中村芝喜松さんには、昨年の秋から市民カレッジでお世話になっていました。
歌舞伎独特の化粧法や所作や殺陣などを、実演つきで教えていただいていましたのです。
こちらのブログ▼は、その時の様子の一部です。
それで今回お芝居はどうしても見たかったのです。
こちらの写真の「講師」のお写真が芝喜松さんです。
(故人のように写っていますが、ご健在の方です。)
ホールには講師のお写真のほか、これまでの舞台の様子がたくさん掲載してありました。
芝喜松さんは中村芝翫(しかん)さんのお弟子さんで、養成所出身の役者さんですが、最近ではその円熟味が評価されているようです。
朝日新聞や東京新聞(山川静夫さん)でも、「芝喜松の演技はとても良い」というような記事が載っていました。
そのような方に指導していただく市民歌舞伎は、幸せですね。
そしてそれを鑑賞できる私たちも、鼻が高いというものです。
こちらは最終講義の時に、以前、歌舞伎界で賞をいただいたときの様子を語っている芝喜松さんです。
立派な表彰状と扇形のメダルを見せていただきました。
嬉しいことに、この市民歌舞伎を4歳のときから見ていた男の子が、中学生になって市民歌舞伎に参加して、そして今度は歌舞伎養成所に入ることになったそうです。
いつの日か、地元出身の役者さんが歌舞伎座の舞台に立つことがあると思うと、期待したいですね。
こちらの後姿は、一緒に市民カレッジを受講していた着物仲間のUさんです。
実はUさんはお隣の市の住民なのですが、それでも熱心に通われていらっしゃいました。
この日の装い。
高幡不動の骨董市で買った小鼓の小紋です。
むじな菊の地模様なので、秋向きなのでしょうが、三味線演奏会や歌舞伎の時に、着ています。
色が飛んでしまっていますが、ピンク系の着物です。
ちょっときちんとしたいときに役立つ帯です。
2 件のコメント:
私も何年か前に一度見たことがあります。
歌舞伎を見るのはあの時が初めてだったのですが、なかなか楽しめました。
そういえば、隣の席は市長でした。ここだけの話、ちょっとコックリしていた気も。お疲れだったのでしょうね(汗)
地元の子が歌舞伎役者になったら、応援してあげたいですね。
マサさん、私は市民歌舞伎とはFM放送をしていたころからのご縁になります。だんだんと本格的になっているようですね。
歌舞伎は演目によって、眠たくなるのもあるので、仕方ないですね。今回は話が分かりやすいので眠たくなりませんでしたが。
この会には、家族中で参加されているおうちもいらっしゃいますよ。
地元出身の歌舞伎役者さんが出たらおめでたいですよね。お稽古を頑張っていることでしょう。
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