先週末、大竹しのぶ主演の「ふるあめりかに袖はぬらさじ」を鑑賞してきました。
大竹しのぶのファンだから見ようと思った訳ではなく、彼女が舞台で三味線を弾くというので興味があったのです。
また、彼女は朝日新聞の夕刊に、毎週、日記のようなものを載せていますが、それによると、この舞台の直前に階段を踏み外して足を怪我したと書いていたので、立ったり座ったりの役は 大丈夫なのかとも思っていました。
会場の新橋演舞場は、いつもより若い女性客が多く来ていましたが、満席というほどではありませんでした。
幕が開くまで、かなり思わせぶりな無照明の時間があり、その後、大竹しのぶが登場。
そして花魁役の女優さんとの会話が始まりましたが、なんだかセリフのテンポがテキパキしていて、ちょっと引いてしまいました。現代劇を見ているようでした。
このお芝居は、以前は杉村春子や玉三郎、水谷八重子や大地真央などが主演していたそうですが、比較してみたかったですね。
三味線を弾く場面は、弾き語りでしたが、歌はうまかったと思います。
また各所で三味線の音曲が流れていましたが、御簾の中では本職の三味線弾きが演奏。最後の舞台に登場されて挨拶されたのは、良かったと思いました。
今回のお芝居は幕末の横浜を舞台にした話で、不安な世相、嘘とまことが入り乱れたストーリーでした。
私の率直な感想としては、歌舞伎でもなく、新派でもなく、ドタバタ風のお芝居で、ちょっと好みではありませんでした。
大竹しのぶが、頑張っているのは伝わりましたが、なんだか頑張りすぎで、芸者というより、下町のおせっかいおばちゃんのように見えてしまいました。
辛口の感想になりましたが、有吉佐和子の原作を読んでみたいと思います。
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この日の装い。
紫色の絽の夏着物です。
着物暦に厳格に従うのなら、季節にあっていないようですが、まだまだ暑いので、絽着物にしました。
黒の長襦袢があったはずなのに、どうしても見つからない!
ロウケツ染のお花が描かれています。
ミニサイズのためか、たんす屋さんでなんと1000円でした。
夏帯は、亡くなった伯母の遺品です。
落ち着いた色目で、少しは秋っぽく。
2 件のコメント:
私は玉三郎で見ました。歌舞伎座でしたが、新派の人も参加していました。
もともと杉村春子さんのために書かれた戯曲でしたが、玉三郎見事でしたよ。
流れるような台詞に、着物の着姿、三味線・・・ 素晴らしかったです。
大竹しのぶが今回やると「徹子の部屋」で知りました。大竹しのぶは好きですが
舞台を見たことが一度もありません。
カンカンは玉三郎さんの舞台をご覧になったのね。あの方の阿古屋では三味線、琴、呼吸を演奏していてすごいと思いました。京都の南座で見ました。
大竹しのぶは頑張っている感じが伝わってきました。原作は同じでも、演出の方法でいろいろ変わるのでしょうね。
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