八王子市の南大沢にある東京都立大学。
緑の多いキャンパスです。
ここには50歳以上の人が学べる「プレミアム・カレッジ」があります。
先日はそのプレミアム・カレッジの講演会に参加してみました。もちろん無料です。
最初にプレミアム・カレッジ長の挨拶がありました。
興味が惹かれたのは、入試(論文と面接)に受かると、江戸・東京に関しての授業やフィールドワークなどが週に4回受けられて、学費は年間20万円とのこと。
今は一人で川歩きや橋巡りをしていますが、川や橋について、もっと体系的に学んでみたいと思っているので、基礎から教えてもらえる場所で学べたらありがたいですね。
来年度の受験は無理でしょうけれど、いつかはプレミアム・カレッジに通ってみたいものだと思いました。
無理かな?
その後に松本淳特任教授の講演がありました。
題して「東京にはなぜ坂が多いのか?」でした。
川歩きや橋巡りをしていると、坂に出会うことが多いのです。最近では、この坂道を下ると川があるだろうな、ということも体感として分かってくるようになりました。
また「東京のぼる坂 くだる坂」という坂についての小説(ほしおさなえ著)が好きなので、講演にも興味がありました。
講演そのものはちょっと専門的で、おまけに講師のポインターがまるで見えず、スライドのどこを指しているのかが分からず、残念でした。
私が分かった範囲のことだけまとめると、
◯坂ができるには様々な理由がある。12万年前からの気候変動を考えること→大昔は海面が今よりも高かった。
◯地面に標高差があること。日本中で関東平野がいちばん標高差が大きい。
◯水の侵食、土砂の堆積、火山灰の堆積などの地理的理由。
◯人間が地表を改変。
などでした。
そして東京は大阪や名古屋などの都市に比べても、坂の数はダントツに多いのだそうです。
ただし私は地理学の基本的な用語が分からず、関東平野を作っている「台地」と「低地」の違いもよく分からないほどでした。基礎を学ばないとね。
面白かったのは、山手線の各駅の標高調査でした。
駒込からスタートして、巣鴨、大塚、池袋、目白、高田馬場、新大久保、新宿・・・・その後、品川や東京、上野を通り、田端まで戻るルートでしたが、その中で一番標高が高い駅は、新宿駅だそうです。
このルートの間には、それぞれ神田川、渋谷川、目黒川、などが通っていて、そこは低地となっています。また青山台地、高輪台地、麻布台地などの名前も載っていて、興味を引きました。
坂は、長い歴史の間に、河川の土が積り、それが土地の形を作るという悠久な歴史を思うのでした。
配布された資料の一部です。美しい地図ですね。
その次は「古代オリンピックとその美術」という講演がありましたが、こちらはあまり興味がないのでパス。
ということで南大沢キャンパスをさよならして、京王線と横浜線を乗り継いで、ちょっと先の新横浜まで行ってみました。
横浜線に乗るのは久しぶりでしたが、ずいぶん遠いところに来てしまったな、という感じでした。
知らないことを学んだり、知らない場所に行ったり、知らない人の話を聞いたりするのは、脳みそにも刺激があると思います。
なんとなく希望が湧いてきた一日でした。
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「一日一句」
下り坂 反対からは 上り坂
(「東京のぼる坂くだる坂」に書かれていた言葉の応用)
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