「地図でたどる八王子と多摩地区の地名」という講演会に行ってきました。
会場は八王子駅近くの「クリエイトホール」という市の施設。かなり老朽化した建物でした。それでも市民向けの講座や、グループ活動をいろいろと開催している場所でした。
講師は地図の世界では有名な今尾恵介さん。多くの地図本を執筆されています。
見かけはごくフツーのおじさんですが、かなり強烈なオタクの方です。
いろいろなお話が聞けましたが、面白かったのは市などの合併後の名前の付け方でした。市の力関係にもよるのでしょうが、単に文字を二つ組み合わせた地名にするタイプから、とんちのような名前の付け方をするところもありました。
たとえば「津田沼」というのは「谷津」+「久々田」+「鷺沼」を合成したもの。
「六ヶ所村」は単純に6つの村を統合した名前。
「富里」は13の村を合併したので「十三里」になりますが、それをもう一ひねりして→とみ里→富里。
「柿生」は丸柿の名産、藍園村は「藍」の名産地、桑田村は「蚕」の村。
合併するときには、それぞれの村や市の有力者が登場するのだと思いますが、なかなか決まらないことも多いでしょうね。けんかになることもあったかもしれませんね。
とにかくいろいろな例を教えていただき、笑い出しそうなものまでありました。
市町村の変遷はかなりすさまじく、明治16年には70,000くらいの村があったそうです。
それが明治22年に大合併があり、39の市と、15,000くらいの町村になったそうですが、当時は市のない県もあったそうです。
その後、大正、昭和、平成と何回も合併があり、現在は市町村を合わせると1,700程度あるようです。
いろいろな古地図も見せていただきましたが、懐かしい名前の市などもたくさんありました。昭和の思い出がよみがえってきました。
こんな楽しい講演が200円だなんて、信じられませんね。八王子市、太っ腹です。
ということで、図書館で今尾さんの本を数冊借りてきて、読んでいるところです。
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