2012年5月4日金曜日

「KAKAGAMI Style」@丸の内

連休の間はあちこちの展覧会巡りをしています。

昨日は丸の内にある三菱一号館で開催中の「KATAGAMI Style 世界が恋した日本のデザイン」▼に行きました。


この展覧会は着物愛好家の間でも人気のスポットなので、行列待ちだそうです。それで大雨が予想される日に出かけました。

こちらが会場の三菱一号館です。
昨年の8月にも出かけています。その時のブログはこちら▼


会場はレトロな雰囲気が漂っています。

着物好き、デザイン好きと思われる人でいっぱいでした。若い人も熟年もみなさん、熱心に見入っていました。

建物の中の廊下から外の庭の風景を写しましたが、窓ガラスに雨粒がついてこんな感じ。


さて「KATAGAMI」というのは漢字で書くと「型紙」です。

それは絹や木綿の布に絵柄を染める時に使用する道具で、和紙を柿渋で加工して補強したものでできています。
それを特殊な彫刻刀で彫りぬいたものが型紙ですね。


その型紙がどうしてローマ字の「KATAGAMI」になったかというと、明治や大正時代、優れたデザインが欧米に渡り、そして多くの芸術作品や部屋の壁紙や調度品などに影響を与えたので、「KATAGAMI」という日本語が世界にも定着したのでした。

この時期にはパリで万国博覧会が開催されていた時期とあうようです。
それを機にしてジャポニズム・ブームが巻き起こったのでした。

その影響はイギリス、フランス、ドイツ、ベルギー、そしてアメリカへと世界の各地に広がっていったわけです。

西洋の趣味に「ステンシル」というのがありますが、まさにこれは「KATAGAMI」ですね。
それで今回の展示会のタイトルが「世界が恋した日本のデザイン」となっているのです。


世界各地のKATAGAMIが数100点展示されていてとても素敵でしたが、やはり本家の日本の型紙の素晴らしさには圧倒されました。

型紙はかなり昔からあったそうですが、江戸時代に武士の上下の布地として広く利用されたころから広まっていったようです。

本当に細かい柄でした。
草花、魚、動物、流水、幾何学模様などあらゆるものをモチーフにしたデザインはすっきりと美しく、そして繊細でもあり大胆でもありました。

着物の反物を作るには、この型紙を布に置いて、まず糊で蓋をしてから染色するので、糊の着いた図柄は染まらないで、それ以外の部分が染色されます。
その後、多くの工程を経て反物になるのですが、ほんとうに何人もの手によって行われるので、着物が高価な理由が分かりますね。

型紙職人のすごいところは、型を切り抜く彫刻刀を自作してしまうところでした。
鋼を型にあったように工夫して作り、それを焼いて、そしてその刀を使用して柄を掘っていました。
道具を大切にする職人の心意気が伝わってくるようでした。

うっとりするほど美しいものを眺めることができて、幸せな時間が過ぎました。
日本の文化に誇りを持つことができるのは嬉しいですね。

雨上がりの緑が美しい丸の内の風景です。
このような木立を重ね合わせた型紙もあったわね、と風景を眺めていても型紙を思い出してしまいました。


修理中の東京駅も10月には修復完成だそうです。
三菱一号館の赤レンガとは兄弟のような感じですね。


この日は大雨だったので、さすがに着物は諦めました~。
内心ではせっかくの型紙展だったので、「鮫小紋」か「万筋」の江戸小紋を着てくれば良かった、と後悔しましたが。

着物好きな人もそうでない人も、できればこの展覧会に足を運んでみることをお勧めします。
5月27日まで開催中。

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