その時、京王線に大幅な遅れがありましたが、さすがに京王電鉄、沿線住民のことを考慮してくれて、セミナーは15分遅れでスタートしました。
そのセミナーの内容を、ごく簡単にまとめてみました。
最終回ということで、テーマは「幕末維新」でした。
この時代のことが好きな方も多いですが、私は特に幕末に興味があるというわけではありません。実は、講師が江戸東京博物館長の竹内誠先生だというので、参加しました。
竹内先生は今年81歳ですが、これぞ江戸っ子といった軽妙洒脱な方で、本当にお話が面白くて、下手な落語家など遠く及ばないほどのユーモア精神にあふれていらっしゃる素敵な先生なのです。
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その竹内先生の前に、萩博物館の若手学芸員・道迫真吾さんが、「至誠の人」というタイトルで、吉田松陰のことを講演されました。
私は吉田松陰という人のことは本当によく知らず、松下村塾を作り、安政の大獄で殺された、とうことくらいしか知識がなかったのですが、彼の人生を知ると、本当にすごい人だったということが分かりました。
それと来年のNHK大河ドラマは松陰の妹のふみさんが主人公の「花燃ゆ」というドラマだそうですが、当然、松陰も登場するので、ちょっと楽しみです。
NHKのホームページのキャスト▼を見ると、
松陰の役は伊勢谷友介ですって!
ちなみに主役は井上真央さん。
学芸員のお話は、松陰が父や母などの家族に宛てた手紙の解読が中心でしたが、とにかく彼の字は達筆でした。力強い字で書かれていました。
ちらがその手紙の一部です。
松陰の人生をざっとたどってみます。
彼は天保元年に萩の武士・杉家に生まれましたが、6歳の時に叔父の吉田家の家督を継ぐことになりました。
子供の時からすごく天才で、なんと11歳の時に毛利藩主に、兵学について御前講義をしたのだとか。
そして19歳の時に兵学師範になります。
その後、日本各地を遊歴して、新しい情報を学んだり、海外事情から刺激を受けました。
しかし、関所手形を持たずに出発したため、謹慎させられました。
24歳の時にペリー来航を聞いて、浦賀まで行ったり、ロシア行きやアメリカ行きを試みましたが、それが失敗して、牢獄に入れられてしまいます。
その後、出獄して萩に戻り、松下村塾を開きました。
当初は狭い部屋で講義をしていたそうですが、次第に彼を慕う塾生は92名になったそうです。
その後、老中暗殺を試みて、また牢獄に入れらます。
そして、30歳の時に江戸の牢獄に移り、安政の大獄で処分されてしまいました。
早熟で優秀だったゆえに、何回も牢獄に入れられ、30歳で殺されてしまったわけですね。
そんな彼ですが、ちょっとおちゃめな面もありました。
彼が組織したグループに「21回猛士」というのがあるそうですが、この21回というのは、なんと「吉田」という漢字を分解すると、「二十一と回」という字になる、というのは面白いと思いました。
このセミナーでは、お土産として、こちらのバッジをもらいました。
学芸員の講演を聞いて、吉田松陰という人は、命がけで行動して、国を守ろうとした人だということが分かりました。
かなりピュアで、熱い人だったようです。
彼の生きていた時代が江戸末期でなかったら、彼の人生もまた変わっていたことだろうと思いました。
(この項、続きます)
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