2018年7月8日日曜日

今藤同門会

私は今藤流の先生に長唄三味線を習っているのですが、「今藤同門会」という演奏会に行ってきました。
今年で32回目だそうです。


会場は水天宮近くにある日本橋公会堂。
演奏中の写真はありませんが、素晴らしい演奏を堪能してきました。

曲目は
「勝三郎連獅子」
「忍車」
「助六」
「二人椀久」
「京鹿子娘道成寺」
どれも長い曲でした。

同門会の演奏を聞くのは初めてでしたが、男性と女性の割合が、うまいぐあいになっていたように思いました。
最後の「娘道成寺」は、お唄と三味線合わせて40人くらいの舞台で、壮観でした。

私の先生は、「二人椀久」ではタテ三味線をされていました。
この曲は歌舞伎の舞踊ですが、安永3年(1774年)に作られたそうです。
お調子が途中で何回も変わるし、テンポが速くなったり、遅くなったりと、聞いているだけでも大変な曲でした。
三味線は4人で演奏されていましたが、ロックのジャムセッションを感じさせるところがありました。きっと弾いている方も、乗っていたのだと思います。
音色がとてもよく響いて、くっきりと聞こえてきました。
とにかく長い曲でしたが、先生は途中からギアチェンジをされたような気がしました。
それからは一気にパワーが爆発したようで、本当に引きこまれました。

曲が終わると、周囲のお客様も、「わーすごい」とため息をつかれたようでした。
そして盛大な拍手となりました。

演奏会には、同じところでお稽古をしているお弟子さん仲間が数名、来ていました。
みんなで帰りましたが、帰る道々、「私たちの先生が一番素晴らしかった」と意見が一致しました。
三味線の演奏会に行ったのは初めて、という方もいらっしゃいましたが、とても感動された様子でした。
私もいろいろな演奏会に行きましたが、普段は知らない曲だと途中で寝てしまうことがあるのですが、今回はどの演奏も迫力があり、初めから終わりまでしっかりと聞くことができました。
「あんな素敵な先生に習っていて、本当に良かった」とみんなで口を揃えて帰りました。

先生を見習って、私も少しでも上達したいと思います。

それとこれは蛇足かもしれませんが、先生の藤の模様の黒留袖の着姿や、高く結い上げた髪型もとても美しくて、気持ち良かったです。

私は自分が着物を着るせいか、つい、演奏者の着姿に目がいってしまいます。
いろいろな着方の方がいらっしゃいましたが、半襟が5ミリくらいしか出ていない人もいて、衿を詰めすぎているように感じられて、ちょっと気になってしまいました。
でも私たちの先生は、半襟もちょうどよい具合に出していらっしゃったし、姿勢も美しくて、本当に素敵でした。

会場にいらっしゃっていた方はさすがに着物の方が多くいらっしゃいましたが、みなさん、黒や焦げ茶の一見地味な着物が多かったですね。
私は淡い色の着物を着ていたのですが、「涼しそうね」と言う声が聞こえましたが、おとなしい色の着物の方が良かったのかもしれません。

先生のお知り合いの京都の舞妓さんは、ピンクの着物に、白に金魚の帯を締めていて、とても可愛らしかったです。

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この日の装い。

今年の夏は、この大島ばかり着ているような気がします。
ピンク×クリーム色のさらさら大島です。


帯は、母方の伯母の形見分け。


焦げ茶色に金銀のラメが入っています。
この伯母は、生きていたらちょうど100歳になっていたはずです。


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