2007年12月26日水曜日
脳科学のお勉強 2
「脳研究の最前線」の第2章は岡本仁さんという方が書いています。
タイトルは「脳の進化と心の誕生」。
ちょっと文法の話になるのだけど、「と」、という接続詞は前後の単語が、同等の時に使うのよね。
たとえば「男と女」とか、「国語と算数」のように。
その文法に従うと、「脳の進化」と「心の誕生」は同じ土俵にある、ということになるわね。
でも、そうかなぁ。
なんだか、「と」という接続詞で結ぶには、無理があるのでは? と、まずここでひっかかってしまうの。
進化は進化だし、心は心よ。
タイトルからして躓いてしまいました。
でもね、この著者も、この原稿はブルーバックスに載せるのだと思い出したように、一般人にも分かるようにと努力して書いているのよ。
たとえば、「脳の進化」のところでいうと、いろんな生き物を例にとって説明しているの。
ショウジョウバエ、マウス、サンショウウオとかね。
でもこういう生き物って、昔、生物の授業で聞いたことはあるのだけれど、イマイチ、親近感がないのよね。
どうせなら犬とか猫の説明があると、もう少し分かりやすいんですけど。
でもね、そういったマイナーな生き物の脳とわれわれ人類の脳には、初期の段階では共通の遺伝子の並び方があるんですって。
う~ん、でも「ホメオドメイン」とか「ホメオボックス」とか出てきて、難しいわ~。
さて次の説明は、生き物の喜怒哀楽について。
これは「扁桃体」というところと関係があると書いてあります。
<扁桃腺>ではないのよ。
扁桃体というのは、とくに恐怖に対して関係が深いらしいの。
どんな生き物でも、敵に出会ったときの恐怖というのがあるのだけど、たとえばサルや猫の脳から扁桃体を取ってしまうと、普通は怖がるはずの蛇やクモにたいしてもまるで怖がらずに、食べてしまったりするんですって。
う~ん、それもちょっと怖いわね。
それからよく耳にする「海馬」。
これは記憶と関係が深い部分で、これを取ってしまうと、記憶ができなくなってしまうんですって。
大事な部分なのね。
さ~て、読み進んでいくと、いよいよ「心」に入ってきます。
「心」って、何だと思う?
たとえばドキドキハラハラしたり、イライラしたり、誰かを好きになったり、嫌いになったり、あるいはサボりたいなと思ったり、勇気が湧いてきたり・・・・そういう具体的な気持ちのことなのかな、と思っていました。
ところがね、この著者の定義によるとそういうものではないのよ。
「心」というのは、「情」と「知」から成り立っているんですって。
「情」とは、周囲の状況に対する価値判断のことで、「知」とは周囲の状況に対する認知だそうです。
えー! でしょ。
研究者って、たとえ「心」のことであっても、こんなふうに定義づけをするのね。
そして単語がどんどん専門的になっていくの。
「尾状核」「被殻」「淡蒼球内節」とか、舌をかみそうな知らない言葉がどんどんでてきて、それがいったい、心とどんな関係があるのか、よく分からなくなります。
ただ私が面白いなと思ったのは、サルの実験。
何にも事情を知らないサルにタンポポとバラの絵を見せるの。
そしてタンポポの絵を見せた時だけ、ジュースが貰えるようにするの。
これってサルにとっては予想外の出来事よね。
サルは最初は何のことか分からないでいても、そのうちにジュースが出ると嬉しくなり、ドーパミンという神経細胞が活発になってくる。
でもね、サルもそのうちにタンポポが出ると当然、ジュースを貰えると分かってくると、だんだん興奮しなくなってくる。
こういう実験のことを専門家は「批評家付き強化学習」と呼ぶそうなんだけど、なんだか人間の子どもも同じみたいで、面白かったわ。
この章を読んで分かったことは、人間の脳も魚の脳もハエの脳も、ごく最初の段階では同じつくりだったということ。
それが進化の過程でどんどん差が出てくるのね。
もうひとつ覚えておいたほうがいい単語が、「扁桃体」と「海馬」。
ここが記憶に深い関係があるところです。
でも今の段階では、扁桃体や海馬の働きが、どうして人間の行動や意思決定や価値判断に結びつくかは、まだはっきりと分かっていないそうよ。
そうよね、人間ってそんなに単純な存在ではないですものね。
複雑な存在だからこそ、これまでたくさんの文学が生まれたり、芸術が生まれたりしてきたのよね。
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4 件のコメント:
としちゃん、カンカンのところかが来ました。そこにも書いたけど、きっとコメント欄も小さくて見えないと思うので、こちらにやってきました。
gooのテンプレートは文字が固定されているのと、そうじゃないのがあります。カンカンのは固定されていないので、としちゃんのパソコンのブラウザの文字を変えると大きくなります。
一番上の、表示をクリック→文字のサイズ→ それから大きさを選びます。
紅蓮さん、どうもアドバイスありがとう。
さっそくやってみました。ばっちりです。
私は自分でHPを作るときは、文字のフォントサイズを固定して作っているので、カンカンのも動かないのかと思っていました。
これからラクに見えるので嬉しいですわ。
私のも固定のにしているので、変えることはできないのです。
このコメント欄、難しいですね。ここではトントンに聞いて、コメントアップしました。この間は書いたのに、アップされなかったのです。
そうですね、Gメールをしている関係で、グーグルのブログにしたのですけど、みんな、コメントの入れ方が分からない、と言っていますね。
私のせいではないので、ごめんなさい。
htmlが使えるのが売りかもしれませんね。
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