増上寺といえば、徳川家にゆかりのあるお寺さんですね。
私が増上寺と聞いて一番最初に思い出すことは「絵島生島」です。
これは大奥の絵島が、歌舞伎役者の生島を相手に遊興しておとがめを受けた事件ですが、この発端となったのが、増上寺に前将軍のお墓参りに出かけたということでした。その帰りに生島の芝居を見たというのが始まりだったと記憶しています。
そして芝居の後で茶屋で遊んだために、大奥の門限に遅れてしまいました。
江島は結局、高遠に流されてしまうという悲惨な事件です。
私はその事件に関わった増上寺に興味があったので一度は行ってみたいと思っていましたが、長いこと東京に住んでいるのに、まだ一度も行ったことがありませんでした。それでこの機会に行ってみることにしました。
大江戸線の「大門」を利用しました。
駅には明治初期の大門の様子が大きく描かれていました。
さすがに歴史のあるところですね。
駅からは近代的な町が続いていましたが、道路の真ん中にこんな大きな門があるとは、さすがに「大門」ですね。
ここから増上寺までの道のりは、江戸時代には門前町として栄えたところだったことでしょう。
さてお寺の入り口には「漫画家による仏の世界展」の大きなポスターがありました。
この展覧会はまず今年の3月に京都の東寺で開催されたそうで、増上寺での開催は2回目なんだそうです。
日本を代表する著名な漫画家の方に、それぞれのタッチで「仏」を描いていただく、というプロジェクトでした。
60点以上の作品が展示されていました。
出展された方は、赤塚不二夫、植田まさし、小島功、さいとうたかを、ジョージ秋山、ちばてつや、手塚治虫、花村えい子、バロン吉元、本宮ひろ志、牧美也子、山根青鬼・・・などそうそうたるメンバーでした。
かなり大きな用紙(A2版くらいかしら?)に、それぞれの漫画家の思いを込めた絵が描かれていました。立派な額に入っていて、漫画というよりも芸術作品のようでした。
こちらは私のお気に入り、いがらしゆみこさんが描かれた絵です。いがらしさんの「キャンディ・キャンディ」はアフリカにすんでいた時の、貴重な漫画でした。
この絵は観音様でしょうか。蓮の花がとても美しくて、感激しました。
絵葉書をお土産に買ってきました。
こちらは里中満智子さんの絵。幼子が祈っている様子です。里中さんの講演を聞いたことがありますが、歴史の教養が深く、そしてとてもチャーミングな方です。
私は、漫画家が描く仏像というのは、もっとアニメのようなもので、ラフなものだと思っていました。
ところが実際に原画を拝見すると、ものすごく丁寧で細かい絵がぎっしりと描かれていました。
まるで曼荼羅のような感じでした。
どの漫画家の絵もとても個性にあふれていて、ほのぼのとしたもの、堂々としたもの、威力を感じるものなど様々でしたが、みなさん、真剣に仏と向き合った結果を描かれていたということがよく分かりました。
会場では、これらの漫画を元にした西陣織も販売されていました。
縦糸を2700本使ったものだそうですが、とてもきれいな色合いでした。
でも33万円というのは、いいお値段ですね。
帯なら4メートルありますが、50センチくらいでその値段は、普通の人には買えませんが、マニアの方なら飛びつきそうなものでした。
それにしてもお寺の後ろににょっきりと東京タワーがそびえ建つ風景は、なんとも面白いですね。
ところで、増上寺には、二代将軍の秀忠を始めとして、六代家宣・七代家継・九代家重・十二代家慶・十四代家茂の6人の将軍のお墓があるそうです。
また二代秀忠夫人、皇女和宮様(十四代家茂夫人)ら5人の正室、三代家光側室桂昌院(五代綱吉公実母)はじめ5人の側室ほか、歴代将軍の子女多数が埋葬されているそうです。
増上寺の境内には有名な鐘がありました。
これは江戸三大名鐘の一つといわれ、江戸時代の川柳には「今鳴るは芝(増上寺)か上野(寛永寺)か浅草(浅草寺)か」とうたわれ、江戸っ子鐘と親しまれていたものです。
かなり大きい鐘でしたよ。
こちらはずらりとならんだ「子育て地蔵」。
安産祈願のお地蔵さんだそうです。
風車を持っているのは、どうしてでしょうね。
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この日の装い。
お寺さんに行くというので、超地味な紬の単です。
これはネット販売を利用して買ったリサイクル着物ですが、画面では「きなり色」だと思っていたのですが、手元に届いたものを見ると、まるで沈んだおばあさんカラーだったので愕然とした着物です。
それで1回も手を通していなかったのですが、帯と帯揚げで何とか明るくしようと考えて着てみました。最近、この水色の帯揚げばかりしていますが、かなり便利な色です。
写真よりもずっと暗い感じの着物です。
どうもネットで見ると、実物よりも明るく写るような感じがしますね。
この日は風がすごく強くて、裾がばさばさしてしまって、歩くのがちょっと大変でした。
なおこのイベントはすでに終了していますが、こちら▼でご覧いただけます。
この日の装い。
お寺さんに行くというので、超地味な紬の単です。
これはネット販売を利用して買ったリサイクル着物ですが、画面では「きなり色」だと思っていたのですが、手元に届いたものを見ると、まるで沈んだおばあさんカラーだったので愕然とした着物です。
それで1回も手を通していなかったのですが、帯と帯揚げで何とか明るくしようと考えて着てみました。最近、この水色の帯揚げばかりしていますが、かなり便利な色です。
写真よりもずっと暗い感じの着物です。
どうもネットで見ると、実物よりも明るく写るような感じがしますね。
この日は風がすごく強くて、裾がばさばさしてしまって、歩くのがちょっと大変でした。
なおこのイベントはすでに終了していますが、こちら▼でご覧いただけます。
2 件のコメント:
何年か前に母と増上寺に行ったことを思い出しました。農協のバスツアーだったかしら。
大河ドラマ「篤姫」が放送されていたときで、徳川家ゆかりの方のお墓を興味深く見学しました。意外とこじんまりしていたわ。
背景の東京タワーが風景にピッタリはまっていますね。
としちゃんの着物姿は、ここでも人の目を惹いたことでしょう。
マサさん、例の親孝行ツアーで増上寺に行ったんですね。篤姫の時だったら、混んでいたのではないかしら。
東京タワーがにょっきりと出ているのは驚きますね。でもスカイツリーよりもなんとなく親しみを感じるわ。
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