面白い名前でしょ?
ここは武蔵の国(武)と、相模の国(相)の境にあるので、「武相荘」というのです。
かつては農家でしたが、昭和17年に、白洲次郎さんと正子さん夫妻が東京の家を売り払って、移ってきたおうちです。
そして長い間かかって、彼らの趣味に合うように素敵なおうちに変身させたところなのです。
武相荘全体の敷地はかなり広くて、入り口からお住まいまでは、竹林を歩いて行きます。
総勢、5人の着物友だちで出かけてきました。
こちらまで車の運転をしていただいたkimono熱▼さんの素敵な後姿です。
知らない間に、私も後姿を写されていました。
足元が滑るので、一足一足、踏みしめるように歩いています。
ちょっと振り返ったところです。
左は染物に目覚めたという、Cさん。
竹の他にも、珍しい植物がたくさん生い茂っていました。
竹林を抜けたところです。
夫妻のお住まいは資料館のようになっていて、入館料は1050円でしたが、かなり見ごたえはありました。
入り口で、「武相荘」のスタンプを押してみました。
こちらは次郎さんが乗っていたという外車。
若い時からイギリスに留学されていたので、かっこいい車がお似合いの方だったのでしょう。
後ろに見えるのは、茅葺き屋根のおうちです。
屋根の一番上のところには、茅で「寿」という文字が見えるようになっていました。
ここからは写真撮影は禁止なので、ガラス戸越しに写してみました。
お住まいの中には、白洲夫妻が愛用した数々の骨董品や食器、書籍、着物などがぎっしりと詰まっていました。
ため息がでるようなものばかりでした。
次郎さんはとにかくかっこいい方で、「日本で最初にジーパンを穿いた男」とも言われているそうです。
大金持ちのボンボンの実業家でしたが、戦後は吉田茂の側近としてGHQとの交渉に当たり、その後は東北電力会長など企業の要職を勤めた方です。
正子さんも伯爵家のお嬢様でしたが、19歳の時に次郎さんと結婚しました。
型にはまったことがきらいで、中年になってから「こうげい」という着物屋を開いたり、能に詳しく、数多くの随筆を書いた方です。
私は正子さんの「西行」を読みましたが、あまりに難解で途中で投げ出してしまいました。
実は、武相荘を見学した後に、白洲夫妻のことを書いた本を3冊ほど読んだのですが、娘さんにいわせると、正子さんは普通の母親とは違っていたそうで、また「物欲の塊」だとも書いてありましたが、凡人ではなかったことは確かでしょう。
娘さんとそのお婿さんによって、白洲夫妻が住んでいたお住まいを公開することになりましたが、彼らが生きていたら、「そんなことはするな」と言ったかもしれないな、と思いました。
お住まいを見学した後は、隣の棟でランチをいただきました。
白洲夫妻が好んで召し上がったというお料理がありました。
平日に出かけたせいもありますが、ここを訪れる人は中年の女性が圧倒的に多いようでした。
私は珍しくオムライスをいただきましたが、普通のオムライスとはまるで違って、卵の上に、とろーりと柔らかい牛肉がたっぷりで、おししかったですね。
食事を終えて、満足そうな顔をしているところです。
右は同じ市内にお住いのSさんです。
入り口に立つ太い木の枝ぶりが見事でした。
右にいらっしゃるのは、このお散歩を企画してくださったAさん。
お忙しいところ、ありがとうございました。
夏結城のお着物がとても素敵でした。
最後に、門のところで記念撮影。
着物姿が絵になるところでした。
このおうちの周囲は、今や高級住宅地と化していますが、ここだけが時が止まったようなたたずまいを見せていました。
ご一緒していただいた皆様、どうもありがとうございました。
この日の装い。
実は出かける前日に、いとこから、伯母の遺品の茶色の夏帯が届きました。
私にはちょっと地味だったので、派手目なブルーの絽の着物を合わせてみました。
実はポリエステルです。
この日はそれほど暑くなく、日差しもきつくなかったので、気軽に着物でお散歩を楽しめました。
2 件のコメント:
武相荘、一度行ってみたいと思っていました。、
正子さんはお育ちがよすぎて、家事とか育児とかは得意でなかったようですね。できないというより、興味がなかったのでしょうね。でも、その美意識に傾倒するファンは、今でも少なからずいるみたいです。
私は、カッコいい次郎さんに興味があるかな(笑)
車で行かれたとありましたが、電車で行くには大変なところなのかしら。
門の前で一人で写っている写真、素敵です!
マサさん、私も前に某大学で仕事をしていたころ、
ときどき車で送ってもらうことがあり、その時によくこの近くを通っていて、
いつかは行ってみたいと思っていました。
次郎さんはあまりにかっこよすぎて、みんなで
「あんな素敵な人が家の中にいたら、ドキドキしてしまって、へんな恰好なんてできないわね」と笑ったほどでした。
電車なら小田急線の鶴川駅からバスで行けます。
草深いところなので、夏は蚊が多いかもしれないので、涼しい時の方がおススメですね。
あの門の前に立って写真を撮ると、みんな素敵に見えるのですよ。
かわりばんこに写しあいました。
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