今日の読書案内は、今を時めく将棋の藤井聡太君の本です。
「名人をこす」というタイトルは、聡太君が小学4年のときに、将来の夢として、自分で書いた言葉から引用されたものです。
この本の内容は、将棋の棋譜ばかりの難しい専門的なものではないので、将棋が分からない人でも楽しめます。
彼のすごさは、小学4年生の時の色紙に書いた言葉(タイトルの「名人をこす」もそうです)ですが、10歳にして、面白かった本が「海賊と呼ばれた男」「深夜特急」であったこと!
また最近の関心事としては、将棋のことはもちろんですが、「尖閣諸島問題」「南海トラフ地震」「原発について」と書かれていました!
この色紙を見ただけで、タダモノではないことが分かりますね。
大人だって、こんなこと書けません。
この本は、先日のブログにも登場した▼将棋好きの市民カレッジの講師から紹介されました。
「将棋のことを分からない人でも楽しめる」というので、私も本屋さんで買ってみました。
奇跡の29連勝のこと、幼児からのエピソード、また他の社会(野球やボクシングなどの世界)で名人と言われる人との比較なども描かれているので、どれほどすごいかが分かります。
聡太君の登場は、イチローが登場した時の驚きにも似ている、と書かれていたので、「そうか、そういうことなのか」と、分かりやすかったです。
著者は、共同通信運動部の記者で、囲碁や将棋の記事も担当され、そしてご自身もアマ将棋の四段という津江さんという方です。
とにかくとても読みやすくて、ユニークな棋士も登場しています。
有名な羽生善治さん以外にも、いろいろなタイプの棋士がいらっしゃるのです。
また、○○戦とか、○○位ということも分かりやすく説明されています。
現在はタイトル戦は8つあるそうで、主催者の違いや、持ち時間の長さなどによっていろいろと違いがあるようです。
私が一番注目したのは、聡太君が将棋の世界に入り込むきっかけとなったのは、彼のおばあさんが5歳の誕生日に買ってあげた将棋セットだったということです。
私も孫に何かプレゼントするときは、ちょっと考えた方がいいかな、とも思いました。
それと、これはちょっと自慢話ですが、引退された天才棋士の加藤一二三さんとは、大昔、仕事の関係でお会いしたことがあることです。将棋の原稿を受け取ったりしましたが、その時はそんな有名な方とは知りませんでした。
私の亡くなった父は、昔から囲碁や将棋が趣味の人でした。
生きていたら、この天才少年のことをどんなふうに思うか、聞いてみたかったですね。
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